シネマトゥデイ

シネマトゥデイ
パターソン
Photo by MARY CYBULSKI (C) 2016 Inkjet Inc. All Rights Reserved.
英題:
PATERSON
製作年:
2016年
製作国:
アメリカ
日本公開:
2017年8月26日
(ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか)
上映時間:
提供・配給:
ロングライド
提供:
バップ
製作会社:
インクジェット
アメリカンビスタサイズ/カラー/5.1ch

見どころ:『ブロークン・フラワーズ』などのジム・ジャームッシュが監督を務め、『沈黙 −サイレンス−』などのアダム・ドライヴァーが主人公を演じたドラマ。詩をつづるバスの運転手の日常を映し出す。共演は『彼女が消えた浜辺』などのゴルシフテ・ファラハニや、ジャームッシュ監督作『ミステリー・トレイン』にも出演した『光』などの永瀬正敏ら。アメリカの詩人ロン・パジェットによる詩の数々が、作品に趣を与えている。

あらすじ:ニュージャージー州パターソンでバスの運転手をしているパターソン(アダム・ドライヴァー)は、朝、妻のローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)にキスをすることから始まる、変化のない毎日を過ごしている。そんな日々の中でパターソンは、周囲の会話やマッチ箱といった何げない物事に着想を得た詩をノートに書き留めていた。

パターソン
Photo by MARY CYBULSKI (C) 2016 Inkjet Inc. All Rights Reserved.

映画短評

  • 清水 節
    芸術の神髄は生活者として社会と繋がるアマチュア精神にこそ宿る
    ★★★★
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     ジャームッシュが、静かに、そして悠然と帰還した。一見何も起きない、淡々とした日々に映るが、主人公は、ささいな出来事や何気ない瞬間から驚きや歓びを見出し、きらめく詩の言葉を紡ぎだす。豊かな暮らしとは、こういうことだ。芸術の神髄は、生活者として社会と繋がる、アマチュア精神にこそ宿るのはないかという思いに至らせられる。この映画そのものが、ユーモアに満ち、微笑ましく、温かい、エピソードの集積によって形づくられる、穏やかだが、大いなる詩となっている。ハリウッドの喧騒とは対照的なパターソンの町。アダム・ドライバーは、ライトセーバーを手にして苛立っていた姿より、本作の方が本当の居場所に思える。

  • 相馬 学
    天使のまなざしで市井の日常を見つめる
    ★★★★
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     ジャームッシュには珍しく、普通の、本当にごく普通の市井の人間を主人公にしているためか、エッジ控えめで当たりはやわらか。描かれる内容も、ひとりのバス運転手の何気ない日常だ。

     エッジ的な要素を挙げれば主人公が書き、ナレーションされる詩だが、それもマッチ箱の美しさであったり、妻への愛であったりと素朴なもの。温かい文学性という点では『ベルリン 天使の詩』を連想させる。

     バスの車内、犬の散歩、妻とのやりとり等をとらえた映像は、詩の温かみを裏付けるもの。とくに、ある種の勘違いキャラと言える妻を愛らしく見せている点がいい。ここでのジャームッシュのまなざしは、天使のようだ。

  • くれい響
    ジャームッシュしか撮れない日常映画
    ★★★★
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    もし『ストレンジャー・ザン・パラダイス』の次回作、と言ったら信じてしまうぐらい、初期ジム・ジャームッシュの匂いしかしない日常映画。もちろん、バス運転手を演じるウマ面アダム・ドライバーを筆頭に、27年ぶりの参加となる永瀬正敏、飼い犬のイングリッシュ・ブルドッグまで、役者全員“いい顔”をしており、監督独自のマジックで街角を歩くだけで画になってしまう。そんななか、自由すぎるうえどこか狂気を秘めた妻やたびたび登場する双子の存在が、謎を謎を呼ぶ(が、意味はない)。詩のリズムに合わせ、監督自ら奏でるアンビエントなエレクトロ・ミュージックも効果的だが、あまりの心地よさゆえ、決して睡眠不足で観ないように!

  • なかざわひでゆき
    平凡な日常の大切さと愛おしさを噛みしめる
    ★★★★
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     インディーズ映画の雄ジム・ジャームッシュ監督の、ある意味で原点回帰とも呼ぶべき新作。ニュージャージー州のパターソン市に住むバス運転手パターソンの、ごくありきたりな1週間を淡々と描く。のどかな地方都市の素朴な街並み、妻や愛犬との仲睦まじい暮らし、クスっと笑ってしまう些細なハプニング。それらの積み重ねが、平凡な日常の大切さと愛おしさを際立させていく。
     ともすると単調になりかねない作品だが、そこを大きく補うのが主演アダム・ドライヴァーの存在。出世作のドラマ『ガールズ』で演じたヤリチン男もそうだが、ごく普通の人を普通に演じて真価を発揮する希有な役者だ。ゲスト出演的な永瀬正敏もいい味を出している。

  • 山縣みどり
    人生とは些細な出来事の集約と思わせる禅ムービー
    ★★★★
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    詩を嗜む市バス運転手パターソンの1週間を追うドラマは淡々と進む。ただ判で押したように同じ生活パターンを維持する彼の心をほんのりとざわつかせる出来事がたまに起こり、そのたびにパターソンの心境を想像するのが楽しい。白黒をこよなく愛する妻の夢や馴染みのバーの常連客の恋患いなど、冷静に考えると「どうでもいい」のだが、人生とは些細な出来事の集約なのだなとも思う。なんか、禅っぽい? 存在自体がなぜか可笑しいA・ドライバーは、高望みもせずに平穏な日常からインスピレーションを得る主人公にぴったりだし、挿入される詩も素敵。あ、「犬が宿題を食べちゃった」という言い訳に真実味を与えるプチ災難には笑いました。

  • 平沢 薫
    ジム・ジャームッシュ監督が帰ってきた。
    ★★★★★
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     '80~'90年代のジャームッシュ監督作を思い出させる。自然にもっとも疲れない速度で歩いているようなリズムが同じ。昼の場面も多いのに、夜が印象に残るのも同じ。それは、監督が本作の発想を得たのが25年ほど前だったことと、関係があるかもしれない。そして、画面の触感はとても柔らかい。
     小さな町で、バスの運転手をしながらつねに詩を書いている男の、大きな出来事の起こらない毎日が描かれていく。男は詩を発表する予定もなく、それを読むのは彼の愛する妻くらいなのだが、男にはそれで問題ない。男がたゆまず詩を書き続けているので、積み重ねられていく日々の暮らしの底に、何かとても力強いものが静かに充ちている。

  • 猿渡 由紀
    何も起こらないことの美しさと新鮮さ
    ★★★★
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    主演のアダム・ドライバーは、脚本を初めて読んだ時、「犬が盗まれるのでは」「バスの中で射撃事件が起こるのでは」など、ついつい先を予測してしまったという。我々は、 次々何かが起こる映画に慣れているもの。だが、ニュージャージー州パターソンで、バス運転手として勤務する、これまたパターソンという名の男性の日常には、とくに何も起こらない。無口な彼と正反対に、彼の妻はおしゃべりで行動的。このふたりがごく普通に異人種結婚なのもいい。 詩という、現代社会において忘れられがちな芸術の美しさも、思い出させてくれる。「ミステリー・トレイン」以来、久々のジャームッシュ作品出演となる永瀬正敏も光っている。

予告編・動画

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