イラク日本人人質事件の高遠菜穂子さん、事件4か月後に再びイラクへ…現在も支援を継続

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当時を振り返った高遠菜穂子さん

 2004年にイラクで起きた日本人人質事件の人質となった高遠菜穂子さんが13日深夜、新宿バルト9で上映された『ファルージャ イラク戦争 日本人人質事件…そして』公開記念トークイベントに来場し、「自己責任」の名のもとに多くの人々からバッシングを受けた事件当時を振り返った。この日はほかに、本作に深い感銘を受けたという原一男監督、そして本作のメガホンをとった伊藤めぐみ監督も来場した。

映画「ファルージャ イラク戦争 日本人人質事件…そして』フォトギャラリー

 本作は、イラク戦争時、自衛隊撤退を要求するファルージャの武装グループに、人質として拘束された高遠菜穂子さんと今井紀明さんのその後を追ったドキュメンタリー。事件後、日本に帰国した彼らは、結果的に国に迷惑を及ぼしたとして世間から糾弾され、さらには事件とは関係のない誹謗(ひぼう)中傷の嵐にさらされることになる。

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 高遠さんへのバッシングは家族にまで及んだといい、「わたしが殺されていれば、ここまで家族がしつこく攻撃されることもなかった」と落ち込む高遠さんに対して、母親は頬を平手打ちしたそう。「二度とそういうこと言うんじゃないよ! 早くイラク人に会ってこい! イラク支援をやめたらわたしが許さないよ!」との叱咤激励に背中を押され、高遠さんが事件発生か4か月後に再びイラク支援に向かったことが、映画の中では明かされている。

 本作をすでに5回ほど観賞しているという原監督。「僕はお母さんのエピソードのところでいつも涙が出てくるの。こういうお母さんがもっと多くいれば、日本も変わると思う。本当に素晴らしいお母さんだと思う」と称賛すると、会場からも大きな拍手が。それに対して高遠さんは「この事件が起きるまでは、家族の中でわたしが一番強いとみんなから思われていたんですが、家族の方が強かった」と家族への感謝を口にしていた。

 「日本人人質事件」からおよそ10年の歳月がたった。だが、原監督が「子どもたちの映像はショックでした」と述懐する通り、本編にはアメリカが落とした劣化ウラン弾の影響で、先天性異常児となった子どもたちの姿が映し出されており、イラクにはまだ戦争の傷跡が刻まれていることがうかがえる。高遠さんは、事件後のPTSDを乗り越え、現在も医療支援などを行っているという。(取材・文:壬生智裕)

映画『ファルージャ イラク戦争 日本人人質事件…そして』は全国順次公開中

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