バリー・コーガンが虫のタトゥーだらけの父親役に!『バード ここから羽ばたく』9月公開

バリー・コーガンとフランツ・ロゴフスキが共演し、第77回カンヌ国際映画祭(2024年)コンペティション部門に出品された『バード ここから羽ばたく』が、9月5日より新宿ピカデリーほかにて全国公開されることが決まった。併せて、ティザービジュアル3種と特報も公開された。
【動画】少女が謎の男と出会い…『バード ここから羽ばたく』特報
本作は、郊外の下町に暮らす12歳の少女が摩訶不思議な男と出会い、ささやかに、しかし確実に世界がひらかれていく姿を描くヒューマンドラマ。シングルファーザーの父バグと暮らし、やり場のない孤独をつのらせていた少女ベイリーは、ある日、草原で服装も振る舞いも奇妙な謎の男「バード」と知り合う。ベイリーは彼のぎこちない振る舞いの中にピュアな何かを感じ、「両親を探している」というバードの手伝いをはじめる。
監督と脚本は、『フィッシュ・タンク』『アメリカン・ハニー』のアンドレア・アーノルド。『アメリカン・ハニー』で、ビーチで日向ぼっこしていたサッシャ・レインをスカウトしたように、若い才能の原石を見いだすことに定評があるアーノルドは、本作の主役・ベイリーにも、学校演劇の経験しかなかったという無名の少女ニキヤ・アダムズを抜てきした。
共演は、自己中心的な厄介者だが、家族への愛情は深い父親のバグ役を若手個性派俳優の筆頭バリーが、タイトルロールである正体不明の男バード役をドイツの名優フランツが務める。撮影監督はケン・ローチ作品や『哀れなるものたち』などで知られるロビー・ライアン。本作では16mmフィルムのざらついた画質とスマホのデジタル映像を組み合わせ、リアルでありながら夢の中にいるようなカラフルで詩的な映像美を作り出した。
また、人気バンド「フォンテインズD.C.」が楽曲提供し、本作の父親の名前にちなんだ曲「バグ」を発表(MVの監督はアーノルド)。さらに劇中ではコールドプレイの「Yellow」やブラーの「The Universal」など英国のアンセム的なヒット曲が使用されているほか、映画音楽はエレクトロ・ミュージック界の雄ブリアルが担当した。
ティザービジュアル3種は、モノクロで捉えられたベイリー、虫のタトゥーを身体中に入れたバグ、草原で空を仰ぐバードそれぞれをフィーチャーしたもの。スタイリッシュなビジュアルは、『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』以降、ヨルゴス・ランティモス監督作品のスチール写真を担当する写真家、西島篤司が撮影したもの。特報は、バグとベイリーが電動キックボードに二人乗りするシーンから始まり、疾走感あふれる音楽にのせて、ピエロの仮面をつけた謎の集団や、草むらで目を覚すベイリー、屈託なくほほ笑むバードの姿などを次々と映し出す。さらに、海に身を浸し、眠っているようなベイリーの姿を切り取ったメイン画像も公開された。(加賀美光希)


