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2004年のデビュー以来、若くして何本もの映画にワキで出演してキャリアを積む。2006年の映画『紀子の食卓』で第28回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞し、演技力はお墨付き。前作の映画『きみの友だち』のころは言動が何やらとっぴで、天然と言われたりしていたけど、まあ年相応、良く言えば大らかなんでしょヤッパリ。映画のほか、テレビドラマにも多数出演。そしてなぜ度胸がすわっているのか、興味深いエピソードをカミングアウト。本作の撮影直前に事故で重傷を負ってしまったらしく、その治療中に、こだわりなく演技することに開眼したという。体当たりでやらにゃあ意味がないと。まさに災いは、時としてステップアップへのチャンスっていうコトですか。 |
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さすがに舌にピアスを開けるシーンや、スプリットタンがうごめくさま(これは共演の高良健吾)は本物ではないみたいですけど。もし本当に舌に穴を開けたり、舌を裂いていたら、これは本場のアカデミー賞モノですね。ちなみにCGだそうで、ほっ(実は僕は痛いのは大の苦手!)。映画の主な舞台は渋谷。ちょっと前の映画『ロスト・イン・トランスレーション』や、吉高が出ていた映画『渋谷区円山町』、最近公開された映画『TOKYO!』など、渋谷が舞台になっている映画は結構多い。センター街などの見慣れた風景がいっぱい出てきます。ほかは恐らく原宿、下北沢あたりかな。僕も渋谷に長年住んでますけど、こんなに恐ろしいところだっけ渋谷って!? とちょっとビビる雰囲気やシーンがいっぱい。でも、主人公たちに絡んでくるガラの悪いチンピラなんだけど、こんなのが実際にいるのは渋谷でなく新宿じゃないの? とも思うなあ(笑)。 |
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一つの、それまで取り上げられていなかった素材やテーマにフォーカスしてできた物語の場合、掘り下げ度合いが重要で……。映画の場合、浅いというか描き切れていないと感じることが多くて、本作もなぜ彼らが肉体改造にハマったのか、もし小説なら行間からそれがにじみ出てきて、ある程度あいまいでもOKなんだけど、映画だとその辺に疑問がわいてしまって、今一つ登場人物に感情移入ができなかったり。まあ、1時間半もしくは2時間あまりでは描き切れないのは仕方ないのかな。この主人公たちのような、地下に潜りたい嗜好(しこう)の連中がフツーの居酒屋には行かないのでないか(笑)? とか、なぜそこでわざわざ体をさらすように裸で飲んでいるのか? とか、ツッコミどころがいっぱいあり……。本当のこういった嗜好(しこう)の人たちがこれ観てどう思うのか知りたいような。まあそれは良いとして、ピュアな吉高の演技は一見の価値あり(エロいよ!)。ではまた次回!
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