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『アビエイター』レオナルド・ディカプリオ特集

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有名人ということ以外で、俳優として、あるいはプライヴェートの生活でハワード・ヒューズとの共通点は見つかりましたか?

レオナルド・ディカプリオ:(以下D)確かに、僕は常にプライヴェートの時間を大事にしている。だけどさっき言ったように彼は純然たる精神疾患が原因でそうした生活を送っていたんで、僕とは根本的なところが違う。僕がプライヴェートを大切にしている理由はヒューズとはまったく違うよ。

僕は俳優だから、ファンのみんなには役を演じているところだけを見て欲しいし、僕個人のことを知ってもらう必要はあまりないと思っている。これからもずっと映画にかかわっていきたいと考えているからね。反対にヒューズは他人や細菌に囲まれることに極度の恐怖を抱いていたんだ。そのあたりは映画で詳しく描かれているよ。
この映画のために強迫神経症やそれ以外の病気についても調べてどうでしたか?

D:そもそもの発端は確か7、8年前に僕が本を読んで、それをマイケル・マンに渡したら、結局ジョン・ローガンがマイケルと協力して脚本にしてくれた。実際にリサーチを始めたのは監督と僕で映画化が本決まりしてからさ。この映画は準備に1年かけた。延々と続くジョン・ローガンとスコセッシ監督との打ち合わせもあるし、実際にハワード・ヒューズと仕事をしたことがある人物にも会った。

車で北部にいるジェーン・ラッセルに会いに行って、1日かけてハワード・ヒューズや元妻のテリー・ムーアの話を聞いたこともあった。参考になる話がたくさん聞けたよ。だって脚本を読むとこう書いてあるんだから。「彼は強迫神経症を患っている」。そして2ページに渡って、まったく同じセリフがひたすら繰り返されるんだ。もちろんそれを書く脚本家だって自分の思考経路があるわけだから容易じゃないと思うけど、それを読んだ俳優だってこう言いたくなるよ。「どうやってこのセリフを言えばいいんだ? 20回も立て続けに同じことを繰り返す原動力はなに? それにこいつはどうしてこんなことをするの?」。

それで強迫神経症治療の第一人者で、医学ではないアプローチで治療にあたっているUCLAのジェフリー・シュワルツ先生に会いに行った。その説明によると強迫神経症とは脳のメカニズムが原因で、言ってみればギアシフトが壊れたようなものなんだ。あるひとつのことにとりつかれてしまうのがギアが壊れてるということで、そうなると脳のほかの部分がいくら馬鹿げていると言っても聞こえなくなってしまう。先生にはすごくお世話になって、患者も紹介してもらった。そして患者さんと数日一緒に過ごしていろいろ話をし、どうしてとりつかれたようにひとつのことを繰り返してしまうのかを理解しようと努めた。あとはハワード・ヒューズに関する本を手当たり次第に読んだよ。
ハワード・ヒューズが魅力的な美女たちと恋に落ちたのは、彼の妄想の現れだと思いますか?そして現代のスーパースターであるあなたは、誰かとデートするときにそれが歴史に残るということを考えますか?

D:いや、そういうつもりで付き合うことはない。でもハワードにとってはすごい原動力だったろうね。女性たちに恋をして、誠実に相手に尽くしていたけれども、どこかで彼女たちは飛行機と同じだったと感じたよ。彼は技術的な天才で、より速い大きな飛行機を作るという考えだけじゃなく、女性たちにもある意味とりつかれていた。彼は常に新しい派手な女性を連れ歩いていたけど、それは若くして両親と死に別れたために心の中に空いた空洞を、常になにか刺激的なことで埋めようとしていたんだと思ってる。

彼は幸せな最期を迎えなかったけど、歴史に名を残そうと考えていたのかはわからない。ハワードは頭の中で堂々巡りの追いかけっこをしていたようなものだろうね。有名になりたかったけれど、有名になると「僕を見て、見て! でも僕を見ないで、見ないで!」という状態になったんだろう。







インタビュー:リース・エスポジット/訳:武藤崇恵

続きは、レオのすべてがわかる 「FLiX special レオナルド・ディカプリオ」 (3月中旬発売 定価:本体1,600円+税 ビジネス社刊)で読もう!
『アビエイター』大特集ほか最新ロング・インタヴュー&撮影裏話、最新インタヴュー/レオのパーソナル・ライフを徹底紹介/全出演作16本を紹介など。
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