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『魔女見習いをさがして』三浦翔平 単独インタビュー

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『魔女見習いをさがして』三浦翔平 単独インタビュー

声優には実写とは全く違う筋肉が必要

取材・文:成田おり枝 写真:高野広美

アニメ「おジャ魔女どれみ」シリーズの20周年記念作品となる映画『魔女見習いをさがして』で、三浦翔平が長編アニメーション映画の声優初挑戦を果たした。シリーズのファンを公言していたこともあって、大きな喜びと共に飛び込んだという彼。「おジャ魔女どれみ」の魅力や、「子どもが仕事への原動力になっている」という父になって芽生えた思いまでを明かした。

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念願の声優オファー!「おジャ魔女どれみ」が大好きだった

三浦翔平

Q:「おジャ魔女どれみ」シリーズの最新作に、声優として抜てきとなりました。オファーが届いた感想から教えてください。

もともと声優のお仕事に興味がありました。以前、テレビアニメ(「ちびまる子ちゃん」)に出演させていただいたことがあったのですが、またいつかやってみたいと思っていたので、お声がけいただいてすごくうれしかったです。長編アニメ映画の声優は初挑戦ですので、緊張もあり、実写のお芝居とは違う難しさ、奥深さを思い知らされました。できることならば、これからもっと声優のお仕事をやってみたいと思っています。

Q:声優業に興味があったのは、どんな理由からでしょうか。

小さな頃から、アニメが大好きだったんです。男の子なので、やはりバトルものが好きでしたね。でも「おジャ魔女どれみ」も大好きで、よく観ていました。20年近い時を経て、そういった作品に携われるということは、すごいことだなと感じています。

Q:「おジャ魔女どれみ」というと女の子向けのアニメという印象がありますが、三浦さんもご覧になっていたんですね。

観ていました! 僕が小学校の高学年くらいの頃に始まったんじゃないかな。大体、日曜日は朝6時台からアニメと戦隊ものを観て始まる(笑)。「おジャ魔女どれみ」もそのルーティンに組み込まれていて、周囲の男の子もそういう子が多かったと思います。

声優業の難しさを実感、具体的なレッスン法は?

三浦翔平

Q:「おジャ魔女どれみ」のどんなところに魅力を感じていましたか?

「おジャ魔女どれみ」には、友情や家族の話をはじめ、学校内のいじめの問題など、複雑でディープな問題に突っ込んだエピソードもあって。それを丁寧に描いて、子どもたちに伝えていたように思います。よく覚えているのは、卒業式のエピソードと、あいこちゃんとお父さんの関係をつづったエピソード。子どもながらに観て泣いていた記憶があります。大人になって改めて「おジャ魔女どれみ」を観ると、「キャラクターがかわいいな」「楽しいな」というだけのアニメではないなということを、実感しています。当時の僕は、ただただ「おんぷちゃんがかわいいな!」と思って観ていただけなんですけれど……(笑)。

Q:三浦さんも劇中で演じられた大宮と同じ、おんぷちゃん推しと伺いました。おんぷちゃんのどのようなところがお好きですか?

男子はみんな好きでしょう!(笑)アイドルでもあって、ちょっとツンデレで。小学生の男の子は、みんなおんぷちゃんの魅力にやられていたと思います。

Q:声優業に挑み、難しさを実感されたとのこと。特別に準備したことはありますか?

自分の出演した実写の作品を声だけで演じてみたりしましたが、これはちょっと違うなと感じて。アニメをたくさん観て、それに声をあてる練習をしてみました。ただやはり、その声優さんの真似になってしまったりと、なかなか難しく、試行錯誤していました。今回は大宮という大学生の役を演じさせていただきましたが、その役づくりをする上でも、実写とは全く違うアプローチ、違う筋肉が必要で。現場に入って、いろいろな演出をいただきながら、大宮役を作り上げていきました。

Q:実写の演技とは全く違うご苦労があったのですね。

また違った技術が必要になると思います。しかもまだ絵も完全にできていない状態でアフレコをすることもありますから、そこは想像力が必要になる。そんな中でキャラクターに命を吹き込んでいく声優さんは、本当にすごいなと改めて尊敬しました。現場では、どれみたちを演じる声優さんの収録を拝見する機会もあり、なんとも言えない高揚感でいっぱいになって。いちファンとしても、ものすごく感動しました。

「友だちは、僕にとって欠かせないもの」

三浦翔平

Q:大宮は、メインキャラクターのソラ、ミレ、レイカが旅先で出会う青年。それぞれ悩みを抱えた彼らが、大好きな「おジャ魔女どれみ」をきっかけに友情を育んでいきます。

大宮くんは、もう少しうまく立ち回れたら、楽なのにな……と思うこともありましたが、僕も彼らのように悩むこともあるので、心を寄せられる部分がありました。本作は、どれみたちの姿を追いかけるソラたちを通して、幼い頃に持っていた感情を思い起こしたり、背中を押してもらえるような作品になっています。そこが大きな魅力だと思います。

Q:三浦さんご自身も、少年期を思い出したことはありますか?

めちゃめちゃ思い出しました! 「おジャ魔女どれみ」を観ていた頃は、よくサッカーしていたなとか、白黒のゲームボーイで遊んでいたなとか(笑)。また大人になるにつれて、純粋な部分をなくしてはいないか? とも考えました。「おジャ魔女どれみ」が教えてくれたことがあるとするならば、“信じる”というピュアな気持ちや、友情の大切さ。いつまでも、そういった純粋な心を忘れずにいたいです。

Q:「友情の大切さ」という言葉がありましたが、三浦さんが「友だちっていいな」と感じる瞬間とはどのようなときでしょうか。

日々、友だちに支えられています。しんどいときに一人でいると、やっぱり参っちゃいますよね。友だちって、何をするわけでもなく、ただ話しているだけでもホッとしたり、助けになったりするもの。友だちと一緒にいる時間って、本当にステキなひとときだと思います。『魔女見習いをさがして』でも、喧嘩をして、また仲良くなるという描写がありましたが、そんな姿にもグッときました。大人になるにつれて、人と喧嘩することがなくなったな……と思うこともありますが、面と向かって友だちとぶつかることも、大事なことかもしれないなと感じました。特に男って、単純なので。それで一層、仲良くなったりするものなんです。

父親になって、変化「遺伝子ってすごい」と驚きも

三浦翔平

Q:30代に突入してますます役の幅を広げている三浦さん。今の原動力となっているものはどのようなものでしょうか。

新しい刺激を感じることは、とても楽しいことです。また最近は子どもが生まれたので、「赤ちゃんのために頑張ろう」と思っています。オムツ代を稼がなきゃなって(笑)。

Q:お父さんになって、変化はありましたか?

自分の遺伝子を受け継いでいる息子を見ていると、「似ているな」と思うことがあって。生まれてから日に日に顔が変わっていくし、何もできなかったはずが、いつの間にか指を握り始めたり。どんどん成長して、日々、発見があるのでとても楽しいです。

Q:どんなところが似ているのでしょうか。

僕、寝るときにいつも枕の下に手を入れるクセがあるんです。そうしたら、息子も枕の下に手を入れていたんです! 誰も教えていないのに、なんなんだこれは……と思って。遺伝子ってすごいな、不思議だなと思いました。


三浦翔平

大好きなキャラクターだという、“おんぷちゃん”のぬいぐるみと一緒にインタビューを実施したこの日。キリリとしたイケメンオーラいっぱいに現れながら、「おんぷちゃん、今日はよろしくね」とぬいぐるみに話しかける姿に、その場の誰もが思わず笑顔に。周囲への気遣いを忘れず、新たなチャレンジを重ねている三浦翔平。人生の転機を迎え、ますます飛躍しそうだ。

(C) 東映・東映アニメーション

映画『魔女見習いをさがして』は11月13日より全国公開

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