『あさひなぐ』西野七瀬&桜井玲香&松村沙友理&伊藤万理華&富田望生 単独インタビュー

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『あさひなぐ』西野七瀬&桜井玲香&松村沙友理&伊藤万理華&富田望生 単独インタビュー

グループで活動しているからグループものに弱い

取材・文:浅見祥子 写真:尾鷲陽介

AKB48の公式ライバルとして誕生し、結成6周年を迎えた乃木坂46のメンバーが映画に挑戦! こざき亜衣による漫画を『ヒロイン失格』『トリガール!』の英勉監督が実写映画化した『あさひなぐ』。剣道のような防具で技を競うなぎなたと出会った女子高生たちの、王道青春映画。2か月にわたる特訓を経て、ほぼ吹き替えなしでなぎなたシーンに挑んだ西野七瀬桜井玲香松村沙友理伊藤万理華そして女優の富田望生が撮影を振り返った。

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一つの漫画に三つのストーリーが混在

西野七瀬&桜井玲香&松村沙友理&伊藤万理華&富田望生

Q:出演が決まったときはどう思いましたか? ご自身が演じた役柄についてどんな印象でしたか?

西野七瀬(以下、西野):いつか映画に出たいとは思っていましたが、初めての映画で主演というのにビックリしてしまって。不安な気持ちばかりでしたが、メンバーも一緒だと聞いてようやく楽しみに思えました。それからは毎日、一生懸命にやりたいなと思っていました。

桜井玲香(以下、桜井):私は八十村将子(やそむらしょうこ)という役をいただいたのですが、自分と似ているとか似ていないとかいうことはあまり考えませんでした。周囲の方から「全然、似てないね」と言われて初めて、「ああ確かに違うのかな?」と思ったくらいで。ですから演じる上でも特に抵抗はありませんでした。むしろ自分とかけ離れているので、キャラクターをつくりやすかったです。

松村沙友理(以下、松村):私はもともと漫画が好きで、この映画の原作も知っていました。例えば剣道や麻雀など、なにか一つの競技を中心に据えた漫画って多いですよね。この『あさひなぐ』もなぎなたを描くスポーツものかな? と思ったんです。でも読んでみるとなぎなたを真剣に描くのはもちろんですが、登場人物一人一人のキャラクターもキチンと描かれていました。このときこの子はどう思ったか? それぞれの心情や、彼女たち同士の関係性についても。それと私自身が乃木坂46の一員としてグループで活動しているので、漫画でもどうしても“グループもの”に弱くて(笑)。なぎなたは実際の試合は1対1の個人戦ですが、戦っている子の心情だけでなく、周りのメンバーの思いもキチンと描かれている。だからこそどんどん物語に入り込めたし、面白い作品だなあと思ったんですよね。なぎなたを描くスポーツもの、人間ドラマ、そしてちょっとラブコメと、一つの漫画に三つのストーリーが入っているよう。ラブは……ほとんどないかもですけど。

なぎなたシーンは、ほぼ吹き替えなし!

西野七瀬&桜井玲香&松村沙友理&伊藤万理華&富田望生

Q:富田さんは『チア☆ダン ~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』に続き、体のキレが印象的でした。足腰を鍛える「アヒル歩き」が速くて!

富田望生(以下、富田):(笑)。クランクインの2か月ほど前からなぎなたの練習をしたので、撮影に入る頃にはある程度、筋肉がしなやかになっていた気がします。私の演じた大倉文乃はみんなの前で「アヒル歩き」をしてみせ、入部したての1年生の子たちがそれをやって苦しむ姿をちょっとイジワルに見守るんですけど、そこは原作でも印象的なシーンでした。なので私自身、そのシーンの撮影を楽しみにしていたんです。でも撮影現場へ行くと坂の角度が思ったより急で。こっそりヒモで引っ張ってもらったんですが、実際にやってみたら、顔面から転んでしまって。結局自力でやりました(笑)。それから映画の冒頭に出てくる「リズムなぎなた」は(隣の伊藤を見て)えりちゃんと一緒にやったよね?

伊藤万理華(以下、伊藤):(うなずいて)そうなんです。

Q:伊藤さん演じる野上えりはなぎなた部の部長で、文乃らと一緒に新入部員勧誘のために「リズムなぎなた」を踊るんですよね。童謡に合わせて、なぎなたの型を決めていくという。

富田:最初はこの曲でやるんだ! と思いました(笑)。でも教えてくださる先生はすごく真面目に、型の一つ一つを確認しながら教えてくださって。コミカルな曲でバシバシ動くのがシュールで面白いのですが、そこも原作に忠実に描かれています。

伊藤:私は最初のなぎなたの撮影がその「リズムなぎなた」だったんです。ダンスをずっとやってきたこともプラスに働いた気がしますね。競技としてなぎなたをするシーンでは、まず演じるために一人一人が型を紙に書いて覚えるんです。次はスネを打たれるから、それをかわして面を打つとか。真春(白石麻衣)なんて試合のシーンが多く、それを10パターンくらい覚えていました。その姿は勉強してるみたい(笑)。暗記力が必要でした。

西野:東島旭という役柄はこれまで演じたことのないキャラクターで不安だったのですが、いちばん心配なのはやはりなぎなたでした。本当に大変で……。他の仕事と並行して練習したので体力的に辛かったです。

桜井:将子は剣道経験者という設定だったので、なぎなたのシーンがいちばんキャラクターの特徴を出しやすいなと思って。もし剣道経験者がなぎなたをやったらどういう癖が出ちゃうかな? と考えていきました。でも私は両方やったことがなくて。剣道となぎなたって基本の構え方が逆なんですよ。みんながなぎなたの基本を練習するにも、私は逆手でも出来るようにしないといけなくて……。よくこんがらがっちゃっていました(笑)。

監督は「ゆる~っと観てね」と言うけれど

西野七瀬&桜井玲香&松村沙友理&伊藤万理華&富田望生

Q:完成した映画を観てどうでしたか?

西野:観る前に監督が「なんとな~く、ゆる~っと観てね」とおっしゃっていて。でもどうしても自分の演技をチェックしながら観てしまうんです。それで「あのときはこうだった」とか「あのカットは使われなかったんだ」などと考えてしまって。でも感動するところでは泣いてしまったので、チェックしつつ感動もしつつ、みたいな感じでした(笑)。そして観終わってすぐ「もう一回観たい!」となりました。

桜井:私も2回目でやっと初めて一つの作品として観られて「楽しかったな~」と思えました。でも観ている間はずっと苦しかったですね。学生さんが観たらきっといまの自分たちに重ねられるだろうし、学生生活を終えた方なら記憶にある恥ずかしかったことや苦しかったことを痛いくらいリアルについてくると感じるかも。私自身も登場人物に共感して入り込みやすかったです。なぎなたのシーンも迫力がありましたよね。映画の半分がなぎなたのシーンかと思ってしまうくらいにたくさん使われていたのは意外でした。頑張ったけど大丈夫かな? と自信がなかったので。でも「より多くの人に観てほしい」と言える映画になりました。

松村:私も観る前は不安でした。自分も出演しちゃってるし、知ってるメンバーばかりだから「どんな作品になっているんだろう?」と思ってしまって。でも違和感がなかったんですよね。乃木坂46の世界というよりは、ちゃんと『あさひなぐ』の世界になっているということに感動しました。

富田:原作の一部を映画では描いています。なので文乃の面白い部分、優しい部分、大人な部分と、そのすべてをつめこもうとしたらきっと中途半端になってしまう。発する言葉が面白かったりその一言で場が締まるのが文乃の特徴なんですけど、今回の映画ではおちゃらける面より友達の気持ちに寄り添えるところをいちばんに考えて演じました。それが映画全体として正しかったのかな? と思っていて、1度目に観終えたときはもっと明るい部分があってもよかったのかな? などと考えてしまったんですよね。先日たまたま6人で観られる機会があって。映画を観ながら感想をしゃべることはなくても、横で笑う箇所が同じだったりすると、ちょっとほっとしました。公開されたあとに1人で観に行ったらまた違う感想が生まれるかも。そんな風に何回も観て、それぞれの登場人物に感情移入していただけたら面白いかもしれません。

伊藤:最初のリハーサルのときからえり役はごくふつうで個性がなく、ある意味で難しいと言われていました。演じているうちにそうした不安要素は抜けていきましたが、すべてが探り探りで大丈夫かな? って。クランクアップ後も「役がぴったりハマった」という感覚もなかったので、とりあえず不安……みたいな。それで完成した映画を観ると、やっぱりどうしても自分の演技のチェックをしちゃうんですよ。監督に「ふわっと観て」と言われても無理! みたいな(笑)。2度目に6人で観て初めてフラットな気持ちになれて、「ああ映画なんだ……」とやっと思えたんですよね。


西野七瀬&桜井玲香&松村沙友理&伊藤万理華&富田望生

さすが現役トップアイドル! 乃木坂46のメンバーがズラリと並ぶと、ただいるだけで周りをウキウキさせる強烈な華やかさが漂う。そこに愛嬌抜群の富田望生が加わると、いろんな意味で最強! という空気に。話を聞いていくと乃木坂の4人それぞれの個性が見えてきて興味深く、実は17歳と最年少にもかかわらず、落ち着いていて的確な受け答えをする富田を含む5人の仲のよさが伝わる。練習や撮影はきっと本物の部活みたいだったんだろうな~と思い、友達と一つの目標に向かって汗だくになった頃を思い出して懐かしいような気分になった。

映画『あさひなぐ』は9月22日より全国公開

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