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ブルース・ウィリスインタビュー

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ブルース・ウィリス

アクション映画に飽き飽きしたと告白する彼が挑んだ新たなる演技 

 最近、めっきりアクション映画から遠ざかっているウィリス。同じことの繰り返しで、飽 き飽きしたというのがその理由だ。ハリウッド映画すら、そのアイディアのなさに嫌気が 差している彼にとって、現在もっとも信頼している監督がシャマラン。前作を超えるア イディアに惹かれたウィリスは、さらなる次元の演技を見せる。

 フィラデルフィアに向かう特急電車に座っているのは、守りに入った人生に疲れ果 て た中年男デヴィッド・ダン(ブルース・ウィリス)。が、その列車が脱線事故を起こし、デ ヴィッドを残して乗客全員が死亡。自分が何者なのかと自問するデヴィッドの前に現 れたのは、謎の男イライジャ・プライス(サミュエル・L・ジャクソン)だ。病弱に育った彼は、 子供の頃からコミックブックの愛読者でスーパーヒーローを信奉していた。 「この映画は単なるスリラーではない」とM.ナイト・シャマラン監督が語るように、ストーリーは デヴィッドの内面を掘り起こしながら意外な方向へと進む。そして彼が発見してい くのは自分のもつ特異なパワーだけでなく、忘れていた人生における使命だった。

 ブルース・ウィリスとシャマラン監督の前作『シックス・センス』が、興行成績史上10位、アカデミー 賞6部門にノミネートという大成功を収めたのも記憶に新しい。2人の強い信頼関係が 第2作をさらに秀逸な映画にした、というウィリス。サイコ・スリラー『アンブレイカブル』は我々 にも「一生のうちにあなたができること、本当にしたいことは何なのか?」とい う疑問を投げかけてくる。

(C)TOUCHSTONE PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED

『アンブレイカブル 』
公開: 2月10日(丸の内ルーブル他全国松竹東急系)
上映時間:1時間47分

配給:ブエナ・ビスタ・インターナショナル(ジャパン)
アンブレイカブル 公式サイト:http://www.movies.co.jp/

 


(眞田陽子)


  人々は善が世のなかに存在することを 再確認したいからこそ映画を見にいく
- あなたとシャマラン監督は、前作の大ヒットのあとに敢えて再びコンビを組んでこの作 品を製作したわけですが、その意味は?
W

 ブルース・ウィリス(以下W) 僕にとって彼と2作目を製作することは途方もなく刺激 的だったし、シャマランにとってもそうだったと思う。彼はプロデューサーたちと製作の前 段階に長い時間を費やしていて、スタッフも着々と準備を進めていく中で、僕は待ち きれずに毎日彼に電話をかけた。「オイ、始めようじゃないか。早く映画を撮り始 めよう!」って言い続けたのさ。

- でも、前作を越えるような作品を作らなければ、といった脅迫観念は起こり ませんでしたか?
W

そんな恐れは感じなかったと思う。少なくとも興行収入を比べるような意味 合いではね。それどころか、今回はすでに完成した脚本をあらかじめ読めるという利点があった。僕やサミュエル(・L・ジャクソン)はかなり初期段階から脚本を読ん で、このストーリーが非常にパワフルでかなりの完成度だということを知っていたから、 全く心配はいらなかった。

 
  すべての映画は、何らかの形でヒロイズムについて語っている、と僕は言いたいね
- 『シックス・センス』の時に、監督がいい映画には魔法があって、あの作品のマジック は子役のハーレイだと言っていましたが、この作品のマジックは何だと思いますか?
W

脚本だと思うね。脚本がこの映画のスターなんだ。もちろんサミュエルやロビン・ライ ト・ペンらの力も加わっているけれど、この脚本の独創性にみんな惹かれたのだと 思う。毎日僕らはこのストーリーを語り続けるために撮影現場に現れた。一度として 「さあ、次のシーンは僕が目立つ番だぞ」みたいなエゴをだす必要がなかったんだ。

- この映画では現代のヒーローを探索していくわけですが、英雄を創造したことに よってこの映画が果たす役割は何だと思いますか?
W

すべての映画は、何らかの形でヒロイズムについて語っている、と僕は言いたい ね。歴史的に見れば、映画は道徳的で、常に勧善懲悪なんだ。悪い奴が最後に勝 ったり、悪が善を凌駕してしまう映画はほとんどないと思う。人々は善が世のな かに存在することを再確認したいからこそ映画を見にいくのであって、もし悪が 勝つのを見たければ、毎日テレビのニュースを見ていればいいのさ。

- あなたの役は超自然的パワーを持っているわけですが、ご自身で何か共鳴する 点は? たとえばあなたの頑強さとか……。
W

まさか。僕はとても弱い人間だよ。感情的にも肉体的にも傷つきやすい。そ れはこれまでの出演作のイメージに過ぎないね。それに、超自然現象について語る ときは、気をつけてほしいね。それはこの映画の一部ではあるけれども、主題で はないからさ。

  僕はいつか再びアクション映画が 見直されるのを待っているんだ
- この映画を作る過程であなた自身、自分について発見したことはあります か?
W
(C)TOUCHSTONE PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED
この映画を製作中に、とても興味深いことが起こったんだ。『シックス・センス』 の撮影を通じて、僕はシャマランと素晴らしい関係を築いた。その監督と俳優の関係 が、今回はさらに深い友人関係に発展して、僕は通常だったら持てないような絶 対的な信頼感を彼に感じることができた。だから、僕とシャマランは普通のレヴェルより もさらに高度なコミュニケーションをとることができたし、演技に関しての判断を彼に任 せさえした。僕らはデヴィッドのキャラクターについて時間をかけて議論し合った。彼だ ったらどうする、どう話す、みたいな詳細をね。完成した映画を見たとき、僕は シャマランとの努力の成果が如実に現れているのを実感した。こんな関係は俳優にと って滅多にない貴重なことなんだ。
- 今後もまた、シャマラン監督と仕事をしたいと思いますか?
W 今のところ特に企画はないけれどね。僕はシャマランがまた机に向かって脚本を 書き始めるのを待っているのさ。僕は将来の出演作をすべて彼と撮れればいいと 思っている。でも、残念ながら彼にはちょっと休暇が必要だろうね。
- 数年前にアクション映画に出演する情熱を失ったとおっしゃっていましたが… …。
W 現在のアクション映画というジャンルは地に落ちてしまっているので、僕には飽きが きた、という意味だったんだ。僕はいつか再びアクション映画が見直されるのを待っ ているんだ。今の映画ときたら、90パーセントは古今の実際の出来事や小説を原作に しているか、昔の映画のリメイクなんだ。みんなは現代版さえ作れば金になると思っ ている。でも、信じがたいことにシャマランの脚本は、すべて彼の頭の中から創り出 されている。これはハリウッドでは非常に稀なことなんだよ。
  僕は有名であることの幻影を信じないし、断固としてそれと闘うね
- この映画は、自分に語りかける声について描いていますが、あなた自身もそ のような「声」を聞いたことはありますか?
w 僕が聞く声は自分自身の声だけだ。僕が有名になるずっと前から、良かれ悪 しかれ僕は自分の判断に自信のある人間だった。そのおかげでいろいろと問題も 起こしたけどね。出演作を選ぶ時も他人の意見をきかない代わりに、自分の選択 には必ず責任を取るのさ。
- あなたの映画のファン、特に若い人々にとって、あなたは憧れのヒーローなわけで すが、実生活のなかでそのイメージを保つ努力はしていますか?
w いや。僕は毎日の生活のなかで自分の名声をシリアスに受けとらないようにして いるんだ。僕には20年以上前からの親友たちがいて、彼らがそれを助けてくれて いる。僕は単に普通の男なのさ。「映画スター、ブルース・ウィリス」「トラブルメーカー、ブルー ス・ウィリス」……そんなのはすべてメディアが作り上げたことで、人間として、父親と しての僕の真実の姿とは全く関係のないことだ。僕は有名であることの幻影を信 じないし、断固としてそれと闘うね。
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