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アニメが実写をより豊かなものにする!ディズニーの伝説的プロデューサーに直撃

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プロデューサーのドン・ハーン
プロデューサーのドン・ハーン - (C) 2014 Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.

 ドン・ハーンを知っているだろうか? その名前に聞き覚えがなかったとしても、彼が手掛けた作品を知らない人はいないだろう。『美女と野獣』『ライオン・キング』『ノートルダムの鐘』といったアニメ作品を立て続けにプロデュースし、1990年代のディズニーの黄金期を支えた人物だ。そんな彼がこのたび手掛けたのが、アニメーション映画『眠れる森の美女』(1959)のアナザーストーリーともいえる『マレフィセント』だ。

映画『マレフィセント』フォトギャラリー

 ドンは1976年にディズニーに入社。プロデューサーとして多くのアニメ作品を手掛けているが、今回挑んだのは実写映画。ドンは「アニメと実写の最大の違いはスケジュールの組み立て方だね。実写だと俳優を拘束できるのはせいぜい数か月しかない。一方、アニメではいつでも新しく絵を描くことができるので、公開直前まで作品を手直しすることができる」と明かしたが、いわゆる実写とアニメの線引きは以前ほど明確ではなくなってきたとも言う。

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 「今や、実写映画にも多くのアニメーションが視覚効果に使われているんだ。『マレフィセント』もそうだし、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』といった作品もそう。言ってみれば、昔ながらのアニメーションの技術は実写映画をより豊かにしているんだ」とドン。実際、スティーヴン・スピルバーグティム・バートンウェス・アンダーソンブラッド・バード……多くの映画監督は実写とアニメの両方を手掛けるようになっている。

 ドンはそうした潮流をいち早く見抜いていた一人。1988年の『ロジャー・ラビット』(ロバート・ゼメキス監督)では全編にわたって実写とアニメを融合させ、同作を世界的なヒットに導いた。今後もそうした傾向は続くと断言したドンいわく、「写真が発明される以前、画家は写実主義に傾倒していた。だが写真が発明されると、見たものをそのままカンバスに写し取るのではなく、そこに自分なりの解釈を盛り込むことで、印象派が出てきた。CGが発展した今、そうした動きが映画業界でも起こっているのだと思う。テクノロジーは物語を伝えるためのツールとして活用されるべきなんだ。例えば、『ゼロ・グラビティ』なんかはその良い例だと思うよ」。

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 ドンと同じ世代の映画人には、ジョン・ラセター、ブラッド・バード、ティム・バートンなど、今の映画界の中心を担う人物が多くおり、上記は皆、ディズニーの出身者。自分たちが受け継いだ前の世代の遺産をどのように後の世代に伝えていくのか? そんな質問に、ドンは「いろいろなことをやっているけれど、何よりもまず、良い映画を作ることだろうね。僕自身、『眠れる森の美女』や『ピノキオ』といった前の世代が作った映画を観て育ったし、ディズニーではそれらを手掛けたアニメーター、マーク・デイビスの薫陶を受けた。彼はとても太っ腹に、自分の知っていることを教えてくれたんだ。今度はそれを同じことを自分が若い世代にしていく番だと思う」と語った。(編集部・福田麗)

映画『マレフィセント』は7月5日より2D / 3Dで全国公開

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