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ジェームズ・キャメロン独占インタビュー

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全世界でメガヒットを記録した超大作「タイタニック」から6年。アカデミー賞監督のジェームズ・キャメロンがタイタニック号に再び挑んだ「ジェームズ・キャメロンのタイタニックの秘密」が、3D映画としてアイマックスシアターで公開になる。

95年の映画「タイタニック」(レオナルド・ディカプリオ主演)撮影時から、必ずや最先端の技術を持って再びタイタニック号に迫ろうと固く心に決めていたというが、実際に3D撮影を終えたことについてどう感じているか?

3D画像を見て、この題材にとってパーフェクトな選択だとわかった。まさしく直に感じることができる。タイタニック号を見たことがある人はいるだろう。だが今度はあの船を直に感じることができ、直に体験することができるんだ。

大きさを肌で感じ、すごい事実を目の当たりにするわけだ。それに沈没船の記録をとるという意味においてもいいことだ。それはずっと残っていくわけだからね。

海底に沈むタイタニック号の内部の撮影とナビゲーションを行うカメラを積ん だ2台の潜水艦-“ボット(ROV)”について

十分に小さなヴィークルをデザインする必要があった。そしてそれは沈没船の中まで入っていけるものでなくてはならなかった。今回はタイタニック号だが、それはどんな沈没船にも対応できるものだ

僕の兄弟のマイクが革新的なデザインを考えだした。それは今までのように太いケーブルから電力を送りながら使用するものではなく、自由な動きができるヴィークル型のカメラだ。だから我々は高密度エネルギー電池を搭載した独立型電力を持つヴィークルを作った。あと必要なのはデータを転送するケーブルだけだったから、非常に細いファイバーケーブルを使用した。その細さは釣り糸くらいだ。ヴィークルの中に数百メートル分のファイバーケーブルを巻いて収めてあるから、このカメラは上下どこへでも動くことができ、何物にも動きを妨げられることなくどこへでも入っていって撮影することができるんだ。

アイマックスシアターという巨大スクリーン上に映し出して、観客に「観てもら う」のではなく「感じ取ってもらう」ことで、タイタニックの真の姿を伝えたかった……

我々は観客の目をついて驚かせるような3D映像を真似するつもりはない。我々の3Dはまるで自分がそこにいるように感じられ、起こった事を起こったように見ることができるものだ。僕達は腰掛けているよね、今僕が腰掛けているのは立体として見えている。人間は目を開けている間物事を立体で見ているんだ。だが映画は人工的な体験で、絵画のように平面で見えるものだと思われてきた。この作品ではスクリーンは解き放たれた。そこにスクリーンは存在しない。観客は窓を通して現実の世界を見ることになる。だからこそこのカメラをリアリティ・カメラ・システムと名づけた。我々はこの探検で経験したリアリティを観客と一緒に分かち合おうとしているんだ。

この探検について

とても意欲的な探検になったと思っている。僕は初めて1998年にタイタニック号の沈没した場所に行った時から絶対にまた戻って来たいと思っていたから興奮したよ。最初にタイタニックの沈没場所に行った時はそれだけですごいことだと思っていた。それ以上のことができるとは思いもしなかった。しかし計画を熟考し、テクノロジーを開発するための集中期間を数年間もったことで、このミッションを遂行することができた。そして人類史上最も美しいタイタニック号の映像を撮影し、人間の肉体を通してできる最高の船内調査することができた。それに新しいテクノロジーも開発できたしね。
 
4000mの海底では、どのような照明で対応しているのか

シャンデリア・ライティング・システムを作り上げた。我々はシャンデリアと呼んでいるが、実際は非常に大きなリモートコントロールの機材だ。重さは4トンもあるし、12000ワットのライトと3000ボルトのケーブルを搭載して、4000m下の海底に潜って行く装置だ。それはモーターを使って移動していく。パイロットは操作船の上でモニターを見ながら操作していた。彼らは我々が乗っている潜水調査艇も同時に見ているから、僕は彼らにUQCというカム・システムで「メデューサ、こう動いてくれ。この位置まで行って船に照明を当ててくれ」と指示を与えた。そして別の調査艇で向こう側からも照明を当て3D撮影をするというふうにして作業していったんだ。本当に大きなおもちゃの電車セットのような感じだった。おもちゃを並べるように意欲的に配列を考えた。監督としてはまさに天国にいるような気持ちだったよ。フィクションの映画と違うことは我々が真実を語るために実際そこにあるものに光を当てさえすればいいということだ。
 

人類にとって永遠のミステリーであり、人々を魅きつけてやまないという“タイタニック号”の中にいるという感覚について

全ての場所はわかっていた。今実際に本物の船の中にいるんだという感覚を持ったよ、1912年以降誰も見たことがない船の中にね。僕自身が船の中にいる感覚だった、ROVからくる映像に集中していたからね。気持ちはモニターを通してROVの中に入り込んでいた。だから船の中に実際にいる感覚だった。廊下に入って、その角を曲がるとエレベーターがあることはわかっていた。それが写真に撮られて以来、いや誰も写真さえ見たものはいないんだ、1912年以来ね。だがそこにはちゃんとエレベーターはあったよ。全てがあるべきところにあったんだ。もちろん驚きはあったが、それは非常に不気味な体験だった。まるで前世のことを思い出しているようだった。別に超自然現象のことを言っているわけじゃないよ。でもそういった感覚をもったことは確かだ。面白いことに前に自分がそこにいたことがあるように感じた。頭では初めて見るものだということはわかっていたんだが、実際誰一人として実物を見たものはいないのだからね。とても刺激的な経験だった。

カメラマン:熊切大輔

7月8日(火)までメルシャン品川IMAXシアターにてプレミア上映。
7月19日(土)よ りIMAX・大型シアター等全国順次ロードショー

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