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マイケル・ダグラス独占インタビュー

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マイケル・ダグラス
マイケル・ダグラス独占インタビュー

サウンド・オブ・サイレンス
5月25日公開
公式サイト:http://www.foxjapan.com/movies/soundofsilence/index.html
配給:20世紀フォックス
精神科医ネイサン(マイケル・ダグラス)の娘が誘拐される。彼は患者(ブリタニー・マーフィ)から6桁のパスワードを聞き出さねばならない。足を骨折して動けない妻(ファムケ・ヤンセン)が待つ家は犯人たちに監視される。タイムリミットの午後5時は徐々に近づいて……。

(C)2001 TWENTIETH CENTURY FOX

『トラフィック』が高い評価を受け、妻キャサリン・ゼタ=ジョーンズと1歳半の息子ディランと共に幸せな新婚生活を送るマイケル・ダグラス。57歳にして、若手俳優顔負けのマスコミ露出度も誇るマイケルだが、素顔の本人はいたって飄々とした態度を崩さない。
 新作『サウンド・オブ・サイレンス』の撮影現場を訪ねると、殺人犯と対峙する緊迫したシーンを演じている真最中。テイクの合間をぬって、素早く穏やかな表情に戻り、丁寧に質問に答えてくれるマイケルに“プロ中のプロ”の姿を見た。

僕も6歳の時に誘拐されそうになったんだ

父、カーク・ダグラスと

──『サウンド・オブ・サイレンス』は久々のスリラーですね。
マイケル・ダグラス(以下M) 僕が演じるのはNYに住む、仕事的に成功した精神分析医なんだ。感謝祭の夜、同僚の医師に病院に呼び出され、若い女性の急患を診るのだけど、その間に娘を誘拐される。犯人は僕にその女性患者から、ある情報を引き出すように要求するんだ。


──小さい息子のいるあなたにとって、子供の誘拐事件は人ごとではないのでは?
M もちろん。それどころか、実は僕自身も6歳の時に誘拐されそうになったことがあるんだ。2人の男が自宅アパートの外で僕を連れ去ろうとしたんだが、僕は逃れてビルの地下に走り込んだ。ボイラーの下に隠れていると、2人が忍び足でやってきて、僕を捜しているのが見えたよ。僕が全速力で走ってエレベーターに飛び乗り、ボタンを押すと、犯人たちの顔の前でドアが閉まったんだ。それは、もう映画のようで、今でもよく記憶している。僕にとって大きなトラウマを残す事件だったね。

 

こういうダークな作品は俳優の方も随分消耗するから、そうそう出演できるものじゃないね

──それがこの映画出演のきっかけに?
M いや、この脚本がよく書かれていたし、伝統的なスリラーだったからなんだ。この映画は古典的なヒッチコック風の要素を持っていると思う。鮫とか誘拐とかというテーマは現実に身近に起こり得るだろ。だから観客が共感しやすいし、非常に恐怖感を与えるんだよ。この作品もそうした条件が揃った脚本だったし、監督とキャストの力によってうまく表現できたと思う。
──この脚本も『トラフィック』と同様、一度あなたに持ち込まれ、その後、数年経ってから再度打診されたものだとか。
M そうなんだ。こういうダークな作品は俳優の方も随分消耗するから、そうそう出演できるものじゃないね。脚本が持ち込まれた時のタイミングや自分のムードも大きく関わってくるんだ。可笑しいのは、僕がこの作品を撮影していた時に、キャサリンはラスヴェガスでコメディ(『アメリカン・スウィートハート』)を撮影していたんだ。僕がこんな精神病棟やら誘拐事件やらに関わっている間に、彼女はビリー・クリスタルやジョン・キューザック、ジュリア・ロバーツらと一緒に楽しく仕事をしていたんだ。だから、僕も出演作のジャンルは程良くミックスするようにしているよ。

 

若い時ほどキャリアに夢中になる必要がないから、子供といる時間を堪能できるね

──息子さんが誕生してから、生活のなかでの2人の優先順位も変わったのでは?
M でもね、ここのところ、それ程たくさん仕事をしていないんだ。『トラフィック』の撮影は5週間だけで、そのあと1年半のブレイクがあった。俳優同士の夫婦には交互に仕事を入れるカップルが多いみたいだけど、僕とキャサリンは同時期に撮影を入れることにしている。撮影期間は俳優の頭脳の4分の3は演技の方に向いてしまっているものなんだ。だから家族といても心はここにあらずっていうよりも、僕らはオフの時間を一緒に過ごすようにしているんだ。もちろん、息子に会えなくて寂しい時もあるけれどね。でも歳を取ってから親になることのいい点は、若い時ほどキャリアに夢中になる必要がないから、子供といる時間を堪能できるってことさ。

──30年以上カメラの前に立ち続けていて、演技への情熱に変化はありませんか?
M いや。俳優のなかには次から次へとぶっ続けで映画出演する人もいるけど、僕は出演が自分を表現する貴重な機会だと捉えているんだ。だから僕はそれほど多作ではない。映画に出ることは、責任のある、自分との大きな“関わり”だと思っている。


──出演作品を決める時に、敢えてリスクのある脚本を選ぶことがありますか?
M 『ワンダーボーイ』も『トラフィック』も或る意味ではリスクの高い作品だった。次作"One Night at McCool's"も新人監督の作品だし、僕はそれらの作品をとても誇りに思っている。リスクの高い映画を選ぶことは、僕にとって俳優であることの喜びであり興奮でもあるんだ。『危険な情事』や『氷の微笑』『フォーリング・ダウン』など僕の過去の作品の多くは、誰もやりたがらなかったものやヒットも予想されなかった映画だった。だから、僕のキャリアはリスクに賭けることに基づいているといってもいいだろうね。

(眞田陽子)

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