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生みの親ミッチェルの「ヘドウィグ」に熱狂&総立ち!

来日したジョン・キャメロン・ミッチェル
来日したジョン・キャメロン・ミッチェル

 13日、ジョン・キャメロン・ミッチェル作のロック・ミュージカル「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」SPECIAL SHOW東京公演が初日を迎え、生みの親であるミッチェルのエネルギッシュなパフォーマンスに観客たちが熱狂した。

【写真】森山未來主演版「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」

 日本では、2004年と2005年に三上博史主演により舞台初演。2007年、2008年、2009年に山本耕史主演版が上演、2012年にテレビドラマ&映画『モテキ』のコンビ、森山未來主演&大根仁監督により日本を舞台にした新解釈の舞台が上演されたが、生みの親であるミッチェル自身がヘドウィグを演じるバージョンが上演されるのは今回が初。山本耕史主演版に続いて、シンガーソングライターの中村中がヘドウィグの恋人イツァークを演じた。

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ヘドウィグ
中村中が時にミッチェルの通訳も務め、全編ステージを駆け回っていた

 トレードマークであるブロンドのウイッグ、グラマラスなメイクのミッチェルが登場するなり万雷の拍手が。ヘドウィグの物語の始まりを示す「The Origin of Love」をはじめ、「The Angry Inch」「Wig In a Box」「Wicked Little Town」など映画でもおなじみの名曲を熱唱。中村が、ヘドウィグの物語を語る言わば狂言回し的なポジションを担い、時にヘドウィグの運命の相手であるトミー、ヘドウィグの少年時代ハンセルなどさまざまな役を演じ分け、「カタワレ」を求め彷徨うヘドウィグの愛と裏切りの物語を紡いでいった。

 ミッチェルは時に客席に下りてハイタッチをしたり、口から水を吐いたり挑発的なポーズをしたり過激なパフォーマンスを披露。衣装は体にぴったりフィットしたものが中心で、デニム、赤のビニール、黒のラメ、ファーなどさまざまな素材、奇抜なデザインの衣装を身に着け、飽きさせない。またミッチェルと中村は、まるで一心同体であるかのような抜群のコンビネーションで、ミッチェルは中村を「ダンナ」「しもべ」と呼び、ユーモラスな掛け合いを繰り広げていた。

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ヘドウィグ
色とりどりの奇抜な衣装も目に楽しい

 最後は、ミッチェルはトミーへの憎しみからの「解放」を表すかのように、ウイッグもドレスも脱ぎ捨てTシャツ&黒のショートパンツというシンプルな出で立ちに。中村と互いの手にキスをし合い、リスペクトを表していた。ラストの曲になると観客たちは総立ちで拍手喝采。公演終了のアナウンスが流れてからもアンコールの拍手がやまず、ジョンが再びあいさつに登場した。

ヘドウィグ
中村とミッチェルのデュエットも圧巻!

 印象としては、ミュージカルというよりもロックのライブを観ているような感覚で、客席でじっと座っているのが落ち着かない高揚感があった。生みの親であるミッチェルの力強く切ない歌声&パフォーマンスはもちろん、全編にわたってミッチェルと観客との架け橋となりミッチェルの相手役を務めた中村の熱演に圧倒された。今後、15日の東急シアターオーブでの東京公演3日目に続いて17日にはNHK大阪ホールにて大阪公演が行われる。(取材・文:編集部 石井百合子)

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