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映画『リアル・スティール』ヒュー・ジャックマン 単独インタビュー

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映画『リアル・スティール』ヒュー・ジャックマン 単独インタビュー

信じていれば、きっと願いはかなうはずだから

編集部:森田真帆

これまで多くの作品を通して、人々に夢や希望を与え続けてきたドリームワークスの最新作は、2020年を舞台に、ロボットボクシングを通じて父と子がプライドやきずなを取り戻していく姿を描くヒューマンドラマ。映画『ナイト ミュージアム』のショーン・レヴィがメガホンを取り、再び自分の夢と向き合うこととなる元ボクサーの父親を『X-MEN』シリーズのヒュー・ジャックマンが熱演する。ハリウッドの子煩悩パパとして知られるヒューが、作品の魅力のみならず、俳優として、父親としての自分を語った。

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子どもたちと一緒に初めて観た作品!

ヒュー・ジャックマン

Q:完成した作品を観た感想を聞かせてください。

最高だった! 実は、自分の映画を子どもたちと一緒に観ることが、初めてできたんだ。僕の奥さんと、義理の母と、友達と、子どもたちみんなで試写会に行って観るのはとても楽しかったよ。僕や妻、母は泣いて、子どもたちは真剣に応援していて、とてもいい経験になった。この映画は、「自分を信じる」「セカンドチャンスは必ずある」という希望にあふれた素晴らしいメッセージを含んでいる。そんな作品に参加できたことを誇りに思うよ。

Q:お子さんたちと一緒に観られたなんて、いい経験ですね!

そうだね。彼らもようやく自分の父親が、クールなことをしているって思ってくれたみたいだよ。

Q:『X-MEN』シリーズは一緒に観たことがなかったんですか?

それはまだないんだ。うちの娘は6歳だし、息子は11歳。ちょっと早いかな、と思って。二人はよく家でケンカするんだけど、スクリーンで父親が敵をぶっとばしているところを見せてしまったら、これから怒ることができなくなるからね。

父親として、子どもたちにしてあげられることとは

ヒュー・ジャックマン

Q:映画の中であなたが演じたチャーリーは、息子のマックスに救われたところが大きかったと思います。ご自身の生活でも、お子さんに救われる瞬間はありますか?

親なら誰でもそうだと思うけど、僕はいつも子どもたちに救われているよ。仕事で嫌なことがあった日に、家に帰って、子どもたちの顔を見ると不思議とすべてを忘れてしまえるんだ。役者をやっていると、役づくりのことや、新しい現場のことで頭がいっぱいになってしまうことがあるけど、子どもはそんなことなどお構いなしだから。「パパがやっていることが何かは知らないけれど、そんなの関係ないから、こっちにきて遊んでよ!」ってね。彼らには本当に救われてばかりだ。

Q:日本の子どもたちは塾があったりして、親と過ごす時間がすごく少なくなってきています。この映画からは、父と子の関係に大切なものが学べる気がしました。

日本の子どもたちもそうなの? 僕も仕事でオフがあると、子どもたちの忙しさにびっくりするよ。宿題をやって、部屋を片付けて、クラブ活動をしてって。でも、一緒に過ごす時間が少なくても、僕はいつでも子どもたちの言葉に耳を向けるようにしてるよ。とにかくそばにいること、何かを一緒にやることを大切にしてるんだ。映画の中でも、チャーリーがマックスに聞くシーンがある。「おれはおまえにできることはすべてやった。ほかにおれにどうしてほしいんだ!」って。そしたら、チャーリーが「僕のために戦ってよ!」って言う。これなのさ! 親だって人間なんだし、誰だってミスをする。大切なのは、いざというとき、自分の子どものために、立ち上がって戦ってやれるかどうかなんだ。

Q:映画の中では、ロボットのコントローラー片手にチャーリーがものすごくムキになって頑張るシーンがありました。あなたも、そういう経験ありますか?

僕の息子はあんまりゲームに関心がないんだけど、ある日、僕はWiiがやりたくて、息子に「Wiiやろうぜ!」って言ったら、「パパ、今日はすごくいい天気なんだ。外に行こう」って言われて、反省したときがあったね。

ヒューを取り巻く、“Tシャツ”のうわさ!?

ヒュー・ジャックマン

Q:ロボットボクシングのシーンは本当に迫力満点でしたね! リングサイドでのボクシングはいかがでしたか?

リングの外でやっている限り、実際に殴られることはないから良かったよ! 今回は不思議なことに、生身で殴られるシーンは1回しか出てこない。珍しいよね。ボクシングに関しては、伝説的なボクサーであるシュガー・レイ・レナードがコーチしてくれた。彼と一緒に働けることになるとは思ってもいなかったし、とてもうれしかったよ。

Q:Tシャツの下のあなたの二の腕は、とてもセクシーでしたね!「ヒュー・ジャックマンは、毎回ピチピチのTシャツ姿になる、という契約を結んでいる」といううわさを聞いたんですが……?

ありがとう。今回は筋トレだけじゃなく、ボクシングのトレーニングもしたから、ずいぶん鍛えられたよ。それから、そのうわさの元は僕だよ! ジョークで言い始めたんだよ。そういえば、この映画の衣装合わせがあったときは、全部の服が小さくてピチピチだったな……(笑)。次の作品は、映画版『レ・ミゼラブル』なんだけど、ジャン・バルジャンではTシャツ姿にならないから、もちろんデマさ!

Q:『レ・ミゼラブル』の撮影はいつからなんですか?

今はちょうど、ブロードウェイのワンマンショーを、歌って踊りながら楽しんでいるところだよ。このショーが来年の1月に終わるから、その後に『レ・ミゼラブル』のリハーサルが始まる。『レ・ミゼラブル』が終わったら、夏には東京で『X-MEN』の新作を撮影予定だよ!

スピルバーグからの電話に感動!

ヒュー・ジャックマン

Q:映画の冒頭では、まさに心をなくしたロボットのようだったチャーリーでしたが、最後に再び人生を取り戻しました。あなたがこの映画から学んだ、人生で大切なことはなんでしたか?

チャーリーはボクシングの才能があり、彼はボクシングを愛していた。二度とボクシングができなくなってしまっていたチャーリーが再びボクシングに挑戦するとき、彼はやっぱりボクシングが上手で、大好きで、愛している。そして彼の人生が、再び始まるんだ。僕らの人生は、お金に、仕事に、毎月の請求に、本当に忙しい。でも、「好きなことをする」時間を作ることはすごく大事だと思うね。

Q:プロデューサーのスピルバーグと話をする機会はありましたか?

現場でスピルバーグと話すチャンスはなかったんだけど、僕がオーストラリアで妻とドライブしていたときに、この映画を観たばかりのスピルバーグから電話がかかってきたんだよ。彼は、映画をすごく気に入ってくれたみたいで、45分も話したよ。信じられるかい? あのスピルバーグと電話で45分間もおしゃべりだなんて! 妻からは「切符切られるわよ!」って怒られたんだけど、「もし捕まったら、警察官に今スピルバーグと電話してたんだって自慢してやる」って言って、さらに怒られたよ(笑)。

Q:最後に、この映画を通して、日本人に伝えたいメッセージはありますか?

これまで日本は何度も訪れているし、日本はとても大好きな国なんだ。温かい日本の人たちも大好きだしね。だから、3月に震災が起きてしまって本当に心が痛む。日本の人たちは本当に素晴らしい心を持った、勤勉な人たちだと思う。この映画は、いいことが起こるって信じていれば、きっといいことが起きるってことを伝えている。日本の人たちも、強く、本当に強くまた素晴らしい日々が訪れることを信じているはず。信じていれば、きっと願いはかなうはずだから。


家族思いのヒューにとって、初めて子どもたちと一緒に作品を楽しめたということは本当にうれしかったのだろう。満面の笑顔からは、その喜びがひしひしと伝わってきた。家族愛にあふれた彼だからこそ、多くの人が家族を失った東日本大震災に心を痛め、「一日も早く、日本で撮影をして、みんなを勇気づけたい」と語ることができたのだろう。セカンドチャンスは必ず来る、信じていれば絶対に望みはかなう! 力強いメッセージは、スクリーンを通してきっと多くの人たちに伝わるはずだ。

(C) KaoriSuzuki
(C) DreamWorks II Distribution Co. LLC. All Rights Reserved.

映画『リアル・スティール』は12月9日より全国公開

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