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デジタルハリウッド大学、中国の名門「上海音楽学院」と合作学部を新設 日本のコンテンツ産業の活性化に期待

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提携によるコンテンツ産業の変化に期待を寄せる杉山知之氏と古賀鉄也氏
提携によるコンテンツ産業の変化に期待を寄せる杉山知之氏と古賀鉄也氏

 中国の国立大学である「上海音楽学院」とデジタルハリウッド大学による合作学部「デジタルメディア芸術学院(中国語表記 : 数字媒体芸術学院)」の新設が8月30日にデジタルハリウッド大学・秋葉原メインキャンパスで発表され、古賀鉄也氏(デジタルハリウッド株式会社代表取締役社長)と学院長に就任する杉山知之氏(デジタルハリウッド大学学長)が合作学部新設までの経緯や今後の展望を語った。

 2005年4月に開学したデジタルハリウッド大学は、ITビジネスのほかにCGやWEBやアニメ製作などのクリエイティブ分野、さらに語学にも力を入れている21世紀型の大学だ。そして上海音楽学院は、音楽のほかに演劇や伝統舞踊などの教育を行っている、1927年設立の歴史ある国立大学。2つの大学が国境を越えて提携をすることになった経緯について、古賀社長は「国の教育レベルを上げるという中国の国家戦力の下、自国の大学と世界各国の大学で合作学部を作るプロジェクトが4年前にスタートした。2009年には849の合作学部の申請が中国の教育部(日本の文部科学省にあたる機関)にあり、結果的に認可が下りたのは14校。その中に上海音楽学院と本校が入っており、昨年中国政府から合作学部の許可をいただいきました」と説明。デジタルハリウッド大学が選ばれた理由については、「中国は国家戦力としてアニメや映画の製作を進めている。日本の大学と組んで創造性や技術力を習得させたかったようで、そのために本校のカリキュラムが相応しかったようです」と中国政府からの高い評価があったことを明かした。

 また古賀社長は、提携によって上海音楽学院とデジタルハリウッド大学それぞれのメリットにも言及。まず上海音楽学院については「京劇(中国の古典演劇)などの伝統文化とデジタルを融合させることで、新しいエンターテインメントを作り、新たな顧客や学生の獲得に期待している」とし、一方のデジタルハリウッド大学としては「日本のコンテンツ産業は国内市場が横ばいで、海外市場も貿易赤字。今回の提携を足がかりに当校の認知度を上げていき、デジタルハリウッド大学ブランドとして、コンテンツをより多く海外に流通させていきたい。またより多くの留学生を受け入れたり、日本の教育の良さも広めたりしたい」と今後の展望を語った。また、学院長を務める杉山氏は「デジタルハリウッド大学は、デジタルがインフラになり、その上で社会活動が行われていくだろうという思いで開設した。我々がしていることは、いずれ世界で役立つとずっと信じていた。上海音楽大学のような世界で屈指の学校と合作学部を設立できて、当校が積み重ねてきたカリキュラムが役立てるのはうれしい」と晴れやかな笑顔だった。

 合作学部「デジタルメディア芸術学院」には「録音芸術」学科が設けられ、「ミュージック&メディア」「マルチメディアデザイン」の2つのコースを用意、1期生の定員は50名(2期生から80名に増加予定)。授業は4年間で約3,000時間設け、そのうちデジタルハリウッド大学による授業が約1,600時間行われる。学費は年間2万5,000~3万元(8月末現在、日本円で約30万~36万円)で、卒業すると上海音楽大学の学位を得ることができる。(肥沼和之)

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