オダギリジョー監督にインタビュー!長編初監督作に「100%自分の満足が行く作品」と断言!

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ロッテルダムにて、左から山田浩、河原さぶ、オダギリジョー - Photo:Harumi Nakayama

 初長編監督作『さくらな人たち』が第38回ロッテルダム国際映画祭に招待されているオダギリジョーが、出演者の河原さぶ山田浩と共にインタビューに応じた。

 同作品は、出会ったばかりの男3人が、幻の桜を探し求めて珍道中を繰り広げるぶっ飛びコメディ。映画製作で一番好きな作業が脚本の執筆だと言うオダギリが、以前から書き留めていたもので、「会話劇が好きなので、そこから自然と男同士のロードムービーという話になりました」と言う。しかし、独特の会話と間が生み出すシュールな笑いと、予想だにしない展開の連続でオダギリワールドを形成。オリジナリティあふれるこの作品には、ヴェネチア国際映画祭も興味を示していたほどだ。

 オダギリの長年の友人でもある山田も「脚本段階からちょこちょこ話は聞いていて、普通のバディムービーになるのかと思いきや話がどんどん広がって行って、最終的には、こうなるのか!?……と。今回の映画は、完成が想像がつかなかったです」と驚きを隠せない。 オダギリはこれまで、短編『バナナの皮』と『フェアリー・イン・メソッド』を製作しており、主演ドラマ「帰ってきた時効警察」の第8話でも脚本と演出を務めている。今回、初長編を製作するにあたって挑んだのは、「映画に対する広がりというか、可能性に挑戦したかった。映画というものは、どれだけいろんな枠を外していけるのか?……と。生意気なんですけどね」と胸に秘めていた思いを明かす。

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 狙ったのは、リアルと夢の狭間を行く、なさそうでありそうな話。そこには長年、役者として映画に携わってきたからこその、ワケがある。「自分は普段役者として、どうしてもリアリティを追求してしまうんですね。だから自分が撮るなら逆に、設定も、役者さんの芝居にしても、リアリティを求めるのはやめようと思ったんです。例えば、(河原演じるタクシー運転手の)タクシーのドアが急になくなったっていいじゃないか? 大した問題じゃないだろうと。劇中でアニメーションを使用したのも、そのシーンを夢の世界のように描こうと思ったからなんです」と説明する。

 製作スタッフは、オダギリの主演映画『パビリオン山椒魚』の月永雄太がオダギリと共に撮影を、山本タカアキが録音を担当している。映画の題字は、『ゆれる』の西川美和監督が手掛けている。そして主演に、オダギリの小学校時代の同級生であるお笑いコンビ「次長課長」の河本準一、テレビドラマの共演をきっかけにオダギリの短編にも出演している河原と、友人たちがサポートしている。オダギリの監督ぶりについて、河原は「短編2作は自由に演じさせてくれたけど、いやぁ、今回は要求が細かかった。声のトーンの上げ下げまで指示がありましたから。でもね、別に持ち上げるワケじゃないんだけど、表現方法がほかの人たちと違うんですね。脚本を読んだときに会話が非常に面白い。それに心地よい現場を作る空気をオダギリさんが醸し出しているから、皆、文句一つ言わないで協力するんですよ。またオダギリさんと一緒に仕事をしたいですね」と絶賛した。すると、すかさずオダギリが「何言ってるんですか。さぶさんは撮影の終盤に相当疲れていて、今度ジョー君が映画を撮る時はワンシーンでいい。大きな役は回してくれるなって言ってたじゃないですか」と突っ込んでいた。

 同映画祭での上映は、観客の好みが別れる結果とはなったが、オダギリは「100%自分の満足が行く作品が出来たと思います。撮影から完成まで約3年間かかり、自分のやりたいことも変わっていったというのはあるけれど、何かを妥協したということは一つもありませんから」と胸を張った。

 今後も、オリジナルにこだわった映画を作り続け、名前も「役者の延長でやっていると思われたくない」と本名の小田切譲の名で活動してい予定だ。   

 ちなみに、主演の河本はこの3年で大ブレイクし、今回の映画祭も多忙で参加できなかった。その河本の話題になると、山田が怒りを込めて訴えた。「雨が降る中、全裸で踊るシーンの時、僕が監督の支持を真面目に聞いていたら太股に生温かい感触が……。のっちが僕におしっこをかけていたんですよ! ケラケラ笑いながら。ヒドイ話ですよ」。

 河原も「あれはしょんべん小僧だ」と、非難ごうごう。ついにはオダギリからも「もっちと友達といっても、実はお笑いでもっと仲の良いヤツがいるんですよ。今、ブレイクしている『超新塾』の5人のうち、2人(新塾タイガーと新塾マンモス)が同級生。こいつらの方が遊んでいたんです。もっちは中学で転校しちゃったからね。そっちの方が友達と言っちゃ友達です。それじゃまるで、もっちは友達じゃないみたいですけど(笑)」と“友達疑惑発言”まで飛びだし、河本の欠席裁判で盛り上がった。(取材・文:中山治美)

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