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大森南朋「潤くんへの思いが乗ってしまった」 松本潤と1年以上の撮影で思い強く

第39回より家康(松本潤)と忠次(大森南朋)
第39回より家康(松本潤)と忠次(大森南朋) - (C)NHK

 大河ドラマ「どうする家康」(毎週日曜夜8時~NHK総合ほか)で、松本潤演じる主人公・徳川家康の叔父で徳川家臣団のまとめ役・酒井忠次を好演した大森南朋が1年以上にわたる撮影を振り返ると共に、座長・松本への思い、涙が止まらなかったシーンを振り返った。

【画像】酒井忠次の最期が泣けると反響…第39回名場面集

 15日放送の第39回「太閤、くたばる」では、家康の説得もむなしく秀吉(ムロツヨシ)が朝鮮に兵を差し向けると宣言。秀吉の暴走に都が重い空気に包まれるなか、家康が息子の秀忠(森崎ウィン)を連れ、京に隠居していた忠次を訪問。忠次から最後の願いを託され、苦悩する。

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 大森にとって大河への出演は、「龍馬伝」(2010)以来2度目、13年ぶり。演じる忠次は、故郷・三河、家康に尽くし、時に宴会芸(えびすくい)で場を盛り上げるなど“気遣いの人”として描かれてきた。「収録で家臣団が揃う日は、心弾みながら現場に通っていた」と言い、共に徳川四天王を演じる山田裕貴杉野遥亮板垣李光人、そして初共演となった小手伸也(大久保忠世役)ら個性豊かな家臣団を演じるキャストたちと過ごした日々をこう振り返る。

 「特に物語前半は、殿を囲む徳川家臣団の群像劇という要素も強かったので、家臣団が終結する場面の芝居のキャッチボールも凄く楽しかったです。収録で家臣団が揃う日は、心弾みながら現場に通っていました。忠次も回を重ねるごとに段々と老いてきたので、“あとは任せた”という空気を少しずつ出していたつもりですが、忠次を除いた徳川四天王(本多忠勝、榊原康政、井伊直政)は特に、今後ますます成長していくと思います。若手チーム3人は、役者としても皆頼もしいです。特に直政を演じている(板垣)李光人くんは息子くらいの年齢なので、もう可愛くて仕方なくて。どうしたらこんな子に育つんだろうと思いながら見ていました(笑)。山田(裕貴)くんも杉野(遥亮)くんも含め、伸び伸びしてるけれどとてもしっかりしているし、リラックスして自分のお芝居ができる強さも感じるし、これからが本当に楽しみです。同世代のおじさんチームも、ご一緒できて楽しかったです。ほとんどの皆さんが過去何度かご一緒している方々ですけれど、ここまで長期間ご一緒出来ることもないので、有り難い機会でした。小手さんは今回初共演でしたが、この歳になっても現場で誰かと出会って仲良くなれるというのは嬉しいことですし、沢山刺激も頂きました。出会えて良かったです。これだけ長く一緒にいると仲良くなりますし、家臣団メンバーとは特に良い時間を共有できたなと思います」

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 第39回では秀吉、そして忠次の散り際が描かれたが、大森は古沢良太が描いた忠次の最期を台本で目にした際の気持ちを「戦国時代の最期というと、戦で華々しく散るイメージもありますが、今回は老衰で死ぬという形でした(笑)。でも今作はあくまで家康を軸にした物語で、登場人物全員の最期を描ける訳ではない中、あのような素敵なラストを描いて下さったことが本当に有り難い」と思い返す。また、家康との別れのシーンについて「戦に出ようとするシーンも殿への忠誠心の強さからくるものだと思いますし、子を思う親のような気持ちで殿を見守り支え続けてきた忠次だったので、最後に殿ときちんとお別れ出来る場面も作って頂けたのは嬉しかったです」と解釈する。

 第39回での家康と忠次、2人の対話シーンでは「泣くシーンにはしたくないという思いはありましたけれど、その他細かなプランは決めずに臨んだ」という。

 「役者としては御法度だと思いますが、忠次の殿への思いに加えて、僕の(松本)潤くんへの思いが乗ってしまったような気がします。ストーリー的にも殿や家臣団は家族のような関係性で描かれていますし、1年以上に渡る撮影期間を共に過ごしてきた中で、自然と潤くんへの思いも強くなっていたことに改めて気付きました。(『信長にも秀吉にもできなかったことがこのわしにできようか』という家康に対して)『殿だから出来るのでござる』『天下を取りなされ』というセリフもあったように、忠次が殿の背中を押す場面でしたが、今回の忠次の言葉だけでなく、石川数正、本多忠真、夏目広次など……殿を支えてきた家臣団それぞれの思いが、殿が築く天下の礎になっていくんだなと思いながら演じていました」と、家康と演じる松本への思いがシンクロしたことを明かす。

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 また、泣くシーンとして予想を超える感情が込み上げたというのが、松重豊演じる石川数正が出奔した理由が明らかになる第34回「豊臣の花嫁」。「泣くと言えば……いつも細かなプラン立てはせずに臨むのですが、第34回で数正の出奔の真相が分かって家臣団が涙するシーンも、自分はあんなに泣くと思っていなかったんです。数正の出奔が寂しいのか松重さんに会いたいのか、自分でもよく分からなくなりました(笑)。やはり長く撮影していると、自分の中で役と役者がリンクする感覚になってきて。見て下さっている方よりも僕の方が没入しているかもしれません(笑)」

 全撮影を終えた大森は「また一つ素晴らしい作品に携わることができたという達成感もありますが、大河の撮影に通うのがすっかり生活の一部になっていたので、今は寂しい気持ちの方が大きいです。どんな作品に携わってもそういう気持ちにはなりますが、長期間撮影を続けてきた分だけ、重みも増しているように感じます」とロスを告白し、クランクアップを迎えた心境を「家臣団の中でも一足先にクランクアップを迎えましたが、殿(家康/松本潤)をはじめ、未だ撮影を続けている皆さんの気持ちを察すると大手を振って喜べない感じがして……(笑)。それくらい、『どうする家康』愛が強くなっています」と語る。

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 そして、“殿”を演じた松本に「潤くんはひたむきに芝居と向き合う熱い気持ちを持った方なので、僕らもそれに全力で応えたいし、主演が抱えるプレッシャーを少しでも軽減出来たらという思いでここまでやってきました。揺れていた時期も知っていますが、ブレることなく前だけ見て走り続ける意思の強さを持っている方ですし、男としてのかっこよさも見せて貰いました」と賛辞を送ると共に、「潤くんのカリスマ性と、少しでも彼の力になりたいと思う家臣団メンバーと、皆の結束感と……普段の空気感が少なからず映像にも現れると思うので、そこは自然に表現出来ていたのかなと思います。忠次は亡くなりましたが、気持ちは変わらず家臣団のままで、徳川の行く末を最後まで見届けたいと思います」と視聴者にメッセージを送った。(編集部・石井百合子)

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