『本能寺ホテル』綾瀬はるか&堤真一 単独インタビュー

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『本能寺ホテル』綾瀬はるか&堤真一 単独インタビュー

織田信長に説教!ダメでしょっ!!

取材・文:高山亜紀 写真:尾藤能暢

結婚を控えた繭子が訪れた本能寺ホテル。その階上はなぜか400年前の織田信長が滞在する本能寺へと繋がっていた。今なお謎の多い「本能寺の変」に「もし、現代人の影響があったら」という大胆な解釈で繰り広げられる歴史エンターテインメント。ヒロインの繭子に綾瀬はるか、信長に堤真一、さらに監督は鈴木雅之と『プリンセス トヨトミ』チームが再集結となった。名コンビのように普段から相性抜群の綾瀬と堤が、歴史上の人物たちへと思いを馳せる。

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周りに流されてしまう繭子に共感

綾瀬はるか&堤真一

Q:ヒロインの繭子とご自身で似ていると思う点はありましたか。

綾瀬はるか(以下、綾瀬):撮影が進んでいくうちに、「あ、似ているかも」と思うことはありました。何となく、流されちゃうところだったり、でも、気になることがあると最後まで突き詰めてしまったりするところとか。

Q:繭子は結婚を目前にしながら、「やりたいことが見つからない」と悶々としていますが、同世代として、共感するところは?

綾瀬:ちょうど会社が倒産したタイミングに、恋人から「結婚しよう」って言われるヒロイン。本人はそんなに乗り気じゃないんだけど、友だちにも「よかったね」って言われて、「まぁ、年齢的にも結婚した方がいいのかなぁ」と思ってしまう感じは、特に共感しました。

Q:「何となく流されちゃう」ってところでしょうか。

綾瀬:たぶん本当は繭子だって、ちゃんと自分の意志があるんです。その証拠に、過去に行くとすごく生き生きし出すんです。やりたいことや気になることに対して、正直になって、信長に対しても、「壺を取ったりしちゃ、ダメでしょ!」って言えてしまう。正義感もすごく強いはず。だけど、現代社会の中だと、「う~ん、こうするしかないしなぁ」って尻込みしてしまうんです。自分が心からしたいと思うこともないまま、何となく「年齢的にも」とか考えて、いろいろなことが決められなくなってしまう。周りのことで判断してしまうから、何一つ決められなくて、「何でもいいです。任せます」と言ってしまう気持ち……よくわかります。

役者として感じる瞬間

綾瀬はるか&堤真一

Q:堤さんは初めての織田信長役ですね。どういうイメージで臨みましたか?

堤真一(以下、堤):信長を演じることに対してプレッシャーはあまり感じなかったです。本格的で正統派な時代劇ということではなかったし、全体を通してみるとコメディータッチな部分もあるから、信長を演じるんだっていう挑み方はせず、脚本通りに演じました。ただ、もうちょっとふざけられるかなと思っていましたが、全く出来なかったので、やっているときはちょっと息苦しかったですね。

Q:もっとコミカルに信長を演じたかったですか?

堤:もっと全体的にコミカルな感じなのかと思っていたんですが、信長はそういうわけにはいかなかったです。

Q:クールな信長でした。何か準備したことは?

堤:事前に歴史について、調べた程度です。有名な「本能寺の変」は知っていますが、どういう戦があって何が起こったのかということを詳しく調べました。でも、それは自分が演じる上で役に立つことで、表現することではないんです。ただ、ちょっと知っているだけで安心するということです。

Q:演技に正解はないと言われますが、仕事をしていて充足感が得られるのはどんなときですか?

綾瀬:私はあまり、充足感を感じることはないんですけど、たまにあるんです。演じている者同士で、通い合う瞬間とか……あります。

堤:演じている者同士にしかわからない感覚がありますね。お芝居をしているときに、カメラ、カメラワーク、表情とか何も考えずに「ポン」と役としてその場にいられる瞬間があります。

綾瀬:そう、そう!

堤:それで芝居ができているときはお互い、口にはしないけど、「あっ!」って思いながら、ちゃんと繋がっていられる。そういうときはすごくうれしいです。

綾瀬:うん、うん。

Q:今回はどうでしたか。

堤:それが鈴木監督は、撮影方法が特殊なんです(笑)。

綾瀬:カメラをすごく寄りの状態で撮影するのと、だいたいカメラに向かって演技する必要があるんです。だから相手の顔がほとんど、見えていない(笑)。そんな撮影現場でした。

タイムスリップして会いたい人

綾瀬はるか&堤真一

Q:ホテルを抜けたらそこは本能寺という、すごい設定ですが、実際に遭遇してみたい時代や歴史上の人物はいますか?

綾瀬:卑弥呼の時代に興味があります。卑弥呼に会ってみたい。そして、古墳とか見てみたいです。

堤:生きている卑弥呼に会いに行くんだったら、そのときはまだお墓はないんじゃないか(笑)?

綾瀬:埋葬の仕方とか、儀式とか見てみたいです。面白そう! お墓の形とか。

堤:前方後円墳のことでしょ?

綾瀬:そうそう、それ。すごく気になる。何でその形なのか。

堤:確かに謎だもんね。

綾瀬:そうなの、謎、謎。

堤:さっきから、全部、オウム返しやん(笑)。

綾瀬:だって、言いたいことを全部、言ってくれるから(笑)。卑弥呼にももちろん、会ってみたいです。星読みができるとか、いろいろ言われていますよね。すごく神秘的なイメージで興味があります。

堤:僕は縄文時代。弥生時代と全然、違うじゃないですか。狩猟民族から、いきなり農耕民族になる。なぜそう変わっていったのか。縄文時代の方が土器とかもグロテスク。どういう生活をしていて、そうなったのか。最近になって、定住していたということもわかってきたらしいので、その時代にどういう営みがなされていたのか見てみたいです。

織田信長と森蘭丸の関係は描かれず

綾瀬はるか&堤真一

Q:歴史上の人物を演じるときは、やはり歴史上の出来事やその背景が気になりますか? 今回も調べられたのでしょうか?

堤:史実と違うこともあるので、ある程度ですよね。例えば、自分の「織田信長」像を持ち過ぎていると、話が全然違うこともあります。好きなエピソードがあっても脚本に描かれないこともあるわけで、そうなると不満とまではいかなくても客観的ではいられなくなってしまう。だから、脚本の中でどうするかを考えます。ただ、全く知らずに演じるのは不安なので、ある程度調べはします。

綾瀬:私も本能寺の変については調べました。織田信長や森蘭丸のことも。濱田岳さんが蘭丸と聞いて、少し意外に思いましたが、映画を観たら意外と合っていました。もしかしたら、本当に濱田さんが演じたような蘭丸だったんじゃないか? とすら思いました。

堤:蘭丸が信長のお小姓で、肉体的な関係があったって言われているのは有名な話じゃないですか。武将にとってのお小姓というのはだいたい、そういう役目らしいという。ですが、実際に資料を調べると、そういう関係だったとは何にも残ってないんですよ。前田利家と若い頃そういう関係だったという資料はちゃんと残っているのに(笑)。

綾瀬:え~っ。蘭丸は資料がないんだ!

Q:特に濱田さんとのそういうシーンはなかったですが、意識はせず?

堤:恋人同士みたいにしたら、気持ちが悪いじゃないですか(笑)。今回の脚本はそういう部分はまるで描いていないので、周りのイメージなんでしょうね。濱田君の蘭丸を見て、繭子が「全然、イメージと違う~」と言うのも、わかる人にはわかる面白さ。本作の蘭丸はとにかくお館様が怖くて、胃が痛くなるほど忠実に仕えている人っていうスタンスです。性的な部分は全く描いていません。

綾瀬:描いていたら、ちょっとね(笑)。

堤:ちょっとね(笑)。

Q:本能寺の炎上はすごい迫力でしたが、実際に撮影現場ではどんな雰囲気だったのでしょうか。

堤:火の勢いが相当強かったです。信長が繭子に「早く戻れ」って言った後、周りが燃え始めるんですが、あのときの炎の量はハンパなかったです。スタジオ内で撮影していて、炎は遠いはずなのに熱風が来ましたから。

綾瀬:あれは本当に怖かったです。普通は小さめの炎から始めて、様子を見てから大きくするものだそうですが、オープンセットの火は最初から大きくしていたみたいなんです。もう目の前まで火が迫ってきて、すっごく怖くて、心臓がバクバクしてました。すごい熱風で、絶対に前髪が焼けたと思ったくらい。焼けてなかったですけど(笑)。

堤:なんやねん(笑)。でも、それぐらい、すごかった。最後の大炎上するところは一発でやらないといけないので、カットがかかったらすぐ消火器で消して……。本当にぎりぎりでした。


綾瀬はるか&堤真一

肌が透き通るように白く、眼をきらきらさせて、堤の話を聞いている綾瀬はまるで天使のような愛くるしさ。時折、ツッコミを入れながら、綾瀬の話を補足する落ち着いた堤。綾瀬が演じる繭子もあて書きのようにチャーミングだったが、堤のクールな信長もどこか本人が反映されているようだ。時代を超えて信頼し合えた繭子と信長のように、二人も年齢を超えて、役者同士ならではの強い絆で結ばれているのだろう。

(C) 2017 フジテレビジョン 東宝 ホリプロ

映画『本能寺ホテル』は1月14日より全国公開

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