シネマトゥデイ

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山縣みどり

山縣みどり

略歴: 雑誌編集者からフリーに転身。インタビューや映画評を中心にファッション&ゴシップまで幅広く執筆。

近況: リオ五輪に向けて、イケメンなアスリートを探す仕事をオファーされてしまった。最近はモデル活動してるアスリートも多いのにびっくり。

山縣みどり さんの映画短評

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  • クワイエット・プレイス
    見ながら、口を押さえている自分に気づくはず
    ★★★★★

    音に反応する“何か”と対決するアボット一家のサバイバルを描くSFホラーは、最初から最後まで一気呵成に見せるパワーに満ちた傑作。幼子が襲撃されるショッキングな冒頭で興味を引き、壁に貼られた新聞記事や家長リーが焚く狼煙といった形で世界状況を完結に説明。日常に潜む小さな危機を描きながら、一家に迫る脅威への恐怖を煽る演出が素晴らしい。登場人物が声を出しそうな場面で何度、自分の口を押さえたか。“何か”の小出しもスリリングだし、子を思う親の愛情が伝わってくる場面では涙。TVシリーズ『The Office』時代は木偶の坊キャラかと思っていたJ・クラシンスキーの才能がついに開花した。

  • バッド・ジーニアス 危険な天才たち
    貧富の差を学力で覆すって、言うのは簡単だけど…
    ★★★★

    厳しい受験戦争を勝ち抜けば幸せを掴めるという神話じみたアジアの学歴社会に一石を投じる、苦い青春ドラマだ。勉強嫌いの同級生に頼まれた天才少女リンが次々と驚異のカンニング・テクを駆使し、バイト料もゲット。こう書くと『ザ・カンニング【IQ=0】風だが、全然違う。本作が描くのは、蔓延するスクール・カーストや脱貧困を目指す少年の葛藤、特権に甘んじる富裕層キッズの傲慢だ。舞台はタイの高校だが、世界中のティーンが共感するに違いない。実際に起きた不正入試事件を元に、関わった若者たちの心情や状況を深く洞察した監督の想像力の勝利だ。リン役のチュティモンちゃんは演技がうまく、女優デビューとは思えない存在感が光る。

  • 食べる女
    楽しい女子会に参加した気分になりました
    ★★★★★

    一軒家で暮らす作家トン子を軸に人生に迷っている女たちの物語が綴られるのだが、「こういう人、知ってる!」と大いに納得の女性が次々に登場。「私は安いひき肉」と自虐したり、ストーカー?と不安になるような女性も登場するが、それぞれが着地点を見つける過程には過剰なドラマはなく、「ありそう」と思わせるのがいい。胆力の原点として描かれる料理もすごく美味しそう。なによりも気に入ったのは、女優たちの台詞回しがとても自然なこと。人気女優の競演だが、座長の小泉今日子のムード作りが巧みだったと思わせ、楽しい女子会に参加したような気分になる。それにしてもキョンキョンは本当に上手に年を重ねているな~。

  • 顔たち、ところどころ
    A・ヴァルダ監督の人間力に惚れ惚れ
    ★★★★★

    気鋭の写真家JRと一緒にフランス中を移動しながら、アート作品を製作するドキュメンタリーにはアニエス・ヴァルダ監の魅力が詰まっている。ユーモアたっぷりで温かく、鋭い審美眼を持つ彼女の最大の魅力は人間が好きという点だろう。様々な人々と交流した上でJR独自の視点を借りて、出会った人々を的確に表現する洞察力が素晴らしい。まさに人間力だ。87歳にして、積極的に世界を広げる監督のバイタリティに感服する。映画製作と旅のパートナーとして互いに刺激し合うJRとの関係性にも引き込まれる。登場せずとも大いなる存在感を発揮するゴダールとの来し方の違いが明確になるエンディングでのアニエスとJRのやりとりが心に残った。

  • スカイスクレイパー
    高所恐怖症気味なのでヒヤッの連続でした
    ★★★★★

    危機管理コンサルタントが逃げ場をなくした高層ビルに取り残された妻子を救おうと頑張る設定で、主人公ソーヤーがD・ジョンソンなので結果は見えている。ただ彼が選ぶ手法や障害の乗り越え方が見どころであって、期待は裏切られない。ズタズタに傷つきながら、超人的パワーでビルによじ登り、燃え盛る火をくぐり抜け、銃弾を避ける。主人公は爆破事件で片足が義足となった元FBIという設定だが、そんなハンデをものともしないタフさはロック様ならでは。最後まで安心して見ていられるはずだったが、高層ビルは危険がいっぱい。高所恐怖症気味なので、胃のあたりがキューッとなるヒヤッの連続はまさにエア4DXといった趣。

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