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震災から3年…自然エネルギーの可能性探るドキュメンタリーが上映-大阪アジアン映画祭

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「愚かな人間になってはいけない」と映画の伝えるメッセージを代弁した新宮晋
「愚かな人間になってはいけない」と映画の伝えるメッセージを代弁した新宮晋 - 写真:中山治美

 彫刻家・新宮晋の活動を7年間追ったドキュメンタリー映画『ブリージング・アース:新宮晋の夢』が東日本大震災からちょうど3年目を迎えた11日、開催中の第9回大阪アジアン映画祭の特別企画「東日本大震災から3年~『メモリアル3.11』」内で日本初上映された。

 同映画祭は震災発生当時、第6回大会を開催中だった。映画祭を続行するか否か協議した結果、アジアから多数のゲストを招いていたこともあり続行を決定し、「来るべき才能賞」を受賞したタイ映画『アンニョン!君の名は』のバンジョン・ピサンタナクーン監督は賞金20万円をそのままタイ政府を通じて義援金として贈った経緯がある。以降は特別企画を開催し、震災発生時は観客全員で犠牲者の冥福を祈り、1分間の黙祷を捧げている。

 今年の上映作品は津波の犠牲になった米国人英語指導助手のドキュメンタリー『夢を生きる テイラー・アンダーソン物語』(レジー・ライフ監督)、福島県を舞台にした4世代に渡る家族の物語『あいときぼうのまち』(管乃廣監督)、そしてクリーンエネルギーの可能性を探る『ブリージング・アース:新宮晋の夢』の3本だ。

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 新宮の風力で動くアート作品は、東京・銀座のメゾンエルメスや関西国際空港でもおなじみだ。さらに風や太陽といった自然エネルギーで自活する村「ブリージング・アース」(呼吸する大地)プロジェクトを立ち上げ、候補地を求めて世界中を旅している。映画は、そのプロジェクトに興味を抱いたドイツ人、トーマス・リーデルスハイマー監督によるドイツ作品で、すでに本国や米国などで公開されて反響を呼んでいるという。

 舞台あいさつに立った新宮は「このプロジェクトは震災前から始めていたが、ようやく自然災害の大きさに気付いた人たちから理解され始めたのかなと思う。自然に対する尊厳なくして、文明で何とかできるという愚かな人間になってはいけないというのがこの映画の本質であり、わたしのアートの本質であります」と訴えた。(取材・文:中山治美)

映画『ブリージング・アース:新宮晋の夢』は年内公開予定
第9回大阪アジアン映画祭は大阪各所で16日まで開催

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