13歳のヒロイン・松本チアキ役に選ばれたのは、1,000人を超える候補から選ばれた現役中学生の新人、派谷恵美。170センチという長身に繊細さやしなやかさが同居した、その個性に新たなる時代のヒロインの誕生を感じさせる。
派谷恵美(はたちや めぐみ)
1985年千葉生まれ。主人公チアキを演じる。99年に活動を開始するやいなや、170センチの長身はビジュアル面
で注目を浴び、同年にはファースト写真集「vivid」を刊行。CMでも同年にカシオ「プレッツ」「ラジMD」、本年は不二屋「LOOKチョコレート」「四谷学院」などに出演。今回は1,000人以上が参加したオーディションによって映画初出演でヒロインの座を射止めたが、その主たる理由はビジュアル面
はもちろんだが、むしろ演技的な感性が高く評価されたもの。映画界からのデビューが絶えて久しい現在、文字通
り久々の大型新人の登場として期待が寄せられている。
『非・バランス』
物語の主人公は、中学2年生の少女。身の回りに友だちはおろか、話す相手さえ作ろうとしないヒロインは、ふとしたきっかけで知り合った年上の友人と、友情ともとえる不思議な関係を築く。それまで孤立状態という深い穴に入り込んでいた彼女は、新たなる出会いをきっかけに希望ある未来へと飛躍するきっかけを得るのだ。
他人との関係を敢えて断ち切っていたヒロインは、人と人との繋がりの大切さに気づく。孤独であることでしか自らの存在確認をなしえなかったヒロインが、生き方の根幹とも言えるコミュニケーションの大切さに気づき、しなやかさ、たくましさを合わせ持って鮮やかに成長する様を描く。
STAFF/CAST
製作=長谷川憲、岸田卓郎、藤峰貞利/企画=サンダンス・カンパニー/原作=魚住直子「非・バランス」(講談社刊)/監督=冨樫森/脚本=風間志織/撮影=柴崎幸三/照明=尾下栄治/美術=三浦伸一/編集=川島章正/衣裳=宮本茉莉/音楽=川崎真弘
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