『ジョン・ウィック』監督が来日！キアヌ・リーヴスのメッセージ伝える

　キアヌ・リーヴス演じる伝説の殺し屋ジョン・ウィックの死闘を描くアクションシリーズ第4弾『ジョン・ウィック：コンセクエンス』（9月22日全国公開）のメガホンを取ったチャド・スタエルスキ監督が13日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた同作の来日舞台あいさつプレミアに出席し、ファンに向けてキアヌからのメッセージを伝えた。

ジョン・ウィック、日本でもバトル！『ジョン・ウィック：コンセクエンス』予告編

　大ヒットシリーズ第4弾となる本作は、裏社会のおきてを破ったことで粛清の対象になった伝説の殺し屋ジョン・ウィックが、組織と決着をつけるべく立ち上がるアクション大作。舞台あいさつに先がけて行われたレッドカーペットイベントでファンと交流した後、劇場に移動したチャド監督は「いつも『ジョン・ウィック』シリーズを応援してくれてありがとう！」とファンに呼びかけると、「日本からはいつもたくさんのインスピレーションをいただいています」と感謝のコメント。

　残念ながら、キアヌのイベント参加はかなわなかったが、チャド監督は「この場に立てないことに関しては、キアヌも非常に残念だと言っていました」と切り出し「いつだって『ジョン・ウィック』シリーズのプロモーションツアーの最後は日本で締めくくってきたんです。つまりいつだって、日本から新しい旅路が始まっていたということ。だからキアヌからは、皆さんを愛している、ということと、幸運を祈りたい、と伝えてほしい、というメッセージを預かってきました」とファンに呼びかけた。

　本作では、これまで登場してきたニューヨーク、ヨルダンはもちろんのこと、日本も戦いの舞台のひとつとなっている。そのことについて「キアヌと僕は、日本の映画やマンガ、アニメ、そして『座頭市』などにも長年影響を受けてきました、1から3では、残念ながら日本で撮影することはできなかったんですが、きっと観ていただいた方には、日本からの影響を感じとっていただけていたと思っています。今回は幸運なことにお金があったので、日本で撮影することができました」と振り返った。

　そしてこの日は、チャド監督の来日を祝してレジェンドアクション俳優の藤岡弘、、そして東京五輪金メダリストで、来年のパリ五輪の代表選手にも内定している柔道家・阿部詩も登壇。藤岡は「チャド監督に会えるのは感激でした」と切り出すと、新作について「シリーズは全作観ていますが、今回は特にすばらしい。プロの戦いのリアルさが随所に網羅されていて。息をつかせぬほどに展開が早くて、追いついていけないほど早い。そしてキアヌさんの銃の扱いが本当に見事。監督自身が武道や格闘技の戦い方を心得ていないと、できないような演出が随所に出てきます。とにかく何度も観ていただきたいほどすばらしい」と興奮が止まらない様子。

　つづく阿部も「すべてのアクションが魅力的。本当に迫力があって。まばたきができないほどというか、ジョン・ウィックが本当に強くて、憧れだなと思いました」と語るなど、本作に魅了されている様子だった。その二人のコメントを聞いたチャド監督は、「格闘家である二人に褒めていただいて光栄。キアヌと一緒に『ジョン・ウィック』シリーズを作りはじめた当初は、アジアのアクション映画や、格闘技が登場するような映画を皆さんが楽しんでもらえるような状況ではなかった。それが8年半のうちにメインストリームになり、僕らもこの作品を通じて、マーシャルアーツの世界をお届けできてうれしいです」と感激した様子を見せた。

　この日の客席には、ファイトコレオグラファーを務めた川本耕史をはじめ、作品を支えた日本のスタントチームも来場。彼らに向かって「みんな立って！」と促したチャド監督は、「会場の皆さん、彼らに拍手を送ってください！　彼らは何度も倒れてくれたし、本当にすばらしい仕事をしてくれました。（日本語で）アリガトウゴザイマシタ！」とアクション／スタントコーディネーター出身のチャド監督らしく、アクションチームへの愛情たっぷりに彼らをねぎらうひと幕もあった。（取材・文：壬生智裕）