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銃殺された息子の母親と福音派の牧師が銃規制を訴えた映画とは?

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アビゲイル・ディズニー監督
アビゲイル・ディズニー監督

 話題のドキュメンタリー映画『ジ・アーモア・オブ・ライト(原題) / The Armor of Light』について、アビゲイル・ディズニー監督と出演者のルーシー・マクバスさんが語った。

 本作は、福音派(キリスト教プロテスタントの保守派)のロブ・シェンク牧師が、中年の白人男性との口論によって射殺された青年ジョーダン・デイビスさんの母親ルーシー・マクバスさんの苦痛と彼女の体験を聞き、武器を所有する権利が当然の南部の州で、銃規制の改革を訴えていくというもの。

The Armor of Light
ルーシー・マクバスさん

 自身の体験が描かれていることについてルーシーさんは「わたしの家族のストーリーを映画で観ることは、とても非現実的な感じがする。息子が亡くなってから、さまざまな非現実的な体験をしてきたし、彼がこの世に居ないことがいまだに信じられない。あるとき、アビゲイルが来て、『あなたのストーリーを人々に伝えることは大切だと思う』と言われたの。そんなわたしのストーリーが、NRA(全米ライフル協会)に象徴される銃社会と共に、本作に含まれているのは想像もできなかった」と感謝した。

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 全米聖職者協議会会長のロブ・シェンク牧師と会って「最初はとても保守的な人に感じられて、会話が難しいと思った。でも彼は、神の言葉を唱える真の牧師で、素晴らしい心を持っていた。彼は神から与えられた道徳的権限を通して、進んでわたしの話を聞き、わたしの心の声を聞いてくれた。そこでわたしは『銃社会の話をし、さらに人々の銃への価値観を変えるのは、福音派の伝道師であるあなたしかいない』と伝えたの」とルーシーさんは明かした。

 撮影で困難だった点は、「撮影当初は多くの武器所有権利の支持者から、彼らをだまして、まるで彼らをひどい人物のように描くかのような誤解を受けた。ただ事前にシェンク牧師と信頼関係を築いていたから、信頼のおけるシェンク牧師に、彼らに話すきっかけを作ってもらった。さらにディズニー(アビゲイルは、ディズニーの元取締役兼副会長ロイ・E・ディズニー氏の娘)という苗字が、保守派の多い場所では役立ったわ(笑)。この銃の問題に関しては、泥沼にハマった状態になり、新たなアイデアが欲しいと保守派の人々にも伝えて話を進めた」とアビゲイルは語った。

 映画は、福音派の牧師が銃規制を主張することで、アメリカの抱える闇に一石を投じている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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