『おおかみこどもの雨と雪』の細田守監督をニュヨークで直撃!

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細田守監督

 映画『時をかける少女』、『サマーウォーズ』などで世界的にも注目を集めている細田守監督が、新作『おおかみこどもの雨と雪』について、ニューヨークで行われた特別試写会後に単独インタビューで語った。

映画『おおかみこどもの雨と雪』場面写真

 同作は、19歳の大学生の花は、大学で“おおかみおとこ”と知り合い恋に落ち、雪と雨という姉弟を授かる。だが、ある不幸な出来事とおおかみの血を引く子どもたちが都会暮らしになじめず、田舎で暮らすことを決意する。そして母親が自給自足の生活を始める中、子どもたちも徐々に自立していくという13年間の親子の関係を描いた日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞した傑作。

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 小学校に通い始めたおおかみの血を引く雪は、他の子どもたちに合わせようとするものの、それでも個性が出てしまう。「僕自身、いつも映画のキャラクターは個性的であってほしいと思っています。子どもの教育現場でも、なるだけ子どもの個性を伸ばした方が良いと思っています。僕も子どもの頃から絵を描いていて、絵を描く子どもって、その個性を認めてあげないとやはり才能を伸ばせないんです。でも映画内の雪は、小学生に入ると個性よりも、友達を大事にしてしまうんです。あの行為は、僕はすごく女性的(特に日本人女性)なものだと思っています。女性は社会に対する適応能力が男性よりも圧倒的に子どもの頃から発達しているんです。だから、雪が学校に適応するのもある意味真実なんですよ」。

 富山県出身の細田監督は、自然回帰が普遍的なテーマとして念頭にあるのか。「僕はこの映画の舞台となった富山県の上市町出身で、まさに僕の地元を描いているんです。もともと僕は田舎出身なんで、自然回帰や田舎幻想みたいな気持ちでは描いていないんです。でも、自分の母親が居る場所だったり、人と関連する意味では田舎の設定が多くなっています。ただ、不思議なのはヨーロッパではこの自然回帰に関しての質問が多いのですが、日本は親子の関係を聞かれることの方が多かったです。それは日本ではまだ震災により、自然をコントロールできていない認識が強く、でもヨーロッパは産業革命以降、自然をコントロールしてしまい、逆に今頃その罪の意識に迫られ、余計に自然に対する意識が高いと思いました」。

 声優の選択について「今作は声優のオーディションをたくさんやりました。全キャラクターをオーディションして、ただ花役に適任の声優には、なかなか出会えなかったんです。結局、オーディションをたくさんした結果、宮崎あおいさんにお願いしました。彼女が有名な女優だからという理由ではありませんでした。ただ、宮崎あおいさんを想定して描いたのかとよく聞かれるんですが、それは違うんです。菅原文太さんの韮崎役も、僕はクリント・イーストウッドを想定したんですが、彼が声優を務めると、まるで僕が彼を想定して描いたように思えてしまうんです(笑)」。

 最後に彼は、ディズニー映画『美女と野獣』がアニメ作品の中でも最も好きな作品の一つで、この映画も多少オマージュ的な要素があるかもしれないと明かした。映画は、アメリカ人の間でも高い評価を得ていた。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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