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反原発ドキュメンタリーがドイツで開催の「ニッポンコネクション」に招待上映 「放射能をナメんじゃない」鎌仲ひとみ監督がコメント

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『ミツバチの羽音と地球の回転』で、中国電力が行っている上関原発の反対運動を行う祝島の人たち
『ミツバチの羽音と地球の回転』で、中国電力が行っている上関原発の反対運動を行う祝島の人たち

 ドイツ・フランクフルトで開催される世界最大級の日本映画祭「ニッポンコネクション」(4月27日~5月1日)で急きょ、鎌仲ひとみ監督による反原発ドキュメンタリー『六ヶ所村ラプソディー』と未来のエネルギーを考える『ミツバチの羽音と地球の回転』が上映されることとなり、鎌仲監督も現地入りすることが発表された。ドイツは、福島第一原子力発電所の事故を受けていち早く老朽原発を一時停止し、脱原発に向けて動き始めた国だけに注目を浴びそうだ。

映画『六ヶ所村ラプソディー』場面写真

 同映画祭は2000年に現地在住の学生7人でスタートし、今年で11回目。今回は『借りぐらしのアリテッティ』(2010)をはじめ、園子温監督特集や東京藝術大学大学院映像研究科特集など、インディペンデント作品も積極的に上映し、そのマニアックなセレクションは日本の映画関係者までをも唸らせてきた。そんな日本をこよなく愛するスタッスだけに東日本大震災には心を痛めており、今年は「HELP JAPAN!」と題して募金活動を実施することを表明。さらにドイツ人スタッフの熱い要望を受けて、『ヒバクシャ-世界の終わりに』(2003)以降、原子力問題を追い続けている鎌仲監督の参加が決まった。2作品の上映後には鎌仲監督のトークをたっぷり約1時間用意しており、観客との白熱したQ&Aも期待出来そうだ。

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 ドイツで上映されることについて鎌仲監督は「世界初の原発震災が起こり、エネルギー政策が根本から覆されたというのに、日本人はいまだに原発なしには社会が成り立たないとの洗脳から解き放たれないでいる。それはドイツからすれば不可解な思考であり、なぜに日本人は原発フリークなのか? という疑問に繋がっているようです。私はこうして自主映画を作ってきただけだけど、日本にはそうじゃない人もいるということを今回の映画祭でドイツ人に知って欲しい。また、この上映をきっかけに、日本人が原発信仰から自由になる手助けを、ドイツの皆さんにサポートして頂ければ」と語った。

 また『ミツバチの羽音と地球の回転』は4月16日にオープンする東京・オーディトリウム渋谷のこけら落とし作品として上映される。当初、同劇場は3月12日にオープンする予定だったが、3月11日に発生した東日本大震災の影響で、仕切り直しとなった。さらに6月には東京・ユーロスペースでのアンコール上映も決定し、鎌仲作品の関心は高まるばかりだ。しかし鎌仲監督の複雑な心境を吐露する。鎌仲監督は「自分たちの力で原発問題を浄化できればと思っていたが、そう出来ずに事故が起こってしまい本当に残念。今、日本のエネルギー政策を変えられなければ、もう変わらない。みんな、放射能をナメんじゃないぜ!」とメッセージを送っている。(中山治美)

『ヒバクシャ 世界の終わりに』と『六ヶ所村ラプソディー』は4月15日まで、東京・渋谷のアップリンク・ファクトリーで上映中。

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