『機動戦士ガンダムNT』制作現場が公開!新世代ガンダム誕生の地

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 アニメ『機動戦士ガンダム』シリーズの新作映画『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』の公開が11月30日に迫るなか、スタッフ一同が情熱を注ぐ制作現場が公開された。(編集部・入倉功一)

「ガンダム」が生まれる場所

 『ガンダムNT』は「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」に続く世界観・宇宙世紀(U.C.)サーガ最新作にして、新たな100年の歴史を描く新シリーズの幕開けとなる劇場版。アニメーション制作を手掛けるサンライズ第1スタジオ(通称:1スタ)は、1作目の「機動戦士ガンダム」を手掛け「新機動戦記ガンダムW」「∀ガンダム」『機動戦士ガンダム サンダーボルト』など数多くのシリーズを生み出してきた伝統あるスタジオだ。

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色彩設定の一部 これを元にデジタル化された線画が彩色されていく

 通常アニメーションでは、大まかに分けて、作品の設計図である“絵コンテ”に従って、動きの要所を決める“原画”が描かれ、その間を埋める“動画”、そして“背景”が用意され、デジタル化したデータを彩色する“仕上げ”と“撮影”という工程を経て映像が仕上がっていく。

 「ガンダム」でもその工程は変わらないが、スタジオ内の書棚には、歴代「ガンダム」シリーズの膨大な資料がズラリ。シリーズ毎に分厚いファイルに分類され、保管されており、いつでも手に取れるような状態になっている。

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貴重資料がズラリ! デジタルデータも共有されているが、アニメーターにとっては、紙媒体の方が都合のいい場面もある

 また、モビルスーツやキャラの表情などを、キャラ表に描かれていない角度から見た「総作監修正表」や『ガンダムNT』本編にまつわる資料もいつでも参照可能な状態にしてあり、「ガンダム」を作るうえで、最高の環境が整っていた。

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『NT』の総作画監督の修正表、キャラ表でカバーされていない設定を確認することができる

手書きへのこだわり

 『NT』では、冒頭からナラティブガンダムとユニコーンガンダム3号機“フェネクス”による迫力の戦闘が展開する。この「ガンダム」の醍醐味のひとつである、複雑なディテールを持ったメカ同士の戦闘の多くが、アニメーターによる職人技に支えられている。

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『NT』のカット袋。これが各部署を回っていく

 現在「ガンダム」シリーズでも3Dが大きな役割を担っており、実際に『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』におけるモビルスーツ戦は、3Dで描写されていた。『NT』でも、ある程度の範囲は「3Dでやろう」という声も挙がったというが、最終的には、アニメーターの希望を受ける形で、多くのカットが手書きとなった

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この日は、メカのディテールを向上させるため、ベテランアニメーターによって、設定に影が追加されていた

 吉沢俊一監督(『機動戦士ガンダム サンダーボルト』演出など)は語る。「手書きならではの魅力というのは、あると思います。いい方向に崩れるというか、アニメーターさんによって、ぐにゅっとしたゆらぎが出るんです。3Dはどうしてもまだ、かっちりしすぎてしまう部分がある。アニメーターの職人技が、絶妙な味や良さを生むんです

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3Dの役割り

 一方で吉沢監督は、「複雑なカットは、3Dでなくては無理です」とも。「例えば、宇宙に浮かぶ大量のタンクの間を縫って飛ぶフェネクスの映像などは、情報量が圧倒的すぎて、手書きで期間内にやり切ることは現実的ではありません。そういう場面では、3Dがものすごく良い意味で生きてくるんです」

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絵コンテを元に3Dで動きをつけていき、アニメーションが完成する。スタッフいわく、難所は“フェネクスの尾っぽ”だという

 1スタでは、社内にも3Dスタッフが在籍しており、この日も制作の真っ最中。3D班は絵コンテを元に簡易的なアニメーションを作成し、それを元に3Dの動きを作っていく。完成したシーンは、確かに手描きではフォローしきれないほどの情報力を補完する、圧巻のクオリティーだ。

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『NT』の絵コンテの一部 全ての元になる設計図

 また、アニメーターとの連携も綿密だ。例えば、キャラクターの動画をもとに、背景に3Dの鳥などを追加する場合もあれば、戦闘時におけるコックピット内の動きを3Dで作り、パイロットを描く作画班に戻す場合も。現場では、手描きと3Dの有機的な融合も積極的に試みられている。

なぜ新作劇場版なのか

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 『NT』の前作である「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」は劇場における“イベント上映”で展開され、その後のテレビ放送でさらにファン層を広げた。なぜ『NT』はそれをなぞらず、劇場版としたのか。小形尚弘プロデューサーは「ビデオパッケージがなかなか売れず、OVAというビジネススキームが崩れつつあった。そこで『UC』を売り出すためにイベント上映という形式を企画して実行し、好評をいただいた」と振り返る。

 「実際のところ『UC』も『サンダーボルト』も制作体制は劇場作品と変わらないのです。むしろ、それより大変なことをやっている場合もある。またイベント上映はもうやりつくした感がありました」

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ユニコーンガンダム3号機“フェネクス”

 さらに「47都道府県1館ずつで上映し、同時ではないにしろ、世界中にもっていきたいという思いもあって選択した方式です」とさらなる世界展開にも言及。今後「宇宙世紀」のフラグシップ作品は劇場版として作っていくといい、実際に『NT』に続く作品として、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の映像化が発表されている。

 誕生から来年で40周年を迎える「ガンダム」のリスタートを目にする日はすぐそこに迫っている。

映画『機動戦士ガンダムNT』は11月30日より全国公開 (C) 創通・サンライズ

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