難民キャンプから日本に移り住んだ大学生、同じ人間として「助け合いたい」

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実話を基にした映画の公開を記念して難民をめぐる問題などを語り合った(左から)ジャファル・アタイさん、チンハウルンさん、佐藤滋之さん

 人道支援により、難民キャンプからアメリカに移住したスーダンの若者たちの実話を基にした映画『グッド・ライ~いちばん優しい嘘~』の公開記念特別シンポジウムが、5日、都内で行われ、難民として日本に渡ったジャファル・アタイさん(アフガニスタン難民)、チンハウルンさん(ミャンマー難民)と、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)職員で、スーダンやパキスタンで難民保護を担当した佐藤滋之さんが登壇して、難民をめぐる現状や、支援のあり方について語り合った。

難民とともにある関係とは? スーダン難民“ロストボーイズ”を描く感動作公開で語り合う 画像ギャラリー

 スーダンで1983年から20年続いた内戦(第二次スーダン内戦)では、10万人以上の子どもが親や家を奪われたという。本作は、スーダンから近隣ケニアの難民キャンプに逃れ、そこで育った“ロストボーイズ”と呼ばれた若者たちが、チャンスを得てアメリカに移住し、異文化でさまざまな経験をする涙と笑いの感動ドラマ。

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 本作に登場するケニアの難民キャンプで実際に活動したという佐藤さんは「難民キャンプでは移動も労働も学ぶ自由もない。キャンプから母国に戻れるようになるには、平均17年かかるといわれます」と実情を話し「そこで、母国にも避難先にも居られない難民を、第3国が受け入れる“第三国定住”という支援が必要になるんです。映画で描かれたのもこの制度ですが、移住できるのは難民の0.5%以下」と厳しい現状を説明する。

 3歳のときアフガニスタンの内戦で家を失い、民族差別やテロを逃れパキスタン、日本と移り住んだアタイさんは、現在、支援プログラムで明治大学で学ぶ。「本作は、自分の人生と直接重なる内容で、とても感動しました。自分も誰かを助ける仕事に就きたいし、日本政府がもっと難民を受け入れてくれたら、アフガニスタン難民の先輩として、彼らに教える仕事がしたい」と希望を述べる。ミャンマー軍事政権に抗議し、命の危険から日本の叔父を頼り来日したチンハウルンさんも「言葉や人種の違い、難民かどうかより、同じ人間として助け合いができれば」と話すと、佐藤さんは「難民問題では、違いばかりを気にするんじゃなく、わたしたちの寛容さが問われると思います」と会場に語りかけていた。

 本作では、主人公で職業紹介所に勤務するキャリー役を『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』のリース・ウィザースプーンが熱演。アメリカにやってくる“ロストボーイズ”たちには、フィリップ・ファラルドー監督の強い意向で、実際にスーダンの戦地から逃れた過去をもつ俳優、モデル、ミュージシャンの3人が起用されている。(取材/岸田智)

映画『グッド・ライ~いちばん優しい嘘~』は4月17日よりTOHOシネマズシャンテほか全国公開

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