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「光る君へ」吉高由里子、銀粉のラブシーンに驚き 「知らなくていいコト」に続いて柄本佑と切ない関係

吉高由里子
吉高由里子 - 写真:NHK提供

 1月7日からスタートする大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)で紫式部役として主演を務める吉高由里子。本作は2020年放送の吉高主演のドラマ「知らなくていいコト」で脚本を務めた大石静、共演の柄本佑が再集結する点でも注目を浴びていたが、吉高が大石ならではの脚本の魅力、紫式部のソウルメイトとなる藤原道長を演じた柄本について語った。

【画像】透明感あふれる吉高由里子撮りおろし<9枚>

 大河ドラマ第63作となる本作は、平安中期の貴族社会を舞台に、のちに世界最古の女性文学といわれる「源氏物語」を生み出した紫式部の生涯を描く。柄本演じる道長は「源氏物語」の主人公・光源氏のモデルと有力視されている人物で、ドラマでは紫式部が生涯心を寄せ、陰に陽に影響しあいながら人生をたどる、いわばパートナーとして描かれる。大石と言えば、社会現象を巻き起こし映画化もされた「セカンドバージン」(2010)などラブストーリーの名手ともいわれるが、吉高は「大石先生の本は非常にパワフルで、情熱的」だと話す。

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 「1行1行のインパクトが強いと思いました。それに、会話の中でも次の行を読んだらその前の一行と全く逆の気持ちになっていたり、人の感情の起伏がすごく情熱的に描かれていて。現代っぽい言葉のラリーでもあって、スピード感があるラブシーンのセリフのやり取りだったり、ぶつかり稽古をしているのかなっていうぐらいのテンポ感から急になでるような時間の流れになったり。文章だけで時間の速さが変わって見えるのが面白いです」

 制作統括の内田ゆきいわく「セリフも大胆だけど、ないところも大胆な印象」で、吉高は「何をさせようとしてるのかとドキドキしながら(笑)、台本を楽しく読ませていただいています」と大石の脚本に魅了されているようだ。

 なお、道長を演じる柄本とは、「知らなくていいコト」に続く共演。吉高は父親が殺人犯かもしれない疑惑に苦しむ週刊誌の記者・真壁ケイト、柄本はケイトの働く出版社と契約しているカメラマン・尾高由一郎を演じていた。ケイトが元カレでもあった既婚者の尾高と惹かれ合っていく流れだったが、「光る君へ」でも切ない恋模様を繰り広げることとなる。柄本との再共演に、吉高は「最初から戦友感があった」と信頼をにじませる。

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 「真夏に1日中、土を掘っている日もあったのですが、柄本さんとは“頑張ろうね!”とお互いを励まし合いながら撮影しています。それこそ『知らなくていいコト』という大石さんの作品で共演させていただいていたので、最初から戦友のような感覚があって。いてくれたらすごく安心できるし頼もしい。ある程度関係を築けている時にこの役でまた巡り合って良かったなって思います。1日中、お互いに泣いている日もありましたし、ワンカットが6ページもの量で展開される日もありましたが、“スズナリ(本多劇場のグループの劇場 ザ・スズナリ)でやっている気持ちでやろう”“頑張ろう”と。シリアスなシーンであっても、ラブシーンの前であっても、すごくフラットに会話してくれるので緊張することなく、リラックスさせてもらえるような空気感を作っていただいています」

 なお、ラブシーンの撮影では忘れがたい体験もあった。「道長とのシーンで、細かい銀粉が上から降ってくるんです。なんてロマンチックなんだろうと、ぼーっとしてしまって。こんなカットもう二度とないだろうなと思いながら、天井を見上げていました」

 撮影前には京都で紫式部のゆかりの場所を訪ね、制作統括の内田や、脚本の大石らと共に歴史資料保存施設の「公益財団法人 陽明文庫」に赴いたという。そこで道長が記した直筆の「御堂関白記」を目にしたことも、刺激になったようだ。

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 「わたしはまだ全然読めなかったんですけど、大石さんが“キャー! 道長の字ー!”って震えるぐらい興奮されていて(笑)。こういったことで、また筆が進むんだろうなと(笑)。物語、文字に携わる仕事をしている人にとってどれほどすごいことなのかと実感の差を叩きつけられたような感じがしました。1,000年も前の時代の直筆が残っていることがまず凄いですし、それが自分の視界に入ってきたことも、貴重な経験をさせていただいたと感じています」

 道長とのシーンでキーワードになるのが「万感の思い」だそうで、これから先の展開について「“彼はこの国を変える人だ”という気持ちと“何もかも捨てて自分といてほしい”という気持ちと、揺らいでる感じ。そんなふうに揺らぐからページ数がかさむし、セリフも増えるので“はっきりして!”と思うんですけどね(笑)」ともどかしい関係に触れていた。(編集部・石井百合子)

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