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人気ファッションデザイナーの軌跡と家族トラブルを描いたドキュメンタリー

アカデミー賞などでもスターご用達ブランドとして知られるザック・ポーゼン
アカデミー賞などでもスターご用達ブランドとして知られるザック・ポーゼン

 アメリカの人気ファッションデザイナー、ザック・ポーゼンのこれまでの軌跡を描いたドキュメンタリー映画『ハウス・オブ・ズィー(原題)/ House of Z』について、7月31日(現地時間)ニューヨークのAOL開催イベントでザック自身が語った。

【写真】カール・ラガーフェルドの素顔に肉迫したドキュメンタリー

 子供の頃から人形のドレスを作っていたというザックはパーソン美術大学を卒業後、弁護士だった母を経営者に、姉をクリエイティブ・ディレクターとして自身の名を冠したブランドを立ち上げ、有名女優など著名人が着るブランドとして成功を収める。ところが音楽界の大物ショーン・コムズと組んだり、ファッション界の大物の意見を取り入れたりする中で、徐々に家族内に亀裂が生じていく……。本作が長編初監督作となるサンディ・クロノポロスが監督を務めた。

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 製作経緯についてザックは「チャリティーのためにデザインコレクションの過程を描いた短編を撮り、それをトロントで行われた通信会社ロジャース・コミュニケーション主催のランウェイショーで見せる予定だったんだ。その時点でクロノポロス監督が、短編で撮っていたクリエイティブな過程や僕の過去のさまざまな体験は長編になる可能性があると指摘してきていてね。最終的にロジャース・コミュニケーションの傘下、ロジャース・メディアが製作に関わったんだよ」と話す。

 実際にドキュメンタリー映画として作り上げるうえで、クロノポロス監督はいかに繋げていったのだろうか。「まず、彼女は僕が参加した(ファッションショーやテレビ番組の)映像を集め、次に僕が彼女がインタビューすべき対象者をリストアップしたんだ。その時には既に彼女は、僕に対して批判的あるいは好意的なファッション誌の編集長とのロングインタビューを済ませ、長編ドキュメンタリーへの下準備をしていたよ。さらに彼女は僕の姉にもインタビューし、そのインタビューで姉が『ザックだけでなく家族を描くことでより大きなストーリーになる』と提案したらしいんだ」とザック。家族を軸にすることで、テーマが出来上がっていったそうだ。

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 家族間でのトラブルについては「(数年間の撮影なため)最初は今作がどのようにストーリー展開されていくのか全くわからなかったんだけど、徐々に家族の話になっていくのがわかったんだ。それは僕にとって怖いものでもあったよ。なぜなら、僕自身は家族を守りたいと思っていたからね。実は、今作の製作中に僕ら家族は仲直りをしようとしていたんだ。今作の製作過程はある意味、僕にとってのセラピーだったと思うよ」と振り返った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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