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ケン・ローチ最新作は『麦の穂をゆらす風』の続編?

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来日して「ワーカーズ2014 はたらくを考える7日間」前夜祭に参加したバリー・ウォード
来日して「ワーカーズ2014 はたらくを考える7日間」前夜祭に参加したバリー・ウォード

 名匠ケン・ローチ監督の最新作『ジミー、野を駆ける伝説』に主演したバリー・ウォードが11日、日本大学藝術学部江古田校舎で行われた映画祭「ワーカーズ2014 はたらくを考える7日間」前夜祭トークイベントに出席。初めての来日や作品について語った。

映画『ジミー、野を駆ける伝説』場面写真

 「働くとは何か」をテーマに、溝口健二監督の『赤線地帯』や石井裕也監督の『川の底からこんにちは』など15本の映画を上映する本映画祭。作品選定、上映交渉、ゲスト交渉、会場運営まで全てが学生主導で行われる映画祭となっている。その前夜祭として、労働者にまつわる映画を数多く発表してきたケン・ローチ監督の最新作に主演したバリーがゲストとして来場。先週土曜日の朝に日本にやって来たというジミーは「長い間、本当に日本に来たかった。今回はいろんなところを歩き回って、ぶらぶらしながら東京を楽しんだよ」とご機嫌な様子であいさつした。

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 本作は、1920年代のアイルランドで起きた内戦によって引き裂かれた兄弟の悲劇を描き出し、カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した『麦の穂をゆらす風』に続き、激動のアイルランド現代史をテーマにした作品。「ケン・ローチ監督も、この映画はちょうど『麦の穂をゆらす風』が終わったあたりから始まると言っていた。もちろん公式に続編とうたっているわけではないんだけど、本作の冒頭のシーンで『麦の~』の時代背景を説明することで、続編というムードを醸し出しているともいえる」とコメント。『麦の穂をゆらす風』に連なる物語であることを明かした。

 本作でバリーが演じたのは、庶民が理不尽な抑圧を受けていた時代に自由を説き、裁判も開かれずに国外追放の身となった実在のアイルランド人活動家、ジミー・グラルトン。今回の来日で日本人活動家の雨宮処凛と対談したというバリーは、「そこで興味深い話をいろいろと聞いた。若い世代、つまり皆さんの世代の投票率が低いということ。皆さん、今度の日曜日の(衆議院解散総選挙の)投票は忘れずにしてくださいね」と会場に呼び掛けた。

映画『ジミー、野を駆ける伝説』は2015年1月17日より新宿ピカデリーほか全国公開
「ワーカーズ2014 はたらくを考える7日間」は12月13日よりユーロスペースで開催

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