シネマトゥデイ

シネマトゥデイ

ついに劇場ラストラン!「『1人1食100円で』~女優・中原翔子、初めてのプロデュース~」第23回

love

これまで数多くの映画に出演してきた「知る人ぞ知る」女優・中原翔子が、映画を作ると決心! プロデューサー早川ナオミとして一本の映画を完成させる、立ち上げから劇場公開までの道のりを追う。理想と現実のはざまで揺れながら繰り広げられる予算との仁義なき戦い! われわれの想像を超える、壮絶な「映画作り」を目撃してもらいたい!(取材・文:壬生智裕/カバー写真:高野広美)

 昨年11月に渋谷・ユーロスペースにて劇場公開された映画『愛∞コンタクト』。その後、大分県・別府、名古屋と上映は続き、いよいよ大阪、そして東京での再上映が決定。これで上映はひとまずひと区切りとなります。当初から望んでいた東名阪(プレミア上映された北海道、そして九州を合わせれば五大エリア)での上映を実現させたナオミが、現在の心境を語りました。

■名古屋上映を終えて

love

 名古屋のお客さまは本当に熱かったですね。見終わった後のトークショーやサイン会なども、ほとんどの方が帰らずに、感想を寄せてくれました。それは故・若松孝二監督が立ち上げたシネマスコーレさんのカラーもあったと思います。

love
劇場も観客も温かいシネマスコーレ

 こちらは作り手に愛情がある劇場で、手書きのポップもすごくあったかくて。そういったところに惹かれて、お客さまも来てくれるんでしょうね。今回、名古屋出身の広澤草さん(『おはよう、マコちゃん』)にトークショーに参加してもらいましたが、「名古屋の子なんだね」と皆さんが熱烈歓迎してくれた。草さんをお連れすることができて、本当に良かったです。

love
『密かな吐息』クロストーク

 インディーズ映画特集という枠組みで、女優でもある村田唯監督の『密かな吐息』と一緒に上映できたことも有意義でした。ちょうどわたしたちの映画制作と同じ時期に制作されていたんですが、『密かな吐息』もつながれない女性の話だった。

 同じ時期に愛について考えていた人がいた、ということがうれしかったし、村田さんもわたしたちの映画に共鳴してくれていたので、『密かな吐息』のトークショーには、わたしも参加させていただきました。コラボすることでお互い、相乗効果で盛り上げることができるんだという気付きがありましたし、映画を通じてつながることができた良い機会でした。

love
地元で大歓迎を受けた広澤草と早川ナオミ

■そして大阪上映へ

love
大阪でコラボ上映を行う『MAGMA』

 名古屋でのコラボに手ごたえを感じたので、大阪の淀川文化創造館 シアターセブンでの上映が決まった時に、他の作品とコラボできないかなと思ったんです。そこで、渡辺あいが監督してわたしも出演している『MAGMA』という作品があったと思い出して。女性監督による企画・製作の短編集『桃まつりpresents なみだ』の中の一編なんですけど、大阪では上映されていないままだったんです。だから『桃まつり』の中から一本ずつ日替わりでセレクションした作品と、『愛∞コンタクト』がコラボ上映すればいいじゃないかと思って。『桃まつり』の監督たちもこの提案に喜んでくれました。

love
『愛∞コンタクト』の原点ともいえる『桃まつり』ポスター

 『桃まつり』は、わたしが『愛∞コンタクト』をプロデュースする原点だったんです。現場のみんながひたむきに作品に向き合っていて、エネルギーにあふれていました。ちょうどそんな時に『愛∞コンタクト』の基になる映画をプロデュースしないかという話が来た。人生において、映画をプロデュースしようなんて気持ちはまったくなかったのですが、あの時わたしを突き動かしたのは間違いなく『桃まつり』なんです。

love

 今回選んだ5本はバラエティーに富んでいますけど、根底に流れているのは、みんなつながりたい、ということ。だから『愛∞コンタクト』とのコラボは見応えがあるんじゃないでしょうか。また、大阪は人情の街なんで、うちの作品とも合うような気がしています。

■『愛∞コンタクト』ふたたび東京に

love
『お元気ですか』(C) 2016お元気ですか?フィルムパートナーズ

 柏原寛司監督が人形町に作った Base KOM という上映スペースがあるんですが、ちょうど室賀厚監督(『SCORE』)がそこを6日間借りて、『お元気ですか?』(2016年公開)の再上映を進めていたんです。

love
東京再上映が行われる人形町のBase KOM

 そんな時にわたしたちが『桃まつり』とコラボすることを知った室賀監督が、「翔子さん、一緒に上映しない?」と声をかけてくださったんです。今回は二本立て興行のスタイルでの上映となります。『お元気ですか?』は、穏やかに見えて実は深い悲しみをかかえた女性が、また前を向いて進めるようになるまでの物語。『愛∞コンタクト』とはまったく作風は違うんですけど、観た後のすがすがしさは共通しています。片方の作品をきっかけに、違う作品に出会えるのが二本立ての魅力なので、是非ともこのコラボを楽しんでいただけたらと思っています。

■役者・中原翔子、再起動!

love
ナオミから、再び役者・中原翔子へ

 わたしは器用なタイプではないので、次の展開を目指すためにも、上映活動はいったんここでひと区切りしようかなと思っています。もちろん今後もオファーがあれば、上映したいとは思っていますし、『愛∞コンタクト』を届ける努力を止めるつもりはありません。しかし、それと同時に役者として表現することを再起動したいと思っているんです。本格的にこの映画の企画を立ち上げてから4年が過ぎましたが、その間は俳優としての活動をセーブしてきましたからね。『愛∞コンタクト』の完成直後、万田邦敏監督の映画『SYNCHRONIZER』に出演した時に、わたしはこんな表情ができたんだ、という発見があって、とても幸せだったんです。だからプロデューサーではなく、女優として再び現場にいられたら幸せだなと思っています。

■ナオミにとっての『愛∞コンタクト』

love
宝物のような作品になった。(C) 2015 OSD syndicate

 代々木忠監督の原作って、やっぱり一筋縄ではいかないんですよ。ある種、哲学的なところもありますし、それを一回飲み込んで、吐き出す作業は想像を絶する苦しみがあった。でも、バラバラに作った三本を幕間映像で一本につなげて、ひとつの作品になった時に、どの登場人物も不思議なほど自分自身のように感じたんです。もちろんそれぞれの監督が思いを映画の中に込めているんですけど、それが合体したら、まるでわたし自身になっていた。私小説というわけではないのに、ここまで自分自身が出てしまうのかと思ったら、本当に恐ろしくもありましたが。でも、だからこそわが子に近い感じがしましたし、とにかく大切な、宝物のような作品になりました。

■『愛∞コンタクト』予告編!

中原翔子 PROFILE

画像のテキスト

熊本県出身。明治大学在学中よりモデルとして活動後、女優デビュー。高橋洋作品の常連であり、三池崇史や井口昇など海外でも支持されている監督の作品にも多数出演。国内外を問わず、知る人ぞ知る女優である。ニックネームは“地獄のしょこたん”。

<近況> 5/27(土)~6/2(金)大阪・淀川文化創造館シアターセブンにて映画『愛∞コンタクト』公開です!
27(土)は日本アマナ性共育協会 代表理事の池本千有さんと、28(日)は主演の長谷川るみさんとトーク登壇いたします。

そして、6/6(火)~6/11(日)は東京・人形町 Base KOM にて『愛∞コンタクト』東京アンコール上映です。
こちらは映画『お元気ですか?』(室賀厚監督)との二本立て! 連日トークイベントも予定しています。
作品情報
オフィシャルサイト
大阪・淀川文化創造館シアターセブン 東京アンコール上映 詳細

また、出演映画『SYNCHRONIZER』万田邦敏監督)が横浜シネマリンにて公開中! 6/2(金)までです。
作品情報
オフィシャルサイト

楽天市場

  • «前のニュース
  • 次のニュース»

ブログなどをご利用の方は以下のURLをトラックバックURLとして指定してください。

[PR]
おすすめ特集
映画アクセスランキング
  • Loading...
»もっとランキングを見る«
楽天市場
スポンサード リンク
  1. 記事
  2. 2017年
  3. 5月
  4. 27日
  5. ついに劇場ラストラン!「『1人1食100円で』~女優・中原翔子、初めてのプロデュース~」第23回