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~第21回2010年7月~

INTERVIEW@big apple

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INTERVIEW@big apple

今月は、マリサ・トメイジョン・C・ライリーが共演したラブ・コメディー『サイラス/Cyrus』、アメリカのポルノ界のスーパースター、ロン・ジェレミーがカメオ出演したコメディー『ファインディング・ブリス/Finding Bliss』、そして、香港のアクション・マスター、サモ・ハン・キンポーのインタビューを紹介します。

6月3・10日オバさん、あなたの感想はもういいから……!(フォックス・サーチライト・オフィス&グラマシー・パーク・ホテルにて)

映画『サイラス/Cyrus』(原題)

妻と別れてからずっと一人暮らしをしていた中年男(ジョン・C・ライリー)が、ようやく魅力的な女性(マリサ・トメイ)と出会って恋に落ちるが、彼女に20歳を過ぎた息子(ジョナ・ヒル)がいたことから予想外の展開が巻き起こる痛快コメディー。

マリサ・トメイ、ジョン・C・ライリー、ジョナ・ヒル、マーク・デュプラス&ジェイ・デュプラス

ジョン・C・ライリー/ジョナ・ヒル

今回の取材は、別の日に2回にわたって行われた。まず最初は、フォックス・サーチライト・オフィスで『スーパーバッド 童貞ウォーズ』や『無ケーカクの命中男/ノックトアップ』の個性派俳優ジョナ・ヒルの取材。取材現場に到着すると、インタビュー対象者が一人しかいないのに、なぜか取材用の部屋が三つも用意されていた。そのため、最後の順番だった僕は、取材開始予定から1時間後にようやくインタビューができた。これまで、割とおバカ映画が多かったジョナだけに、ひょうきんでぽっちゃりしたイメージを想像していたが実際は全く違っていた。彼は、この映画に出演するまでに監督のマーク・デュプラスジェイ・デュプラス兄弟に、映画祭で自分を使ってくれと何度も頼み込んでいたそう。さらに学生時代から脚本も毎日執筆しているようで、その成果があってか、新作『アドベンチャーズ・ハンドブック/The Adventure's Handbook』(原題)で脚本を手掛けている。まじめでキャリア志向が強い印象で、インタビューでも一つ一つ言葉を選びながら話していた。偶然にも彼の弟と恋人の名前が同じらしく、恋人とエッチをしているときに弟の名前を呼んでしまうというジョークには、一番笑わされた。

そして後日、残り4人の取材をすることに。まずは、監督のマーク・デュプラス&ジェイ・デュプラス兄弟。彼らにはこれまで何度かインタビューしたことがあって、ジョークを交えた会話を楽しめた。次のジョン・C・ライリーになると、これまで取材現場で見かけたことのない黒人女性記者が、この映画の素晴らしさとジョンの演技について語り出した。しかも2、3分くらいその話をしながら、映画と彼の演技を称賛しただけで終わってしまい、僕は、「おいおい質問しないのかい?」とすっかり調子を狂わされてしまった……。その後も、その女性記者は現場にいる記者たちが観ていない映画を引き合いに出して、この映画と比較するものだから、さらにタチが悪い!! 最後のマリサ・トメイに至っては、彼女が3問も質問したおかげで、まったく僕は質問できなかった。勘弁してくれよ! 非常識なオバさんに、さんざん振り回された取材だった……。最後に、ジョン・C・ライリーの奥さんが一時期、ショーン・ペンのアシスタントを務めていたことと、40代半ばとは思えないマリサの美ぼうに驚かされた。

6月10日ポルノ界の伝説的スターが超過激な発言を連発!(シネマ・ヴィレッジにて)

映画『ファインディング・ブリス/Finding Bliss』(原題)

大学で映像編集を学んだ女の子(リーリー・ソビエスキー)が、卒業後に就職活動に苦戦。ようやく雇ってもらったのがポルノ業界だったことから騒動が巻き起こるというコメディー。

ロン・ジェレミー、ジュリー・デイヴィス

ロン・ジェレミー/ジュリー・デイヴィス

映画の主役はリーリー・ソビエスキーだが、ポルノ界を題材にした映画だったため、コンサルタントとカメオ出演で参加したポルノ界の伝説の男、ロン・ジェレミーと、監督のジュリー・デイヴィスにインタビューすることができた。今回は、ニューヨークのプレミアの後でQ&Aをする予定だった彼らを、プレミアが行われる前に取材することになった。会場に着くと、ロンのファンがたくさんいて、彼の周りを囲っていた。ハリウッド・スターばりに知名度がある理由は、彼がテレビ番組や映画のコンサルタントとして活躍しているからだ。さすがにファンに囲まれた状況では取材ができないので、近場のレストランで食事をしながら取材をすることに。最初は、単独インタビューの予定だったが、僕の友人の記者も参加したいということで、友人の記者はジュリーを、僕はロンをという役割分担をして二人で取材をすることになった。最初、ロンはポルノ界に入るきっかけなどを話していたが、徐々に内容が過激に……。ポルノ男優のアソコが元気がなかったという話や、スペインでのボートの撮影でクルー全員が吐き気を催す中、自分だけは果敢にエッチの撮影を続けていたことを鮮明に語り始め、記事にできない内容を連発!! 確かに楽しかったが、記事にならなければ意味がないので、慌てて軌道修正。その後も、バイアグラを一度も使用したことがないことや、女性の豊胸手術についてなど、過激ながらも何とか記事にできるような内容に収まったので安心していた。

ところが、そこでようやく、僕は監督のジュリーには全く質問していないことに不安を感じた……。確かに、ロンに質問した方が記事は面白くなるのだが、監督にまったく質問しないのは、あまりに失礼かと思い、即興でいくつか質問することに。だが、20~30分の取材の中で、ジュリー監督の返答が異常に長く、イマイチ消化不良に感じた僕は、プレミアの Q&Aの後に、映画館の階段で再び彼らを取材することにした。そこで10~15分の取材をして、ようやくフィニッシュ! 結局、映画を2度も観て、Q&Aまでカバーすることになったが、興味深いポルノ界の事情を聞けて大満足。最後に、ポルノ界がインターネットにすっかり移行した昨今を嘆いていたロンが、いまだに旧式の携帯を使っていたのが何となくおかしかった。

6月26日意外に大きくないんだ、サモ・ハン・キンポー!(リンカーン・センターにて)

サモ・ハン・キンポーの過去作

ニューヨーク・アジアン・フィルム・フェスティバルで訪米した香港映画界のアクションスター、サモ・ハン・キンポーに単独インタビューを敢行。2007年に中国で起きたニセの死亡報道など、デリケートな話題にもチャレンジしてみた。

サモ・ハン・キンポー

サモ・ハン・キンポー/筆者(左)とサモ・ハン・キンポー(右)

週末ということもあってか、サブウェイ(地下鉄)の運行が頻繁ではなかったためにギリギリ、インタビュー開始時間約5分前に到着! ぼちぼち取材の準備をするかと思って、デジタルのレコーダーとカメラを取り出すと……カメラの電源が付いていないことに気付いた! 最近の取材攻勢で電池切れには神経質になっており、前日にも充電していたのだが、なんとその肝心な電池を忘れてきてしまったのだ……!! 「マジで、ありえない!」と焦ったが、ここであたふたしていてもしょうがない。そこで、急きょリンカーン・センターの近くにあるデリーに走るが、コダック専用のCR- V3の電池が簡単に手に入るわけもなく、隣の金物店へ。運よく電池が置いてあってホッとしたものの、財布に10ドルしか入っていないことに気付いた……。足りねぇ~! クレジットカード使用不可の店だったため、隣のATMでお金をおろすことに。ようやく電池をゲットして慌てて戻ってみたら、ちょうど前のインタビューが終わって、僕の番になるところだった。ラッキー!

迷子になりそうな通路を歩き、ついに子どものころからファンだったサモ・ハン・キンポーと対面。えっ、意外にも身長が僕とあまり変わらない? それに、映画で観ていたよりも太っていないことにも驚かされた。彼は最近やせたのだろうか、それとも映画の魔術のせいで太って見えていたのかと思いながら、広東語の通訳を通してインタビューが開始! すると2、3問質問した後に、サモ・ハンが急に流ちょうな英語で答え始めた! あぁ、そういえば、彼はアメリカのテレビドラマ「LA大捜査線/マーシャル・ロー」に出演していたから、ある程度英語を話せるんだと納得。その後、彼には2007年に中国で起きたニセの死亡報道、製作会社ゴールデン・ハーベストとの決別など、ちょっと聞きにくい質問もしてみた。サモ・ハンは、そんな質問に対しても快く応じてくれた。

気持ちよくインタビューが終わって、さて写真を撮ろうと思ってカメラのスイッチを入れた瞬間、なんと電源が入らない!! 電池の種類は合っているはずなのだが、どうやらこの電池が古過ぎて使えないみたいだ……。こんなに苦労して電池を買ったのに、写真を撮れないなんて……とショックを受けていたら、通訳をしていたフランクが、「僕のカメラを使って写真を撮りなよ!」と言ってくれた。まさに、天から助けを得たような喜びを感じた!! 結局、彼のカメラを使わせてもらい、後で彼から写真を送ってもらうことに。プロとして失格の僕だが、運だけは良かったようだ。フランクとサモ・ハン、本当にありがとう! その後、金物屋に使えなかった電池のクレームをつけたことは言うまでもない……(笑)。

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