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『サウスバウンド』中島美嘉 単独インタビュー

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『サウスバウンド』中島美嘉 単独インタビュー

だんなさまをそっと支える、そんな女性にあこがれます

取材・文:小林陽子 写真:亀岡周一

直木賞作家、奥田英朗の小説『サウスバウンド』が、『失楽園』『海猫』の森田芳光監督によって映画化された。東京から西表島へ向う冒険一家の物語に、スイートな歌声で人々を魅了し続ける中島美嘉が主題歌を担当。歌詞は宮沢和史によって手掛けられた最高のコラボレート。彼女が抱く歌詞への思い、家族のあり方、そして幸せとは何なのかを語ってくれた。

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主題歌は“楽園”をイメージ

中島美嘉

Q:映画をご覧になっていかがでしたか?

話の題材になっている60年代をわたしたちは直接知らないんですが、年代を気にせずに楽しめました。例えば家族模様とか豊川悦司さん演じるお父さんのあり方とか……息子がそれに対してどういう風に接しているかが単純に面白かったですね。わたしたちの世代だとこの人たちのような生き方はあまり分からないかもしれないですけど、楽しんで観られる作品だと思いました。

Q:今回は主題歌を担当されていますが、宮沢和史さんから歌詞を頂いたときの印象は?

実は今回、宮沢さんとは直接お話させてもらっていないんです。ただ、曲を作るときから映画のテーマである“楽園”とか“親子関係”を表現できて、物語に沿った歌詞をお願いしたいなって思っていたんです。なぜ彼にお願いしたかというと、宮沢和史さんの詩ってわたしの中では楽園っぽいイメージがすごくあるんですね。そういう意味でも今回は奥が深い言葉や、彼ならではの表現を惜しげなく使ってくれて……。わたしがお願いした通りに返してくれました。

Q:宮沢和史さんの印象を教えてください。

前にも一度歌詞を書いていただときにお会いしていまして。これを言ったら嫌がる人もいるかもしれないんですが、いい意味で“まじめな方”という印象を持ちました。

歌詞から教えられたこと

中島美嘉

Q:歌詞を読むと前向きになれそうな気がするのですが、お気に入りのフレーズは?

「たとえ夕陽が沈まなくても たとえすべてを失くしても いつの日も あなたを探している」というところが歌っていてとても気持ち良かったです。メロディーと歌詞の感じがわたしと合っていたというか……そこが印象的です。

Q:同じメロディーで、1番が「たとえ夕陽が沈まなくても……」で、2番に「たとえ朝日が昇らなくても……」とありますが、2つの違いは?

わたしが勝手に解釈すると、当たり前のことが突然なくなったとしても、それでもあなたを思います……と思うくらいの強さを感じたということですね。夕陽が沈まないことってないじゃないですか。必ず夕陽は沈むけれど、もしかしたらそういう日が来るかもしれないって思ったら、当たり前のことなんてないんだっていうことを教えられた気がします。

そっと男性を支える女性があこがれ

中島美嘉

Q:中島さんが描く家族像は?

そうですね。豊川さん演じたお父さんは、自由に伸び伸びと子どもたちを育てているので、彼らの可能性を引き出していると思いましたね。いろんなことをうるさく言われるよりは、こっちのほうが子どもの将来性を感じられて好きです。あとは、天海祐希さん演じたお母さん役が、女性としてすてきだなと思いますよね。何でも黙ってついて行くというか、だんなさまを支える姿は、なくてはならない存在ではないかと思います。こういう女性にあこがれますね。

Q:どんな方に聴いてもらいたいですか?

特に誰に聴いてもらいたいとかはなくて、人それぞれ経験してきたことが違うから、たとえわたしがこういうことに当てはめて聴いて下さいといっても、その経験がない人には当てはめられないですよね。ただ、自分が「この曲にはこういう思い出がリンクする」っていうことを好きなように解釈していただければ、それがわたしの幸せです。

Q:最後にファンの方へメッセージをお願いします。

映画をご覧になる皆さん。この映画はわたしの年代でも楽しく観ることができましたし、曲も自分らしいいい曲ができたなっと思っています。合わせて楽しんでいただけたらうれしいです。


黒のノースリーブとデニムで現れた中島は、髪型もメークもファッションもすべてセルフプロデュースだそう。この映画のような自由な生き方に共感し、あまり物事にとらわれずに挑戦することが、可能性を広げられるのでは? と語っていた。自分に合ったサウンドで気持ち良く歌うことができたという「永遠の詩」。ぜひ映画と一緒に彼女の情感あふれる歌声に酔いしれてほしい。

『サウスバウンド』は10月6日より全国公開

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