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観ているこちらがつらくなる…「従軍慰安婦」の真実に光を当てるドキュメンタリー シンポジウム上映会が開催

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鈴木邦男、班忠義監督
鈴木邦男、班忠義監督

 8日、オーディトリウム渋谷でシンポジウム上映会「従軍慰安婦映画を通して考える」が行われ、映画『ガイサンシー(蓋山西)とその姉妹たち』のメガホンを取った班忠義監督、「一水会」顧問の鈴木邦男が同作について語り合った。同シンポジウムは、領土問題をきっかけに日中韓の間に緊張が走る中、改めてクローズアップされている旧日本軍による慰安婦問題について考えるきっかけになれば、という趣旨で行われた。

 班監督が9年の歳月をかけて、中国に生きる「慰安婦」と呼ばれる女性たちの証言を集めた本作には、口に手ぬぐいを詰められ、縛られたうえで暴行された、というような生々しい告発が次々と登場。これには鈴木も「観ていてつらくなるけど、これが現実ですよね。右翼は慰安婦も南京大虐殺もなかったと言ってきたけど、その声が一部ではなくなり、日本全体が右傾化するようになった。それは自分に自信がないからだし、思いやりや優しさが失われてきたからだ」と指摘。

 こういった主張に反発の声が大きいのは鈴木自身自覚しているようで、「こういうことを言うと反日だと攻撃する人が多いが、過去の過ちを見て見ぬふりをするのは単なる排外主義。過去の過ちをしっかりと抱きしめた上で国を愛するのが本当の愛国だ」と言い切った。

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 本作では、中国人女性のみならず、旧日本軍の元軍人たちの証言も収め、両者の言い分を対比している。中には「戦犯になるのが怖いから(証拠品は)すべて焼き捨てた」という元兵士の証言もあり、これには鈴木も「なるほどなと思った。焼き捨てたから記録がない。でも記録がないから証拠がないとは言えない」と感心した様子だ。

 班監督も「日本人は優しい民族。その優しさを中国に輸出してほしい」と切り出した上で、「これは日本人だけの問題ではなくて、人間の問題。誰でもこういうことを起こすんだという意識がなければいけません。中国だってこの教訓を生かさずに少女暴行事件などの新しい慰安婦問題が起きています。この負の遺産はなくさないといけない」と呼びかけていた。(取材・文:壬生智裕)

シンポジウム上映会「従軍慰安婦映画を通して考える」は12月9日10時にも同所で実施

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