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映画『G.I.ジョー』~全部乗せ映画監督スティーヴン・ソマーズ~

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映画『G.I.ジョー』 全部乗せ映画監督スティーヴン・ソマーズ

 イ・ビョンホンのハリウッド進出作品としても話題の、男心をくすぐるエンタメ要素満載の“全部乗せ映画”『G.I.ジョー』がついに公開される。監督は娯楽を突き詰め、毎回のごとく全部乗せ映画を生み出すスティーヴン・ソマーズ監督だ。今週は、そんなソマーズ監督による全部乗せ映画をご紹介!
映画『ザ・グリード』詰め込まれているもの:海洋アクション、武装テロ、モンスター・バトル

スリを働いたために倉庫に監禁されたトリリアン(ファムケ・ヤンセ)以外、こつ然と乗客たちが姿を消したハイテク豪華客船アルゴノーティカ。その船に偶然遭遇したのは、謎の武装部隊を乗せた密輸船。豪華客船に乗り込んだ武装部隊と、彼らに発見されたトリリアンは、乗客たちが姿を消した原因である、人食い巨大アメーバ風怪物と死闘を繰り広げていく。

ストーリー自体は至ってB級だが、対話そっちのけで展開されるアクションの連打はハラハラドキドキもので、さらに名作パニック映画のいいところだけをさらりとシークエンスで再現(パクリ)するなど、徹底した娯楽感はまさにA級だ。食虫植物のような形をしたアメーバ風モンスターの造形は、孤高の特殊メーキャップ・アーティスト、ロブ・ボッティンによるもの。

何も知らずに観ていると、海洋サスペンスから一転、モンスター・バトルへの方向転換に度肝を抜かれること間違いない。なお、モンスターの造形及び衝撃のラストは、知る人ぞ知るB級映画『デッドリー・スポーン』に影響を受けているようだ。

ホラーがよく似合う女優、ファムケ・ヤンセ
Andrew H. Walker / Getty Images

映画『ヴァン・ヘルシング』詰め込まれているもの:ユニバーサル・モンスター

ドラキュラ、フランケンシュタインの怪物、狼男、ジキルとハイド……映画配給会社ユニバーサルが1930年代に放ち、人気を博した怪物、すなわちユニバーサル・モンスターを総出演させた爽快(そうかい)バトルムービー。世界の破滅をもくろむドラキュラの暴走を止めるべく死闘を繰り広げるドラキュラハンター、ヴァン・ヘルシングの活躍を描く。

本来は初老の教授という設定であるヴァン・ヘルシングを、若くセクシーなキャラクターに変更。演じるのはヒュー・ジャックマンで、雨あられと襲い掛かかってくる攻撃の中、体に一つも傷をつけることのない大活劇を見ることができる。ソマーズ監督の代表作である映画『ハムナプトラ』シリーズでみせた、最新VFXを自在に操る腕前は本作でも健在で、CGで作られた狼男の迫力は満点。

激しいバトル、驚異の映像、そして今まで開かれることのなかった扉が、ヴァン・ヘルシングのワン・アイデアでいとも簡単に開いてしまう展開は、一切何も考えずにスクリーンの出来事を見つめるという映画体験を可能にしてくれる、まさにポップコーンムービーの王道的瞬間といえるだろう。

 

映画『ヴァン・ヘルシング』より
FRANKMASI51/UNIVERSAL/TheKobalCollection/WireImage.com

映画『G.I.ジョー』詰め込まれているもの:SF、アクション、ディザスター、おかしな日本

フィギュアから派生したテレビアニメ「地上最強のエキスパート・チームG.I.ジョー」をベースに実写映画化した本作は、世界征服を企む悪の組織コブラと、正義の先鋭部隊G.I.ジョーが、最悪の兵器と化したナノマイトをめぐってエジプト、パリ、海底でバトルを繰り広げる超娯楽作。

まばたきさえ許されない驚異のアクションはもちろんのこと、SF、ディザスターなど男心をくすぐる要素が満載で、敵味方それぞれにいるクールなキャラクターも魅力的。中でも、しゃべることを捨てた黒忍者スネークアイズとイ・ビョンホン演じる白忍者ストームシャドーの戦いは胸躍る展開に。実はこの二人、兄弟のような間柄で、幼いころにストームシャドーは、スネークアイズばかりをかわいがるお師匠様を殺害したという背景があるのだ。

二人はその中国人風お師匠様のもと、日本で修行を積んでいたわけだが、劇中で描写される日本はありえないほどのデフォルメで、徹底した突き抜け感を味わうことができる。秋葉原のようなネオン街の先に現れたのは、彼らが修行を積んでいる巨大な城。そこには多くの人々が修行を積みつつ、共同生活を送っている。アメリカ映画にありがちな、基本言語は英語という約束も忘れていない。かなり無茶な設定であるが、突き抜ければ大いに楽しめるというソマーズ監督の恐るべき娯楽の才がここにはあるのだ。

パリの街中での大追走劇、イ・ビョンホンによるエッフェル塔破壊など、見どころは満載で、バトルしかないと言っても過言ではないだろう。それも大迫力の、だ。デストロやコブラコマンダーなど、キャラクターのネーミングもまた、少年の心をくすぐる要因でもある。中高生はもちろんだが、大人、特に男性に薦めたい痛快娯楽映画である。『G.I.ジョー』特集はこちら!

映画『G.I.ジョー』は8月7日より丸の内ルーブルほかにて全国公開

『G.I.ジョー』より
(C) 2008 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

文・構成:シネマトゥデイ編集部

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