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映画『新しい靴を買わなくちゃ』中山美穂 単独インタビュー

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映画『新しい靴を買わなくちゃ』中山美穂 単独インタビュー

新しい靴を買って一歩前へ

取材・文:斉藤博昭 写真:高野広美

パリ在住の中山美穂が主演を務めたパリに暮らす女性の、ロマンチックで切ないラブストーリー『新しい靴を買わなくちゃ』。人気脚本家の北川悦吏子がメガホンを取り、中山と『Love Letter』以来の仕事となる岩井俊二がプロデュースを手掛けた。オールパリロケが行われた本作は、中山にとっても忘れ難い一作になったようだ。パリでの物語に対して自ら出したアイデアや、共演者である向井理の印象、そして今後の女優としての夢などを語った。

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大好きな橋をロケ地に

中山美穂

Q:本作は北川悦吏子監督とのメールのやり取りから生まれたそうですが、完成した今、どんな思いですか?

北川さんや岩井(俊二)さんと、完成した喜びを分かち合っている感じですね。出来上がった映画を観て、わたし自身も「魔法にかけられた」気分になったんです。

Q:こうして取材を受けながら、さまざまな反応を受け止めているのではないですか?

そうですね。セリフや映像は一見、かわいらしいのですが、皆さん、大人の目線で映画を観てくれているんです。特に、大人の女性は共感できる部分が多いみたいですね。その意味でも「魔法をかける」映画なんですよ。そして観る人それぞれで感じ方も違うと思う。そこが本作の大きな魅力かもしれませんね。

Q:実際にパリに住んでいる中山さんは、北川さんの脚本にアイデアを出したと聞いています。

アイデアというほどじゃないですが、北川さんから「橋を撮りたいので、どの橋がいいか教えて」と相談されて、いくつかわたしの好きな橋を挙げたんです。そのうちの一つ、「ポン・マリー」が撮影に使われました。恋人たちの願いがかなうといわれる橋ですね。他にもいくつかアイデアを出しましたが、実際にロケで使われたのは「ポン・マリー」だけだった気がします。

Q:演じる勅使河原アオイは、エッフェル塔への思いも語っていますが、中山さんはセーヌ川の橋が好きなようですね。

もちろんエッフェル塔も好きです。パリのどこからでも見えるので、「いつもそこにある」という感じは、アオイと同じですね。でも確かに、セーヌ川の橋も大好き。橋を渡っているときって、右岸と左岸がつながる感じが味わえて、大げさに言うと、人生と人生をつなぐ感覚なんですよ。あの気分は得難いものですね。

「どや顔」の意味がわからなかった!?

中山美穂

Q:相手役の八神千(セン)を演じるのは向井理さんです。撮影に入る前に、あえて彼についての予備知識を入れなかったそうですね。

そうなんです。もちろん人気があるのは知っていましたが、向井さんの出演作はあえて観ませんでした。そのおかげでクランクインの日に、向井さんがセンとして現れてくれた気がしましたね。

Q:二人の自然な会話に引き込まれました。

アオイが「どや顔」の意味を把握できていないシーンがありますが、わたし自身も「どや顔」の正確な意味がわからなくて(笑)、向井さんに聞いたりしていました。

Q:撮影の合間に、向井さんにはパリのおすすめスポットなども教えたのですか?

マルシェ(市場)が面白いという話はしました。でも撮影中は、あまり話ができなかったんですよ。常にマイクが付いていて、録音機が回りっぱなしで、あまり私語とか言えない状態で……。もちろん聞かれて困ることを話すわけはありませんけど(笑)。

Q:では撮影が終わって、役を離れたときの向井さんの印象は?

変わらなかったですね。日本に帰ってきて、一緒に取材を受けたりしても、向井さんというより、センくんが隣にいる感じ。そして時々、「これが人気の向井理さんなんだ」とわれに返って、冷静に眺めてしまっています(笑)。

クランクアップ直後に「新しい靴を」

中山美穂

Q:この作品に出演して、タイトルと同じように新しい靴を買いたくなりましたか?

早速、買っちゃいました(笑)。撮影がクランクアップした後、みんなで食事をしながら「やっぱり、新しい靴、買わなくちゃね」という話になり、そのまま靴屋に行ったんです。そのとき買ったのは、スニーカーと、ちょっぴりヒールのあるサンダルのようなパンプス。2足とも、この夏、ずっと履いていましたよ。新しい靴を買って、「よし、次に進もう」という感じでした。

Q:その「次に進もう」という思いから、今後、どんな作品に出たいかなど、女優としての野心は高まっていますか?

今回は、チャレンジしなくちゃならないことが多く、それを乗り越えられた気がします。この経験を生かして、今後も仕事での出会いを大切にしていきたいですね。もし北川さんとまた一緒に映画を作るなら、『新しい靴を買わなくちゃ』の続編もいいかもしれません。この後、アオイとセンがどうなっていくのか。いくらでも物語が広がると思うんです。撮影終了直後と違って、今は心の余裕もできたので、そんなことを考えてしまいますね。

Q:今後もパリで生活しながら、というのは変わらないですか?

そうですね。生活はパリをベースにして、うまく仕事をこなしていきたいです。わたしは、場所が変わってもその空気に順応しやすいタイプなので、こうして東京に戻ってきてもホッとするし、またパリに帰っても落ち着くんです。

Q:では最後に、このラブストーリーの魅力を中山さんの言葉で伝えてください。

わずか3日間の物語で、特に大きな事件が起こるわけではない。でもずっと記憶に残ってしまう。そんなラブストーリーですね。観ている人にとっても、二人の言動にどんどん感情移入していく作品ではないでしょうか。


中山美穂

女優としての自分と演じる役がピタリとはまるケースはまれだろうが、本作の中山美穂とアオイは、その好例かもしれない。目の前の彼女は、スクリーンに映るアオイそのものの表情を浮かべていた。5年以上も前に北川悦吏子と「作りたい」と話していた映画がようやく完成し、その仕上がりに心から満足しているのは間違いなさそうだ。自ら続編への意欲ものぞかせるあたり、彼女にとっても代表作になるに違いない。そんな確信を抱いてしまった。

(C) 2012「新しい靴を買わなくちゃ」製作委員会

映画『新しい靴を買わなくちゃ』は10月6日より全国公開

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