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日本一薄幸な役が似合う女優、木村多江が大胆なイメチェン!「無性に肉が食べたくなった」と野性がムクムク!!

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木村多江
木村多江

 直木賞作家・桐野夏生の同名ベストセラー小説を原作に、無人島に漂着した23人の男と唯一の女性が織り成すサバイバル生活を描いた映画『東京島』で、主人公の清子を演じた木村多江が、40日以上の島生活で野性に目覚めたことを激白した。

映画『東京島』場面写真

 木村といえば、これまで死ぬ役を演じること数知れず。切れ長の目に白い肌、そのはかなげな雰囲気から「日本一、薄幸な役が似合う女優」の異名を持つ美人女優として知られてきた。しかし、本作で木村が演じる清子は、太陽の下で健康的な褐色の肌をさらし、とにかくしたたかでタフ。とことん生き抜くことに貪欲な女性である。まさに薄幸から大胆なイメージチェンジを図った形となったが、「わたしがお芝居をするときには、役に共感しないと演じることが難しいんです。そういう意味では、幸薄い役をやっていたときの自分が、生きることに貪欲だったかというと、そうではなかったような気がします。最近の方が生きることを楽しんだり、もっといろいろなことがやりたいという貪欲な気持ちが出てきているので、それに呼応して清子のような役が来たのかもしれないですね」とコメント。どうやら本作の清子役に抜てきされた背景には自身の心境の変化があったようだ。

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 現代の30代後半から40代の女性の欲の順番は「食欲、モテ欲、ときどき性欲」ではないかという理由から、原作では前面に押し出されていた性欲の描写が、食欲に置き換えられて表現されている本作。木村も「わたしも食欲が一番ですね(笑)。一生のうちにあと何回ご飯が食べられるんだろう。朝、現場に行くと、今日のお昼は何かなとか、そんなことばかり考えているんです。それを楽しみに仕事をしているようなものなので」と照れくさそうに笑った。普段の彼女は野菜を中心とした食生活だというが、本作の40日以上にも及ぶ島での撮影ではストレスがたまり、無性に肉が食べたくなったとのこと。「本能がむき出しになってくるのか、気性が荒くなって、生きている実感が湧いてくるんですよ。無性にお肉が食べたくなっていきましたね(笑)」とこの撮影で自分の中の野性が目覚めたことを明かした。

 一方、23人の男たちが全裸で海岸を走るシーンも本作の見どころ。「その場にはいなかったんですが、ちょっと見てみたかった気もしますね(笑)。ちょうどそのシーンの直前に皆さんにお会いしたんですが、すごく不安げな顔をしていたんですよ。頑張ってねと送り出したんですが、帰ってきたときには、終わったんだという安堵(あんど)感とともに泣きそうな顔をしていたんですよ。みんな繊細なんだなと思いました。よくやったね、みたいな、お母さんの気分になりました」と楽しそうに語る木村の笑顔は、野性ではなく、女性らしい母性に包まれていた。

映画『東京島』DVDは2011年1月26日、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントから発売予定(税込み:3,990円)

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