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マカオ映画祭、開幕前から波乱!?映画祭ディレクターが辞任

ロッテルダムやロカルノ、ベネチアなど国際映画祭でディレクターを務めたマルコ・ミュラー
ロッテルダムやロカルノ、ベネチアなど国際映画祭でディレクターを務めたマルコ・ミュラー

 第1回マカオ国際映画祭(中華人民共和国マカオ特別行政区)のラインナップが14日発表された。しかし開幕直前の13日に、映画祭ディレクターのマルコ・ミュラーが辞任するなど、開幕前から波乱が巻き起こっている。

 同映画祭は、マカオで開催される初の行政主導の国際映画祭として世界の映画人からの関心も高い。中でもロッテルダムやロカルノ、ベネチアといった名だたる国際映画祭でディレクターを務め、その手腕を高く買う東京国際映画祭など多くの映画祭がラブコールを送り続けているミュラーの獲得は大きな話題だった。

 しかし関係者によると、スターを招いて派手に行いたい行政側と、あくまで映画は監督のものであり、その彼らの優れた作品を披露する場が映画祭であるとするミュラーとの間で方向性にズレが生じ、ラインナップが出そろった時点で辞任という結論に至ったようだ。後任は、マカオ政府観光局局長のマリア・エレナ・デ・セナ・フェルナンデスが映画祭プレジデントと兼任し、予定通り開催される。

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 真相はほかにもあるのだろうが、少なくとも参加ゲストを見る限り地味とは言えない。タレント・アンバサダー(大使)に韓国のチャン・グンソクが就任したほか、「アクトレス・イン・フォーカス」と題して台湾のトップ女優グイ・ルンメイの特集上映も実施。さらに韓国のチョン・ウソンがコンペティション部門の審査員を務め、特別招待作品『土竜の唄 香港狂騒曲』の主演・生田斗真も現地入り予定で、アジアを代表するスターが集結する。

 ウソンや『エリザベス:ゴールデン・エイジ』(2007)のシェカール・カプール監督、『ロアン・リンユィ/阮玲玉』(1991)のスタンリー・クワン監督らと共に審査員の大役を託された女優・渡辺真起子は「最初の年の審査員を務めることになり、光栄に思います。どんな作品との出会いがあるのか、とても緊張しますが、精一杯務めます」と、喧騒に関わらず、力強いコメントを寄せた。(取材・文:中山治美)

第1回マカオ国際映画祭は12月8日~13日開催。

【日本から参加する主な作品・監督】
《ガラ(特別招待作品)》
三池崇史監督『土竜の唄 香港狂騒曲』(日本)
《コンペティション部門》
矢口史靖監督『サバイバルファミリー』(日本)
《ヒドゥン・ドラゴン部門(ジャンル映画を広く紹介)》
黒沢清監督『ダゲレオタイプの女』(日本・フランス・ベルギー)
《クロスファイア部門(レトロスペクティブ)》
「アジアのジャンル映画の巨匠12人が選ぶジャンル映画この1本」
●黒沢清:
『顔のない眼』(フランス・イタリア/1959) ジョルジュ・フランジュ監督
園子温
吸血鬼ドラキュラ』(イギリス/1958) テレンス・フィッシャー監督
●三池崇史:
『殺しが静かにやって来る』(フランス・イタリア/1968)セルジオ・コルブッチ監督

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