『コンフィデンスマンJP』長澤まさみ 単独インタビュー

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『コンフィデンスマンJP』長澤まさみ 単独インタビュー

いつでもそのときが転機

取材・文:浅見祥子 写真:中村嘉昭

ドラマ「リーガルハイ」の古沢良太が手掛けたオリジナル脚本によるフジテレビ月9ドラマ、その劇場版『コンフィデンスマンJP』が完成した。長澤まさみ演じるダー子、東出昌大演じるボクちゃん、小日向文世演じるリチャード、3人の信用詐欺師(=コンフィデンスマン)による痛快なコンゲーム。今度の舞台は香港! ダー子の弟子として新キャラ、モナコも参戦する。ハイテンションでキレキレのコメディー演技を披露する長澤まさみが語った。

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ダー子の恋が真実味を帯びるかが肝

長澤まさみ

Q:「ロマンス編」と聞いたときの感想は?

映画で「ロマンス編」を持ってくるんだ! どんな感じになるんだろう? と思いました。ロマンスの要素がストーリーの効果的な仕掛けになっています。ドラマではダー子の人間らしさのようなものはいっさい描かれませんでしたが、今回それが初めて見えるお話でもあります。そんなダー子が観客の方の目にどう映るだろう? と思って、私がこれまでさまざまな恋愛物語に参加してきたことがいい影響をもたらすかもしれない、面白くなりそうだなと思いました。

Q:人間らしさが前面に出るとダー子のキャラがブレてしまう恐れも?

ダー子は真剣なことを真剣に話せないような人。冠婚葬祭などの真面目な場面でみんながかしこまり過ぎているのを、恥ずかしくなって笑っちゃうようなちょっと不謹慎な人というイメージ。この人がこんな壮大な計画を!? と思わせる信頼感のなさ、どんな人なのだろう? とつかめないところが魅力です。ドラマのときからいかに役になりきれるかが重要だと思っていましたが、今回はダー子の恋の行方がどこまで真実味を帯びたものになるかが肝だなと。

Q:変顔等のギャグはご自身のアイデアですか?

ト書きには「大喜びしている」と書かれているだけです。悪ノリ感がこの作品の魅力でもあって、撮影現場で監督やスタッフが笑ってるからいっか! と心を落ち着かせてました(笑)。小日向さんや東出君も言うように、気の合う3人が集まったことがいちばんの幸運でした。あまりに楽しくて、兄妹みたい。いちばんお兄ちゃんに思えるのは東出君です(笑)。

Q:小日向さんがいちばん上ではないんですか!?

(笑)。素敵な先輩で、違うと思ったことはおっしゃるし、こちらの提案が作品にプラスになるなら受け入れてくださる。東出君演じるボクちゃんが人気があるので、小日向さんは本気で嫉妬してる(笑)。年齢を重ねたら難しいことだと思うのですが、お芝居に対してどこまでも貪欲なんですよね。

セリフが覚えやすい古沢良太の台本

長澤まさみ

Q:台本は連ドラのときから完成度の高さが話題でした。

ダー子ら3人のセリフも多いですが、ゲストの方はもっと負担が大きい。でも古沢さんの台本って覚えやすいんです。口に出しながらセリフを書かれるらしいのですが、そのせいか文語体の堅苦しさがなく、魂が入っている感じがする。理屈に合わないセリフがないし、言葉には流行りがありますから、そういう意味でいまの言葉なんだと思います。

Q:セリフは台本通りに?

基本的に一言一句、間違わないように言おうとしています。私はいつもそうするようにしていますが、古沢さんの台本は特に、笑いの仕掛けが入っているので。「笑いは生もの」と言いますが本当にそう。人の持つ間や声のトーン、しゃべり方はそれぞれで、台本通りにやっても面白いものにならない場合もあります。その場その場で感じながら、でもセリフを変えてしまうと面白さが半減するので、台本通りにやりつつ微調整していきました。

Q:今回もダー子の振り切れっぷりが潔かったです。

やっぱりバカバカしいことほど本気でやってる方が面白いですから。変顔に関していえば、顔芸になるのは嫌でした。私は人を笑わせるのが得意で、それなりに自信があります(笑)。台本を読み、こうした方が面白いなと組み立てながら演じました。

続編はハワイでシリアスな『コンフィデンスマンJP』!?

長澤まさみ

Q:完成した映画の感想は?

まだ冷静に観られてないんですが、たくさんの方に観ていただきたいなと思っています。

Q:いくらでも続編がつくれそうです。

つくれると思います。騙し合いが巧妙になってもいいですし。キャラクターに関して描かれていない部分も多いので、コメディーではない作品も出来る気がします。シリアスな雰囲気の作品があっても面白そうだなと。希望としては三部作になって……何本目かでハワイに行きたいです(笑)!

Q:ハワイですか!?

『50回目のファーストキス』で、ハワイで撮影するのって最高だなと知ってしまったので(笑)。この作品はハワイが似合いそうだなという思いもあります。先日プロデューサーさんに言ってみたら「行く!」とおっしゃっていましたが実現するかはわからないですね。ハワイまではそんなに簡単な道のりじゃない。険しいです(笑)。

Q:詐欺師を描いているのに後味がいいのが不思議です。

登場する悪党に愛のあるキャラクターが多いんです。コンフィデンスマンの3人も悪いことはしてるんですけど……「ルパン三世」と似ているのかも。極悪非道ではなくて、憎めない。ただ詐欺をする人間として生まれてきてしまっただけで……。なんでしょう? 私自身、彼らの本当の魅力にはまだ気づけてないのかもしれません。

いつでも変化してきた

長澤まさみ

Q:以前「厳しい世界だからこそ、自分を強く持ってないと負けちゃう」とおっしゃっていました。30歳を超え、その辺りに変化は?

どの作品のときに言っていましたか? 作品に合わせて答えることが多いのですが、舞台で強い役をやっていたときかもしれないですね。ただ、いつでも決断を強いられる仕事なので年齢は関係ないです。若いときから、そのときどきに出来る限りの決断をしてきたので、30歳になったから考え方が変わりました! ということはありません。取り組む作品によって変化します。いろいろな脚本家、演出家の方と出会い、一緒に仕事をすると自分の考え方は毎回少しずつ変わります。俳優は料理される側ですから、変えられてしまう場合もあります。

Q:それを楽しめている感覚が?

いまはお芝居がすごく楽しいです。出来ることが増えてきた感覚があるし、演じていて楽しいという思いは若いころよりあるように思います。

Q:30歳を超えると役柄も幅広くなってより楽しめそうですが?

20代に入ってからも10代より役柄は広がりました。この世界に入ってからこれまで、いつでも変化してきました。だからいつでもそのときが転機なんですよね。


長澤まさみ

「コンフィデンスマンJP」は主人公のダー子を演じる長澤まさみの、コメディエンヌとしての才能を開花させたドラマ。インタビューで長澤が「本気でやった」と振り返ったダー子のハイテンションなコメディー演技が劇場版でも炸裂する。香港ロケ、新キャラの登場、「オサカナちゃん」ことターゲットを竹内結子が演じ、連ドラに続いて江口洋介が出演と、映画ならではの豪華な仕掛けも。三浦春馬演じる天才詐欺師とダー子の過去はラブストーリーのような本気度で、ボクちゃんとの関係も絡んで先が読めない。後味のハッピーさもお約束通り!

映画『コンフィデンスマンJP』は5月17日より全国公開/SPドラマ「コンフィデンスマンJP-運勢編―」は5月18日に放送

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