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“築城”に6年!巨匠チェン・カイコー、愛妻と来日

チェン・カイコー監督と夫人の映画プロデューサー、チェン・ホン
チェン・カイコー監督と夫人の映画プロデューサー、チェン・ホン

 『さらば、わが愛/覇王別姫』などで知られる中国の巨匠チェン・カイコー監督が15日、都内で行われた最新作『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』(2月24日公開)のジャパンプレミアに、夫人で本作の中国側プロデューサーを務めるチェン・ホンと共に出席。夫婦で仲良く作品の魅力をアピールした。

【写真】 阿部寛、“楊貴妃”を華麗にエスコート!

 日中合作映画として巨匠がベストセラー作家・夢枕獏の小説を映画化。若き天才僧侶・空海(染谷将太)と稀代の詩人・白楽天(ホアン・シュアン)の名コンビが、権力者の連続死亡事件を解き明かすべく奔走するさまを壮大なスケールで描く本作。イベントには原作者の夢枕と主演の染谷のほか、楊貴妃役のチャン・ロンロン、阿倍仲麻呂役の阿部寛、仲麻呂の側室・白玲役の松坂慶子、空海の師匠・大師役の火野正平、日本側プロデューサーの高秀蘭も登壇した。

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 日本には100回くらい来たと話すほど親日家のカイコー監督は、夫人と共に壇上に立つと感慨深げ。夫人が「今日はみなさん、わざわざ来てくださって嬉しく思います。この映画は6年間かけて製作。中国で公開されて大変好評を得ております」とあいさつをすると、監督は隣で笑顔を浮かべ、「10年前に初めて夢枕先生の原作を読み、そこから映画をスタートさせました。6年間かけて中国に唐の都の城を再現して、このセットを通して唐の時代はどういう時代なのか、文明とは何か、という世界を知ることができました」とプロジェクトの始まりを述懐。

空海
『空海』ジャパンプレミアにて。夢枕獏、火野正平、松坂慶子、染谷将太、阿部寛、チャン・ロンロン、チェン・カイコー監督

 「このセットはデザインするのに2年間。施工に4年間を費やしました。わたしの妻はプロデューサー。北京からこのセットのある場所まで50何回も行き来をしていました。このお城がなければこのような映画は完成しなかったでしょう」と夫人への感謝の気持ちを述べると、城に植えた木と本作の中国でのヒットを遠まわしに絡めながら「2万本の木を植えてそれが今では立派に成長し、大木になっております」とコメント。苦労の末の完成に「やっと日本に来れてよかった」と笑顔を見せる一幕も。

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 「素晴らしい映画は満開の花のようなもの。風がその満開の花の花粉を空中に飛ばして心のある人の元に届けてくれます。今夜、この作品が皆さんの心に届くことを期待しています。さらにそのお花はそこで満開となるでしょう」とアピールすると、原作者の夢枕も「この作品の原作のために中国の取材に行ったのは35年前。その時にはこんなことになると思いませんでした。試写を何度も観ているのですが、2、3回泣きました。それくらい素晴らしい映画です」と本作の完成度を絶賛。「監督とこの10年くらい中国を旅した思い出がわたしにとって財産になって残っています。大変良いお付き合いになったと感謝しています」と製作過程で育んだ監督との友情秘話も披露し、監督への感謝の気持ちを述べていた。(取材・文:名鹿祥史)

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