「べらぼう」眉なしの水野美紀、子役に逃げられる

俳優の水野美紀が23日、渋谷・NHKホールで行われた大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」ファンミーティングに出席。水野は老舗女郎屋・松葉屋の女将・いねを演じているが、自らのアップを見て「怖い」と思っていたことを明かした。イベントには安田顕、中村隼人、風間俊介、鉄拳も登壇した。イベントの応募件数はおよそ5,900件、倍率はおよそ4倍だった。
本作は、喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴、東洲斎写楽らを世に送り出し“江戸のメディア王”として時代の寵児になった蔦屋重三郎(横浜流星)の生涯を描く物語。脚本を大河ドラマ「おんな城主 直虎」やドラマ10「大奥」などを手掛けた森下佳子が務める。
水野は劇中、“引眉(ひきまゆ)”という江戸時代の既婚者の女性が眉を落とす風習を踏襲した姿で登場。放送がスタートすると、いねの“眉なし”はかなりインパクト大で、SNSでも大きな話題になった。水野は「すごい女優魂と褒めていただけるのですが、全然そんなことないんです」と笑うと「“この時代はそういうものなんです”と時代考証の方に言われて“そうなんだ”と軽い気持ちでやっただけ。“女優魂”なんて言われると戸惑ってしまいます」と本音を吐露。
それでも水野は「やっぱり眉毛がないと印象が変わるんですよね」と笑い、「撮影現場にあるモニターってかなり大きいんです。そこで眉毛のない人が大写しになると怖い。特にセットの脇の薄暗いところにあるので、花魁たちの白い美しさが目立つなか、いきなり自分の顔がアップになると、自分でも怖くてびっくりしちゃって……」と自虐気味にに語っていた。
そんななか、女郎屋での撮影時の雰囲気を聞かれた水野は「花魁役の方たちとは楽しくお話をしていたのですが、禿(かむろ)ちゃんたちが全然目を合わせてくれないんです。とても可愛らしい子たちなので、話したくて近づいていくのですが逃げられてしまって……最後まで話ができなかったんです」と“眉なし”の思わぬ弊害を語っていた。
それでも水野は、いねという役について「お金に細かく早口で怖いけれど、深いところで女郎に愛情を持っていた人」と解釈していたそうで、「厳しいことを言っていますが、彼女の立場で今できることは松葉屋を切り盛りして、女郎たちの稼ぎを確保してやることだと腹をくくっている」と理解を示していた。
なお、ファンミーティングの様子は3月30日午後5時よりBSP4Kで、4月12日午後5時10分よりNHK総合で放送される。(磯部正和)


