報道されない問題で苦労している人多数…復興計画を拒否した地区の漁師が現状明かす

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小西晴子監督と岩手県大槌町赤浜の漁師・阿部力さん

 ドキュメンタリー映画『赤浜ロックンロール』初日舞台あいさつが2日、都内にて行われ、出演者で岩手県大槌町赤浜の漁師・阿部力さん、小西晴子監督が登壇し、東日本大震災の被災地である赤浜の現状について語った。

【動画】『赤浜ロックンロール』予告編

 本作は、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県大槌町赤浜地区の住民が、国と岩手・宮城・福島3県が進める巨大防潮堤で海岸線を囲う復興計画を拒否し、海と共に歩む暮らしを再び築いていこうと奮闘する姿を描いたドキュメンタリー。巨大防潮堤整備には約1兆円が投じられ、その規模は、5階建てビルと同じ14.5メートルもの高さで総延長約390キロメートルにわたる。

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 阿部さんは、「東日本大震災に関わる日本全国からの応援、ご支援に対して感謝の言葉を述べさせてください」と切り出すと、「皆さんのおかげで自分たちは生かされ、何とか頑張れています。今後とも、つながった強い縁で被災地と言われる場所を元通り元気の町にしたい。ありがとうございました」と頭を下げた。

 そして現在の漁業事情について、「震災後は水がきれいになり、いろんな海産物がとれて、育ちもいい」と説明。「現状は、原発の風評被害がこれからの課題。正直な話、テレビで報道されている原発に関しての情報よりも、報道されない部分で大変な思いをされている方がたくさんいます。そこさえ解決されればもっと良くなる」と見解を示した。

 震災から4年がたった今も、赤浜の人々はさまざまな問題に直面している。しかし、そんな中でも阿部さんはポジティブ。「職業としてやっているが、漁は“男の子”になれて楽しい。アワビやウニは競争して1個でも1キロでも多くとるもの。いい大人がいい年して競い合っている」と笑みをこぼす。また、「漁師は沿岸市町村の平均年収よりもいい。少子化もあって第1次産業は人手不足。楽な仕事はないから、やりがいとかお金の方に目を向けてもいい」という思いから、年収が「1,000~2,000万円はいく」と明かし、「若くてやる気のある人が増えてくれればいい」と願った。

 現在、「漁はストレスがほとんどない状態でやれている」そうで、「日本各地の海を見たが、自分たちの海は春夏秋冬いろんな海産物がとれる三大漁場の一つ。その中で楽しさを発信していけたらな」と今後の目標も語っていた。(取材・文:鶴見菜美子)

映画『赤浜ロックンロール』は新宿K's cinemaほか全国順次公開中

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