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『ヘアスプレー』ジョン・トラヴォルタ単独インタビュー

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『ヘアスプレー』ジョン・トラヴォルタ単独インタビュー

母の体に食い込んだ下着のあとを見て

女性でいるのは大変だ!って幼心に思った

文・構成:シネマトゥデイ 取材・文:HollywoodNewsWire.net

ノリのいいダンスナンバーで、観れば思わず踊りだしたくなる最高に楽しいミュージカル映画『ヘアスプレー』が公開される。本作で、はちきれんばかりのビッグなママ“エドナ・ターンブラッド”を演じたのは、1980年代、ミュージカル映画『グリース』で主人公のダニー・ズーコを演じ、世界中の女性たちから熱狂的な支持を集めたジョン・トラヴォルタ。初めての“女性”役で、今までとは違った魅力を振りまいてくれた彼に話を聞いた。

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“楽しく作る”という気持ちを大切に演じた

ジョン・トラヴォルタ

Q:本作の脚本を読んだ、最初の印象を聞かせてください。

脚本は、すごく面白かったよ。だから、たとえ曲がなくてもシーンや状況だけで笑えるんだ。『グリース』と同じで、とても自然に、曲へと簡単に移行していけるセリフ回しが、良かったと思うよ。とにかく楽しく作るという気持ちを大切に演じていたよ。

Q:本作で演じた役柄はいかがでしたか?

大満足さ。観客は、最初こそジョン・トラヴォルタだと思うかもしれない。でも、この大きな女性のささやかな人生を見つめていくうちに、僕だってことは頭から消えてなくなるだろうね。

おおよそ1年2か月もの期間をかけて作り上げた“エドナ・ターンブラッド”

ジョン・トラヴォルタ

Q:初めて“エドナ・ターンブラッド”に変身したときの感想を聞かせてください。

マジックだよ。僕自身うまくいくとは思わなかった。僕はガウン姿で座っていただけなんだ。4、5時間に及ぶ特殊メークが終わって、パンパンの二重アゴで満面の笑みを作ってみた。そこには僕じゃなくて、生き生きとしたエドナがいたんだ。

Q:“エドナ”という役柄は、どのように作り上げていったのですか?

僕が演じたエドナは、1年2か月もの間、打ち合わせを重ねて作り上げたんだ。主人公トレーシー(ニッキー・ブロンスキー)ほどではないけど、かなりダンスシーンが多かったから3か月くらい踊りのリハーサルをこなしたよ。最初は、ファットスーツ(太めに見えるようにするスーツ)もハイヒールもなしで練習に練習を重ねた。僕はほかの多くの共演者よりも年上だから、彼らよりもリハーサルの時間が余計必要だったんだよ(笑)……というのは冗談で、実は昔から僕には、とにかくたくさんのリハーサルが必要だったんだよ。何度も繰り返しやって、自然に体が動くようにしていくんだ。今回は、振り付けを覚えたら、ファットスーツとかを一つ一つ付け加えて、最後にハイヒールを履いた。スーツは、ものすごく重くて暑かったから、それを着たままダンスをするのは本当に大変だったよ。

Q:ダンスシーンで気を付けたことは、ありますか?

エドナのダンスは、重い体をドスドスさせて踊るのではなく、軽やかに見せる必要があったんだ。それこそがこの映画のユーモアであり、美しいところだからね。だからとにかく、踊りが軽やかに見えるよう頑張ったよ。8歳くらいのときに、母がガードルにストッキングを付け、ブラジャーとビュスチェを着て、ヒールのある靴で踊るのを見たことがあったんだ。体に食い込んだ下着のあとを見て、「女性でいるのはものすごく大変だ……!」って幼心に思ったけど、今度は自分がそれを味わうことになるなんてね。“ヒールで踊る大変さ”を体験して、母は偉大だ! って実感したよ(笑)。

『グリース』とまったく違うものでなければ、ミュージカル映画に再挑戦する価値はなかった

ジョン・トラヴォルタ

Q:ミュージカルへの出演は、本当に久しぶりですよね?

いい質問だね。ここまで時間が開いたのは、『グリース』が映画史上最高のミュージカルだからだ。僕は、あれとはまったく違うものでなければ、ミュージカル映画にまたトライする価値はないと思っていた。理想的なものが出てくるまで、待っていようと思ったんだ。チャレンジを提供してくれるようなものが出てくるのをね。それが理由だよ。

Q:女性役だったところに興味を感じたのでしょうか?

そうだね。今までの役柄とは、まったく違うから。『グリース』のダニー・ズーコは究極の男のセックスシンボルだ。でもエドナ役は、彼に対抗するものではないからね。

いい気分になれて、何度も観たくなるミュージカル

Q:最後にこの作品の魅力を教えてください。

『ヘアスプレー』は『グリース』みたいだと思う。明るくて、最高にエンターテインメントで、いい気分になれて、何度も観たくなるミュージカルなんだ。愉快で、爽快(そうかい)な映画だよ。


これまで、何作ものミュージカル映画のオファーを断ってきたジョン・トラヴォルタ。そんな彼が、ついにOKを出した『ヘアスプレー』は、観ればすぐに納得できる楽しさだ。女として再び輝きを取り戻す“中年女性”を生き生きと演じたトラヴォルタは、最高の笑顔でダンスシーンを見せてくれる。“エドナ”同様、ミュージカル俳優としての輝きをもう一度取り戻したトラヴォルタが見せる、華麗なステップを大いに楽しんでもらいたい。

『ヘアスプレー』は、10月20日から丸の内プラゼールほかにて全国公開

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