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ヒーロー映画が人気なわけ!『アイアンマン』監督が分析

ヒーロー映画が人気なわけ!『アイアンマン』監督が分析
日本大好きなジョン・ファヴロー監督! - 写真:金井尭子

 映画『アイアンマン』などブロックバスター作品を手掛けてきたジョン・ファヴロー監督が、最先端技術を駆使して作り上げたディズニーの実写映画『ジャングル・ブック』を引っさげ来日し、昨今スーパーヒーロー映画が流行っている理由から、今後の映画界について熱く語った。

 ディズニーの名作アニメを実写映画化した本作。ジャングルで育った主人公・少年モーグリ以外、動物も自然も全てCGにして有無を言わさぬ映像を作り上げ、全米では大ヒットを遂げた。ヒーロー映画など若者男子向け作品が人気を集めやすいアメリカ市場で、「めずらしくこの映画は上手くいったんだよ。テクノロジーも、スーパーヒーローも出てこないのにね」とファヴロー監督も驚きの成功だったという。

 『アイアンマン』シリーズを軌道に乗せた後、『アイアンマン3』では監督を降板、かねてから作りたかったという映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』で、インディペンデントの世界に戻っていたファヴロー監督だけに、(製作総指揮としてはブロックバスター作品に関わっているが)エンタメ大作から遠ざかっていたという印象が強い。

 今回、大作に戻ってきた最大の理由はなんといっても最新技術を使って完全なる世界観を構築できることだったという。『アバター』でジェームズ・キャメロンが使った技術を注ぎ込んだ本作の映像は、映像革新と言われた同作をはるかに上回り、これからの映画の可能性に大きく一歩踏み込んだものとなっている。そんな偉業を遂げたファヴロー監督自身は、映画界の将来をどのようにとらえているのだろうか。

 「映画産業は変わると思う。すでに変わり始めているけど。今起きていることっていうのは、テレビドラマが力をつけて、面白くなっている。テレビドラマのストーリーは、おととし僕が作った『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』や、20年前に作った『スウィンガーズ』のようなインディペンデント映画に近くなっている。テレビ番組も、さまざまな国の番組が簡単に見られるようにもなった。テレビドラマは作り込むことができて、たったの2時間で終わることなく、6時間や10時間といった長い尺で見せることができる。だからストーリーテラーは、テレビドラマが主流になっていくと思う」。

 一方で映画について、「かつてアメリカ映画はアメリカ合衆国のことだけを考えて作ればよかった。そしてアメリカに加えて、イギリスや日本、ドイツといった大きな国際的マーケットに重きを置くようになって。今では、世界的マーケットが、アメリカ国内のマーケットよりも大事になってきている」とマーケットの変化を指摘。

 その変化によって、映画で描かれるストーリーの性質そのものが変わったと持論を展開する。「世界中の誰もが共感できるテーマでなくてはいけなくなった。それに(観客は)大きな刺激を求めるようになっている。視覚的な刺激をね。人々にとって、映画というのはいまだに現実逃避の手段なんだ。映画はファンタジーに向けて開かれた窓だ。ハリウッドは再び、夢を生み出す工場になっていると思う。アメリカのある地域に特化した、小規模で貪欲な作品は減っていっているね。だから昨今、多くのヒーロー映画を目にするわけさ。ファンタジー、未来、SFといった大作をね」と分析してみせる。

 続けざまに、「そういう意味で、『ジャングル・ブック』が良いなと思ったのは、さまざまな文化の人が共感できるテーマを持っていて、同時に最先端の技術で美しくて壮大な映像を作ることができること。自然の中に住む少年と動物の家族の物語だから親近感がわくんだ。だからこの映画の監督になる機会に飛び込んだんだ。ハリウッドではめったにないチャンスだと思ったからね」と誇らしげに語っていた。(編集部・石神恵美子)

映画『ジャングル・ブック』は全国公開中


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