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ロバート・F・ケネディ・JR氏に聞く!ウェスト・バージニア州にあるアパラチア山脈でのマッセイ・エナジーによる炭鉱開発にもの申す!

ロバート・F・ケネディ・JR氏に聞く!ウェスト・バージニア州にあるアパラチア山脈でのマッセイ・エナジーによる炭鉱開発にもの申す!
(左)ビル・ヘイニー監督、(右)ロバート・F・ケネディ・JR氏

 今年のサンダンス映画祭で話題になった『ザ・ラスト・マウンテン(原題) / The Last Mountain』について、環境弁護士ロバート・F・ケネディ・JR氏とビル・ヘイニー監督が語った。

 同作は、豊かな自然を残していたアパラチア山脈がマッセイ・エナジーによる炭鉱開発によって破壊され、周辺住民の生活を脅かしている状況を描いたドキュメンタリー作品。2010年4月に、29人の炭坑労働者の命を奪った爆発事故も起きたことでも世間に知られている。アパラチア山脈の一部のウェスト・ヴァージニア州では、毎日爆薬用の硝酸アンモニウムの量をなんと2,500トン使用して作業を行い、その被害は毎週一回広島の原爆規模の火薬量を爆発させていることになる。

 まず、この映画の制作経緯についてビル監督は「この映画のプロデューサーで、普段はジャーナリストとして活躍しているクララ・ビンガムが、このアパラチア山脈の開発問題を政府が強制的に規制する意志がないと密告した人物のインタビュー記事を執筆していたんだ。そしてその彼女がロバート・F・ケネディ・JRが執筆した本『クライム・アゲインスト・ネイチャー(原題) / Crime Against Nature』を勧めてくれた。その本には、民主主義への力強いメッセージが記されていて、まさに炭鉱開発がこのアパラチア山脈の麓に住む人たちの健康と環境への攻撃だと気付かせてくれたんだよ」と明かした。その後ビル監督は、直接ロバートの環境問題へのスピーチを聞きに行って、それがきっかけでこの映画を製作することになったようだ。

 ロバート・F・ケネディ・JR氏は、いつごろから環境問題にかかわり始めたのだろうか。「僕は子どものころから環境問題には関心があったんだ。子どものころは、父親(ロバート・F・ケネディ)にカヤックや魚釣りをしに、よく西部にあるホワイトウォーターリヴァー(カヤック競技において川の激流、特に白い波の立つ場所)に連れて行かれたんだ。その時期から、ワシントン州のジョージタウンで起きていた煙などの汚染問題にも関心を持っていて、8歳のときにその汚染を題材にした本を執筆しようとも思ったんだ。そこで、叔父であるジョン・Fケネディに手紙を書いたら、彼がホワイトハウスに呼んでくれて、当時内務長官だったスチュワート・L・ユードルにインタビューさせてくれたんだよ」と語った。かなり早い時期から環境問題に関心を持っていたのは意外だった。

 このマッセイ・エナジーによる炭鉱開発で、爆薬を使用させることをやめさせるのには具体的にどんな策があるのか。ケネディ・JR氏は「問題は民主主義をどう機能させるかにあると思う。マッセイ・エナジーは、5年間に6万5千ものクリーン・ウォーター・アクト(水質規定法)を違反していたんだ。マッセイ・エナジーのような会社は、政治家や政府にも影響が大きく、メディアや少数の反対派を抑える力も強い。それに近年は(会社や政府などの)実態を調査するジャーナリストは少なくなってきている。だから、このようなドキュメンタリー映画で、アル・ゴアの『不都合な真実』が地球の温暖化について一般に影響を与えたように、僕らも一般に情報を提供することが重要なんだよ」とドキュメンタリー映画を高く評価しているが、近年のジャーナリズムの状況には嘆いていた。

 現在、2010年の4月に起きた29人の炭坑労働者の命を奪った爆発事故について、ウェスト・バージニア州政府の調査は、マッセイ・エナジー社に責任があると結論付けたようだ。今回、ケネディ家の一人に話が聞けたことは貴重な体験だった。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


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