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リュック・ベッソン監督『グラン・ブルー』日本人シーンがカットされたワケ明かす

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来日中のベッソン監督

 『レオン』『フィフス・エレメント』などで知られるリュック・ベッソン監督が14日、TSUTAYA TOKYO ROPPONGI で行われた映画『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』来日記念トークショーに出席し、創作活動の原点から過去作の思い出まで大いに語った。

ベッソン監督のめいっ子が熱唱!【写真】

 6年ぶりの来日を果たしたベッソン監督の最新作となる本作は、ベッソン監督が少年の頃夢中になって読んだという原作コミック「ヴァレリアン」シリーズを映画化したSF超大作。2003年の『ミシェル・ヴァイヨン』では脚本を担当するなど、コミックに対して並々ならぬ情熱を持つベッソン監督は、「少年の頃は継父がテレビを置かない主義だったんで、当時のバンド・デシネ(フランス語圏のコミック)は自分にとってのテレビ代わりだったんだ。10歳から20歳くらいまで本当によく読んでいたよ」と述懐。「当時、『ヴァレリアン』は週1連載で、たった2ページしかなかったんだ。だから6日間は、次がどんな展開になるのか想像するしかなかった。そして次の週が来ると、想像と違う展開の、それ以上にすばらしい作品が待っていたんだ。このたった2ページしかない連載のおかげで脚本家としての想像力を育むことができたんだよね」と自身のルーツを明かしてみせた。

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 そしてこの日は、ベッソン監督のめいで歌手のアレクシアン・シラも来場。「実は『アーサーとミニモイの不思議な国』を作った時、彼女は13歳で、曲を書きたいと言ってきたんだ。せっかくの創作意欲をつぶしてしまいたくないなと思ったんで、やってみなさいと言ってみたんだ。ただ、そうやって書いた曲がものすごくダークでね。これは子ども向けの映画なんだけどな、ということでその話はなくなった」と明かすベッソン監督。そしてその後、アレクシアンは本作でも曲を提供したいと申し出たという。「オーケー、でもあまりにもダークな曲はやめてね」と語ったベッソン監督であったが、今度は見事に気に入ったという。「決してめいだから採用したわけではない。すばらしい曲だから採用したんだ」というベッソン監督の前で、アレクシアンは本作主題歌「A Million On My Soul」を生で披露した。

 また冒頭には故デヴィッド・ボウイさんの代表作のひとつである「スペース・オディティ」が流れる。「彼とは長い付き合いでね。『アーサーとミニモイの不思議な国』で悪役の声をお願いしたこともあったから、今回、曲を使うことができてうれしかったんだけど、映画が完成する前に亡くなってしまった……」としみじみ切り出したベッソン監督は、「でも天国には試写室があって。フル3Dで上映を行っていると聞いたんで、きっと映画を観てくれているよね」と故人をしのぶひと幕もあった。

 またこの日は観客からのQ&Aコーナーも実施。『グラン・ブルー』のレーザーディスクを持参していたファンの姿を見たベッソン監督は、「『グラン・ブルー』の話を少しいいかな?」と切り出すと、「日本人が出てくるシーンがあったのを覚えているかな? 最初、日本の配給権を買った会社は、あの日本人のシーンは切った方がいい。日本人は嫌がるだろうからと言ってきたんだ。僕としてはひとつのジョークであり、日本の人たちをばかにするつもりはなかったので、日本で見てもらうために、日本人をリスペクトするためにそのシーンはカットして公開することにしたんだ」と述懐。それが『グレート・ブルー』として公開されたわけだが、その後、日本の配給会社から「ロングバージョンを公開したい、でも日本人のシーンはカットしてほしい」と打診があり、「ノー。だって長いバージョンなんだもの。ロングバージョンで公開したいなら自分たちで編集してくれ」と返答。結果、日本人ダイバーが登場するシーンはそのまま残り、『グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版』として公開されることとなったという。

 「そのロングバージョンのプロモーションのために初来日したんだ」というベッソン監督は、「でも日本のジャーナリストたちが、なんであのシーンをカットしたんですか? と聞くもんだから僕の方が大混乱だったよ。でもその瞬間、日本の方もユーモアがあるんだなと思ったね」と懐かしそうに振り返った。(取材・文:壬生智裕)

映画『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』は3月30日より全国公開

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