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「光る君へ」オリジナルキャラ・直秀を登場させた理由 脚本家・大石静が明かす

第7回「おかしきことこそ」より毎熊克哉演じる直秀
第7回「おかしきことこそ」より毎熊克哉演じる直秀 - (C)NHK

 吉高由里子が紫式部(まひろ)役で主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)の1月14日放送・第2回から登場した、毎熊克哉演じる直秀(なおひで)。散楽の一員で謎めいた直秀はオリジナルキャラクターだが、脚本家の大石静が本キャラクターを登場させた理由を語った(※一部ネタバレあり)。

【画像】反響呼んだ「帰るのかよ…」のシーン

 平安中期に、のちに世界最古の女性文学といわれる「源氏物語」を生み出した紫式部の人生を描く本作。直秀が登場したのは第2回の終盤。町中を走っていたまひろが、盗賊として追われていた直秀とぶつかった。まひろが手にした巻物を落とすと男は「すまん」と詫び、巻物を拾ってまひろに渡した。放免(検非違使の下部<しもべ>)から男が来なかったかと問われたまひろは、とっさに別方向を指し、男を逃した。

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~以下、第7回のネタバレを含みます~

 その男・直秀は、町辻で風刺劇を披露する散楽の一員で、当時の政治や社会の矛盾を面白おかしく批判。一方で彼には、貴族たちから金品を盗んで貧しい者たちに分け与える義賊という裏の顔があった。また、まひろと藤原道長(柄本佑)の仲を知る人物でもあり、たびたび二人の前に姿を現しては格差のある恋を案じながら見守っていた。

 直秀を登場させた意図は、大石によると「虐げられた庶民の視点を描くこと」だったという。

 「この時代の貴族は、総人口のごくわずかな割合です。紫式部も下級ではあるけれど貴族は貴族なので、ほんの一握りの人達だけの世界だけを描いていては偏ってしまうと感じました。やはり虐げられた庶民の視点も入れるべきではないかと思い、スタッフたちと話し合いながら設定したのが藤原の権勢を批判する散楽の人たちです。さらに義賊という設定を加え、貴族社会に偏らないようバランスをとった感じです」

 直秀を演じるのは、昨年の「どうする家康」(大岡弥四郎役)に続いて二度目の大河ドラマ出演となる毎熊克哉。大石は、毎熊が演じる直秀の印象を「書いている時はワイルドでユーモアのある直秀をイメージしていましたが、毎熊さんの作り上げた直秀は、繊細で哀し気です。イメージは違ったけど、とてもステキで心に残る忘れがたい役となりました。こういう違いを楽しむのもドラマ作りの醍醐味のひとつですね」と評していた。(取材・文:編集部 石井百合子)

お詫びと訂正:初出時の情報に一部誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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