藤竜也、蕎麦作りの修行 日中合作映画で新鋭監督とタッグ

第23回釜山国際映画祭

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日中合作映画『COMPLICITY(英題)』に出演する藤竜也 - (C)クレイテプス

 名優・藤竜也が中国人俳優ルー・ユーライと共演する日中合作映画『COMPLICITY(英題)』が、第23回釜山国際映画祭の「アジア映画の窓」部門に出品され、アジアプレミア上映された。実習制度を利用して日本にやってきたものの理不尽な扱いを受けたことから、他人に成りすまして山形の蕎麦屋で働き始める中国人青年と、蕎麦屋の主人の交流を描く本作で、蕎麦屋の主人・弘を演じた藤が、釜山の地でインタビューに応じた。

 近浦啓の長編監督デビュー作となる本作。藤は映画のテーマもさることながら、中国人青年チェン役がルー・ユーライだったことが、出演の決め手となったという。「近浦監督とは、短編『Empty House』(2013)で一緒に仕事をしましたが、彼がルー・ユーライ主演で短編『SIGNATURE』(2017)を撮り、この作品の続編を撮りたいと話がきて。『SIGNATURE』が面白く、特にユーライ君が実にいい。この2人がタッグを組む映画であれば、ぜひ一緒にやりたいと思った」とユーライの才能にほれ込んでいる様子だった。

釜山でインタビューに応じた藤

 出演が決まるやいなや、藤は蕎麦屋の主人を演じるために蕎麦作りの修行を開始し、並々ならぬ情熱を注いだ。「監督に、蕎麦打ちの勉強をしたいから時間と予算を割いてほしいと頼み、20日間ほど2人の職人の指導の下、製粉から蕎麦打ちまでみっちり学んだ。自営業の蕎麦屋のオヤジというのは、蕎麦を打つだけでなく、店の売り上げや原価計算など店全体のことを把握しなければならないし、すべて一人で決める。映画には描かれていないけど、弘の学歴や過去の設定などの背景をレポートにして監督に渡したんだ」

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 一方で、「蕎麦屋のオヤジになりきってしまえば、台詞なんて覚えなくてもこっちのもんだしね」といたずらっぽく笑う姿からは、名優ならではの余裕、懐の深さがうかがえる。

『COMPLICITY(英題)』で中国人俳優ルー・ユーライと共演

 もう一つの映画の重要なテーマが、チェンの不法滞在だ。移民問題や不法滞在を描くのは世界的に映画のトレンド。藤自身は『COMPLICITY』を通じて、彼らの行く末に関心を持ってほしいと訴える。「僕がこの映画を気に入ったのは、解決の難しいテーマを題材にしていたからです。チェンがどうなるかは彼自身もわからないし、それは監督にもわからない。観客の皆さんが、考えるきっかけにしてもらえればいいなと思っています」(取材・文:土田真樹)

『COMPLICITY(英題)』2019年公開予定
監督:近浦啓
出演:ルー・ユーライ、藤竜也、赤坂沙世、松本紀保
上映時間:116分

 チェン・リャン(ルー・ユーライ)は病気の母と年老いた祖母を故郷に残し、人生を切り開くために日本に渡る。就業先での理不尽な労働現場を目の当たりにして失踪し、不法滞在者となって不安な日々を送っていたある日、一本の「間違い電話」をきっかけに赤の他人になりすまし、小さな蕎麦屋で、住み込みで働き始める。

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