「ウルトラマンオメガ」台本になかったアユムの涙 工藤綾乃&山本未來が振り返る衝撃の最終話

1月17日に最終話を迎えた特撮ドラマ「ウルトラマンオメガ」でソラトとコウセイの頼れる仲間、イチドウ アユムを演じた工藤綾乃と、怪特隊(怪獣特別対策隊)特務班(通称:ウタ班)を牽引したウタ サユキ役の山本未來。主人公オオキダ ソラト(近藤頌利)とホシミ コウセイ(吉田晴登)の最後の戦いを見届けた二人が、衝撃の結末を迎えた最終話の心境、ウタ班として駆け抜けた激動のテレビシリーズを振り返った。(以下、最終話の内容に触れています)
【撮り下ろしカット】師弟の絆!アユ姉&ウタ、仲良し2ショット
ウルトラマンシリーズの醍醐味を再確認
昨年7月にスタートした「ウルトラマンオメガ」は、記憶を失った宇宙人ソラト=ウルトラマンオメガが、地球で出会った青年コウセイや生物学者のアユムと共に、次々と出現する怪獣に立ち向かう姿を描いてきた。第2クールからは、天才科学者であるウタの登場と共に「怪特隊」特務班が設立され、チームに加わったソラト、コウセイ、アユムの新たな物語がつづられた。
テレビシリーズが完結を迎え、工藤は「終わってしまうのが悲しいです。この半年間、毎週土曜日のオンエアが楽しみだったので、その習慣が終わってしまう寂しさがあります」と残念そうな顔を見せる。
ウルトラマンシリーズ60周年を迎える記念の年に、メインキャストとして抜てきされた工藤。「幼少期にテレビの前で『頑張れ!』と応援していた少女が、ウルトラマンと共に成長し、今こうして節目の年に作品に出演できて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。これからも末長く、私がおばあちゃんになった時もウルトラマンシリーズが続いていたら嬉しいです」とシリーズのさらなる発展を願った。
ニュージェネレーションシリーズ2作目「ウルトラマンギンガS」(2014)でキサラ女王を演じた山本は、11年ぶりのシリーズ復帰で、60年続くウルトラマンシリーズの醍醐味を再確認したという。「昔から変わらない撮影手法を取り入れている部分があったり、特撮が進化している部分もあります。懐かしいと思うファンもいれば、この作品で初めて特撮に触れるお子さんもいて、これだけ幅広い世代に愛され続けるウルトラマンシリーズは本当に稀な作品だと、『ウルトラマンオメガ』に参加して改めて思いました」
衝撃の結末「想像すらもしてなかった」
ウルトラマンオメガと怪特隊が、殲滅細胞怪獣ゾメラとの最終決戦に挑んだ最終話。戦いの最中、爆風に巻き込まれ命を落としたかに思えたコウセイは、ソラトと一体化することで一命を取り留め、二人で一緒にウルトラマンオメガに変身する衝撃の展開を迎えた。戦いを終えると、ソラトの姿はなく、コウセイの首にはソラトのメテオホルダーがかかっていた。
最終話の台本を読んだ山本は、「少し意味がわからなくて『どちらかは死んでしまったのですか?』と監督に確認しました。ひとつになってどちらかがいなくなる展開はあまり聞いたことがなくて、この解釈で合っているのか、ト書きを読んだだけではわかりませんでした」と驚きと戸惑いが混じっていたという。「悲しむべきなのか、喜んでもいいのか。それくらい(監督が)考え抜かれた、想像すらもしてなかった結末だと思いました」
対する工藤は、「アユムとサユキはその事実を知らない立場だったので、台本を読んだ時は驚きましたが、あまり深く考えずに演じた方がナチュラルなお芝居ができると思い、あえて熟読せずに撮影現場に向かいました」と驚きを抑えながら、冷静に役づくりしていた。
ウルトラマンオメガとゾメラの戦いの行方を見守っていたアユムは、巨大な爆発を目撃すると涙を流した。最終話を手がけたメイン監督の武居正能からは「あの爆破でコウセイがいなくなると思って大丈夫です」とディレクションがあったといい、工藤は「ソラトもコウセイもいなくなってしまった悲しさが大きかったです。アユムの涙もト書きには書かれていなくて、撮影現場で武居監督に『泣いても大丈夫ですよ』と言われて……。仲間を失ってしまったアユムの自然な涙です」と涙にまつわる裏話を明かした。
アユムとウタも新たな道へ
ゾメラとの戦いを終えたウタ班は、それぞれ新たな道を歩みはじめた。ウタは宇宙観測員と対話するため宇宙へと旅立ち、アユムはコウセイと共に新たな組織「怪獣科学特別捜査隊(KSSIT)」に入隊した。
彼らにはこの先、どんな未来が待っているのか。山本は「ウタだったら、宇宙に行った瞬間『あれ、ソラトいないぞ?』みたいなテンションになると思います。その時々の流れに身を任せるのがウタなので、あまり長い目で何かを予測してもしょうがないはず」と想像を膨らませる。
一方の工藤は「ウタさんは宇宙で何かを習得してきて、ソラトとコウセイが融合していることにいち早く気づくと思います」と予想する。「地球でまた怪獣が出現した時、再び怪特隊が集まって、アユムは違う戦い方を見つけ出すと想像しています。ソラトとコウセイが一体化していることを1人だけ理解していなくて、『え。そうだったの!?』みたいな(笑)。そうやって、またウタ班の4人で楽しくできたら嬉しいです」
「ウルトラマンオメガ」2周目の楽しみ方
全25話を通して描かれた「ウルトラマンオメガ」の物語。“変革”をテーマにした本作について、山本は「人間が手を加えたことでゾメラが誕生したように、何か悪いことが起きる発端となることを私たち人間がしているかもしれない。現代で実際に起きている問題とリンクする部分があると、台本を読んで感じました」と振り返る。
工藤も「監督も何かを変えていかなきゃいけないと、もがきながら『ウルトラマンオメガ』を作り出したのかなと想像しました。その作品に私も参加できてよかったです」と続く。「人間の頑張ろうとする力が紡がれて、あのラストに辿り着いた。『地球人でいいんだ』ということを伝える壮大なエピソードなのかなと思いました」
3月には、最終話までを収録した Blu-ray BOX II が発売となる。テレビシリーズをもう一度鑑賞するにあたり、山本は、ソラト/ウルトラマンオメガの戦いに注目してほしいとアピールする。
「意外にウルトラマンが負けそうになる描写が多くて、それを見て悲しんでしまうお子さんがいたり、早くウルトラマンが優勢な回になってほしいという声があったりもしました。私の知っているウルトラマンと重ねると、劣勢になる戦いが多かったり、全く違う印象がありました。ウルトラマンもウタ班の4人も、最終的には大きく成長する物語なので、最後までそこを楽しみながら観ていただきたいです」
そして、工藤は「『こういうテーマがあったんだ!』『こういう設定だったんだ!』と新しい発見ができるのが、ウルトラマンシリーズの醍醐味だと思います」と歴史ある作品だからこその楽しみ方をアピール。「テレビ放送で大筋のストーリーが見えたと思うので、Blu-rayを何回も観て、いろいろな新発見を教えてほしいです。長くシリーズを観ている方々は、私もわからない発見とかもきっと見つけてくださるはずです。長く続いているからこそ、いろいろな視点で楽しく観られると思うので、どんどん観返してください!」と笑顔で呼びかけた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
「ウルトラマンオメガ」Blu-ray BOX Iは発売中、Blu-ray BOX IIは3月25日(水)発売(税込:各2万5,300円)
発売元・販売元:バンダイナムコフィルムワークス


