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堺雅人&山田孝之、今後3年は共演しなくていい!初共演作を語る!

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初共演作『その夜の侍』を語る山田孝之&堺雅人
初共演作『その夜の侍』を語る山田孝之&堺雅人 - 写真:奥山智明

 劇団THE SHAMPOO HAT赤堀雅秋が初メガホンを取った映画『その夜の侍』に出演した堺雅人山田孝之が、全身全霊をささげたという撮影現場を振り返った。本作では、堺演じる妻をひき逃げで殺された中村と、山田演じるその犯人で刑期を終えた木島の“決闘の夜”に至るまでのドラマがただならぬ緊張感で描かれる。

映画『その夜の侍』写真ギャラリー

 出演作が続く堺と山田だが、意外にも今回が初共演。「『向こう3年は共演しなくていいくらいおなかいっぱいだよね』って話をしましたけど、ぜひまた一緒にやりたいなと思います」と堺が言うと、山田は「いつかお願いします。いやでも、堺さんの顔を見ると、あのつらい現場を思い出すんですよ」と苦笑いを見せる。

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 「つらい現場」を象徴するのが、バラバラに進んでいた二人の人生がようやく直接重なるクライマックスの決闘シーンだ。そのシーンを撮り終えた二人の体は泥にまみれて真っ茶色、山田の声はガラガラだったといい、山田はそのときのことを「喜びや達成感は一切なかったです。疲労感と、燃え尽きて灰になった感じしかしなかった。極限まで絞られた雑巾みたいに、もう何も出ませんでした」と振り返る。

 そんな俳優の力を絞り出す赤堀監督の演出で堺が印象的だったと語るのが「トマトが転がるシーン」。「『虚無感に飲み込まれそうになるんだけれど、ギリギリのところで踏みとどまって、かなしみと共に立ち上がってください』と言われ、『そんなんできるかー!』と思いました(笑)」とその独特な演出を楽しそうに反すうしていた。

 妻を殺された事実を受け入れられず、日々をさまよう中村。生来の空虚さから、毎日を無為にやり過ごす木島。行き場のない二つの魂がぶつかり合った結果いったいどうなるのか? キャラクターも物語も定型では収まらず言葉での説明も難しい本作について、自分の出演作に対してある程度の客観性を崩さない堺の「間違いなく、とても心を揺さぶられる映画だと思います」という言葉が余韻を残した。(取材・文:須永貴子)

映画『その夜の侍』は11月17日より全国公開

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