『パーフェクトワールド 君といる奇跡』岩田剛典 単独インタビュー

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『パーフェクトワールド 君といる奇跡』岩田剛典 単独インタビュー

理想のデートを疑似体験できた

取材・文:高山亜紀 写真:日吉永遠

再会した初恋の人は車いす生活を送っていた。建築士になる夢を叶え、前向きに生きる樹に惹かれ、全力で彼を支えようとするヒロインのつぐみ。そんなつぐみに樹も次第に心を開いていく。大切な人に読んでほしいラブストーリーNo.1として支持されるコミックを実写化した『パーフェクトワールド 君といる奇跡』で、岩田剛典杉咲花がダブル主演。車いすでの演技に初めて挑戦した岩田が、撮影の裏側やラブストーリーへの思いを明かした。

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車いすでの演技に初挑戦

岩田剛典

Q:『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』と同じ名前の“樹”という役ですが、聞いた時はどう感じましたか?

奇しくも、という感じですね。『植物図鑑』からかなり月日も経って、いろんな作品で、いろんな名前の役を務めてきましたので、実は樹と言われてもあんまりピンと来ませんでした。人に言われるまで意識もしてなかったくらいなんです。言われてみたら確かに、という感じでした(笑)。

Q:車いすでの演技や車いすバスケなど、準備をすることも多い役柄だと思います。役に挑む決心はすぐにできましたか?

今回は単なるラブストーリーではなく、障がいという題材を取り扱っています。自分としても人情味のある作品に出演したいと思っていた矢先に、いいタイミングでお話をいただきました。『植物図鑑』と同じプロデューサー、カメラマン、照明部、気心の知れたスタッフの皆さんと再びものづくりできたのは自分にとってありがたいことでした。

Q:撮影前はどんな準備をしたんですか?

競技バスケは大変でした。短いシーンで、劇中でいうと、実際には3分もないかもしれないですけど、そのために何日も費やしてリハーサルをしています。車いすでの演技も初めて経験しました。日常生活の動きなどはそこまでは難しくなかったのですが、1か月ほどの撮影期間、ずっと車いす生活でしたので、腕や首の筋肉が鍛えられたなという感じがありました。所作や車いすの操作というのはごまかしがききません。知識を持たず操作していたら、普段車いすを使用している方が観たら気になってしまうだろうと思ったので、そこに対して嘘はないようにすることが作品に対しての自分の責任でもあり、道義だろうという気持ちがありました。

理想のデートここに極まれり!

岩田剛典

Q:ヒロインの杉咲さんとは年齢差がありますが、どのように距離を縮めていったんでしょうか?

僕がくだらない話をしても、ちゃんと耳を傾けて、リアクションしてくれたので、序盤からコミュニケーションが取れているかなという感覚がありました。打ち解けるためにいろいろやりましたね。世間話以外にも、ロケ地で写真を撮ったり、お互いに似顔絵を描きあったり。ラブストーリーで恋人を演じるからにはそういう時間が大切なんだってことを二人ともわかっていましたから、互いにそこを理解しながらやっていたという感じです。

Q:デートのシーンで、ドキッとしたり、キュンとしたりということはありましたか?

実体験ではなかなかここまで素敵なデートってできないですから、役得じゃないけど、シチュエーションを楽しんでやっていましたね。ああいうデートっていいなあと思います。とは言っても、楽しかったり、感動したりしていても、役柄上の話。どこかで自分ではないわけで、役として演じて、周りには大人がいっぱいいて、カメラに撮られている。フラットにはなれないです(笑)。でも、疑似体験みたいな感じで、記憶には残すことができるので、貴重な撮影だと思ってやっていました。

Q:自分でもやってみたいことはありましたか?

全部やってみたいです。江の島に行って、景色を見て、プレゼントを渡して、遊園地をまわったり、ソフトクリームを食べたり。あんなの誰でもしたいんじゃないですか! 理想的ですよね。素敵だと思います。

もしも恋愛を周囲に反対されたら…

岩田剛典

Q:つぐみの父親から交際を反対されるシーンはショッキングですが、どう受け止めましたか?

いいシーンにしたいと思っていました。ぐさっとくるじゃないですか。リアルだからこその生々しさがすごくある。この作品は、ただ単に二人のキラキラ恋愛物語ではなくて、そこを取り巻く環境にリアリティーがあるんです。親御さんの気持ちもそうだし、職場の方々の思いもそう。僕もお父さんの気持ちは理解できるし、そこは映画を観る皆さんにも刺さるところではないかと思います。こういう現実を突きつけられるところまで、ちゃんと描写しているラブストーリーって少ないと思いますし、そこが『パーフェクトワールド』の素敵さだと思います。キラキラな部分だけじゃないところもしっかり届けたいと思って取り組んでいました。

Q:岩田さん自身は自分の恋を周囲に反対されたらどうしますか?

それは状況によりけりですね。僕はすごく柔軟だと思います。先のことを見据えて、自分で大丈夫だと思えば、押し通すかもしれない。自分の直感を大事にします。もし自分のなかで消化できない感情があってやきもきしたりとか、一緒にいても楽しめなかったりということがあれば、その時は考えます。何より自分の気持ちに嘘がなければいいかな。

ラブストーリーは難しい

岩田剛典

Q:ずばりラブストーリーは得意ですか、苦手ですか?

得意だとは思ってないですね。ラブストーリーって、正直、難しいんです。誰かを守るとか、正義のために戦うとか、はっきりとした意思があるわけじゃない。感情の起伏が激しいキャラクターの方がむしろ演じやすかったりする。ラブストーリーは日常生活が切り取られているような描写で心の変遷を伝えなければならない。恋愛感情を映像で伝えるのは難しいなっていつも思います。今回も試練でした。

Q:どんなところが試練なんでしょう?

100%普段の自分が言う台詞ではないので、それを言う感じとか、毎回くすぐったい気持ちがあるんです。それに撮り方が特殊なんですよ。例えば「好きだ。君のことがどうしても欲しいんだ」という台詞があって、引きから一発で撮ってくれたらほかの映画と変わらない。でも恋愛映画って、顔のアップがいっぱいあって、そこでそういうストレートな台詞を言うことに対して、「うわ~」ってなってしまう。毎回、ハチマキを巻いて「おっしゃー」って気分でやってるんです(笑)。

Q:もしまたラブストーリーに出演するとしたら、どんな作品に出てみたいですか?

次回、恋愛ものをやるなら、もうちょっと大人なものもやってみたいですね。パッと浮かばないけど、年が離れている恋愛とか、ハッピーエンドで終わらないとか。ドロドロした感じや不倫ものも機会があるならやってみたい。今回みたいなストレートのものが一番照れくさいです。


岩田剛典

「ラブストーリーは得意ではない」という話から「なぜ、得意じゃないのか」とどんどん自己分析していく姿に、岩田剛典のスマートさの由縁を垣間見た気がした。常に自分を俯瞰で観察しているところは、聡明で冷静な人という印象だ。一方で、恋愛ものの気恥ずかしさを語る際の照れくさそうな笑顔の愛らしさ。さすがスマイル王子! こんな美しい笑顔の持ち主が泥沼不倫劇を演じることがあるのだろうか。そんな日が来てほしいような、ほしくないような。

映画『パーフェクトワールド 君といる奇跡』は10月5日より全国公開

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